~第18回 2010年4月~
INTERVIEW@big apple
これまではアメリカのスターを中心に紹介してきましたが、今回はアメリカ以外のスターも登場! ベストセラー同名小説を映像化した映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』、ベン・スティラー主演の映画『グリーンバーグ』(原題)、最後に韓国のポン・ジュノ監督による映画『母なる証明』を紹介!
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スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンの傑作ミステリー小説「ミレニアム」シリーズの「ドラゴン・タトゥーの女」を映画化した話題作。
ノオミ・ラパス、ニールス・アルデン・オプレヴ監督
全身にタトゥーを施し、鼻ピアスに、過激なセックスシーン……。一体、ノオミ・ラパスとはどんな女優なのか? 映画を観た誰しもが思うように、僕自身も興味があった。世界中でベストセラーとなった小説が原作だけに、取材媒体も多く、海外の記者も含めた合同インタビューとなった。
現れたのは、劇中のイメージとはまったく違うスタンダードな姿のノオミ。記者からはタトゥーやピアス、それにカルト教団の質問などが浴びせられた。ちなみにノオミは、本作出演のためにピアスの穴を開けたらしいが、過去にはパンクバンドに心酔していた時期もあったらしい。ニールス監督は知的な人物で、質問に対してジョークを織り交ぜながら話す姿が印象的だった。ニールス監督は、取材部屋に20歳くらいの自分の娘を連れてきており、僕らの取材の様子を見学させていた。
映画『グリーンバーグ』(原題)
ニューヨークでありふれた生活を送っていた40代の男ロジャー(ベン・スティラー)は、ロサンゼルスに住む兄弟の留守宅を管理することになった。そこでとある女性と出会ったことで、人生について新たな考えを持つというストーリー。
ベン・スティラー、リス・アイファンズ、グレタ・ガーウィッグ、ノア・バームバック監督
取材前日に大雪が降ったニューヨーク。当日も雪が降っており、ノア・バームバック監督が交通事情により取材をキャンセル。しかし僕が抱えていた取材は3つ。必死に雪かきをしている人々を横目に、取材会場へ。普段は記者会見しか行わないベン・スティラーが、今回は珍しくラウンドテーブル・インタビューに参加。さらに映画『ハリー・ポッター』シリーズに出演しているリス・アイファンズも来るとあって、会場は記者でいっぱい!
無精ひげを生やしたベンは、テーブルに置かれたICレコーダーを見ながら最近の機械には疎いという話を始め、iPodをいまだにウォークマンと呼んでいると記者たちを笑わせた。わずか13分の取材はあっという間に終了。続いてリスの取材になったのだが、内容は彼のバンド「ザ・ペス」のアルバム発売や『ハリー・ポッター』シリーズの話に終始。ダニエル・ラドクリフたちにタバコの吸い方を教えてやったと自慢げに話す姿からは、かなりのロック・スピリットを感じた。
映画『母なる証明』
女学生の殺人容疑で捕まった息子(ウォンビン)の無実を晴らすため、母親(キム・ヘジャ)が真犯人を追っていくサスペンス。
ポン・ジュノ監督
映画『グリーンバーグ』(原題)の取材が終わっても雪は降り続け、昼食もとらずに急いで次の取材へ。だが取材会場に着くと、幸いなことに20分ほど取材が押すとのことで、取材用に用意されていたサンドイッチを食べて取材へ。ポン・ジュノ監督といえば映画『殺人の追憶』『グエムル -漢江の怪物-』など日本でもヒットを飛ばしたことで知られる韓国映画界のホープだ。
ポン・ジュノ監督とは昨年のニューヨーク映画祭のとあるパーティーで一度会っているのだが、当の本人は女性記者のことしか覚えておらず……。自分も人の顔をロクに覚えていないから仕方がないか~と思っていたところでインタビュースタート。母親を中心に描いているために、質問はポン・ジュノ監督の母親の話になったが、その母親は本作を気に入っていないとのこと。インタビュー後、ポン・ジュノ監督の写真を撮ろうとしたら、カメラの電池が切れてしまい、写真が撮れない状態に。近くの記者に電池を借りて、何とか写真は撮れたのだが、この間ポン・ジュノ監督は文句も言わず、笑顔で待ってくれていた。 優しい人柄に感謝!