『7つの贈り物』特集:『7つの贈り物』が日本人にウケる理由!!
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わびポイント:ウィルのソリッドな大変身に驚く
まず驚くのが、陽気で明るいキャラが売りだったウィル・スミスの変わりよう。げっそりとしたほほに陰のある表情や寡黙さは、彼の役者としての引き出しに、これまでなかったものだ。演じるキャラに対して、「この人に何があった?」という興味を引かずにいられない。
さびポイント:知れば知るほど悲しくなる!ミステリーの魅力も売りだが、意外な事実が判明していくほどドラマにもの悲しさが帯びる点も重要なポイント。衝撃的な結末に賛否はあろうが、哀愁を感じさせるのは間違いない。
相馬学プロフィールフリーライター歴十数年のハリウッド映画愛好家。「ぴあ」「DVDでーた」「この映画がすごい!」などでお仕事中。
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わびポイント:誰かのために尽くすという心意気
日本人はなぜか何のためにとか、誰のためにという言葉に弱い。だからこそこの主人公が見ず知らずの人々のために奔走する姿に感動し、ついエールを送りたくなってしまう。損得勘定抜きの純粋さに、心がほだされるのだ。
さびポイント:神様はきっと見ていてくれるはずこの作品のもう一つのポイントは、ベンから贈りものを受け取る人々だ。彼らは決して人生の勝ち組ではないけど、毎日を地道に正直に生きている善良な人々でもある。彼らこそ天からの贈りものを受け取るべきなのだ。
平野敦子プロフィール映画と猫や動物のライター。著書に「人に育てられたシロクマ・ピース」「大好き!シロクマ・ピース」(学研)。
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わびポイント:未来へつなぐ無償の愛
重い十字架を背負う主人公ベンが自分を犠牲にしてまで貫く、無償の愛は寓話(ぐうわ)的。未来への不安と希望の中、絶望のふちで愛する女性との会話や温もりに生をかみしめる主人公ベンの切なさに涙。
さびポイント:どう生きるかが大切正直、困惑……。救いを求めるならば、ベンは生きたということ。終わりに向かってただひたすらに。ハッピーエンドではないけど、生きることの難しさや悲しみ、そして素晴らしさについて考えさせてくれる。
岩永めぐみプロフィール出版社での雑誌編集を経てライターに。書籍やムック、Webなどでの執筆から、時おりオカルト系の翻訳まで。