『レイン・フォール/雨の牙』特集第3弾~日本発!ハリウッド級大作に迫る!~
『レイン・フォール/雨の牙』特集第3弾 日本発!ハリウッド級大作に迫る!
椎名桔平とゲイリー・オールドマンが、ガチで対決する日本映画『レイン・フォール/雨の牙』は、日本と深いかかわりを持つ国際色豊かな才能が集結し、ハリウッド級のスケールに仕上がったサスペンス超大作だ。そんな独特のカラーを持つ話題性に満ちた本作の魅力と舞台裏を紹介しよう!
舞台裏・その1
原作者のバリー・アイスラーは、弁護士として日本に滞在した経験の持ち主。そのため日本語はペラペラで、柔道も黒帯まで極めた日本通なのだ。さらに、CIAの戦略スタッフとして訓練を受けたこともあり、原作で描かれるリアルな東京の街や戦術は、すべて彼の体験から生まれたモノなのである。ちなみに柄本明ふんする刑事タツは、バリーが柄本にそっくりな知人をモデルに書いたそうで、「まるで双子だ!」と大興奮。主人公レインを演じた椎名桔平も含め、今回のキャスティングには大満足のようだ。
舞台裏・その2
オーストラリア出身のマックス・マニックスは、本作で脚本も手掛ける新進気鋭の映画監督。アメリカでベストセラーとなった小説を映画化した本作の脚本も、マックス自身がまとめあげている。そんな彼も日本とは縁が深く、何と11年間も日本に暮らしていたことがあるのだ。その経験を生かして書き上げた脚本が黒沢清監督の目に留まり、映画『トウキョウソナタ』という作品になったことも記憶に新しい。マックス監督が本作で挑んだ大都会東京の描写には、日本を知り尽くしながらもどこか客観的な視線を持つ、外国人ならではの個性が光っている。
舞台裏・その3
レインを追い詰めるCIAアジア支局長を演じたのは、映画『レオン』や映画『ハリー・ポッター』シリーズで知られるイギリスが生んだスター俳優、ゲイリー・オールドマン。圧倒的な存在感を放つ彼と、日本を代表する俳優陣との鬼気迫る演技バトルが、本作の最大の見どころとなっている。今回、日本映画に初めて参加したゲイリーだが、「違和感を覚えることはなかった。むしろ日本人スタッフの正確な仕事ぶりに感銘を受けた」と大いに刺激を受けたようだ。スクリーンをグッと引き締めるゲイリーの熱演に期待してほしい。
舞台裏・その4
物語のもう一つの主人公は、東京の雑踏。レインが繰り広げる逃亡シーンのために、都内35か所でロケを行ったのだが、撮影は困難の連続だったという。秋葉原ではゲリラ的に撮影を敢行したものの、通行人がカメラに気付くとNGになってしまう。そのため、何度も撮り直しをすることに……。りんかい線の駅のホームでは、一車両を借り切り、400人ものエキストラを投入。完成したシーンは臨場感あふれる場面として、作品にリアリティーを与えることに成功している。また白昼の有楽町で撮影された、椎名とゲイリーの攻防戦も見逃せないポイントだ。