アカデミー賞は82歳、1929年生れの立派な米寿のおじい・おばあさん。長い歴史には沢山の作品賞、監督をはじめとするスタッフの賞、各演技賞に輝いた膨大な人たちがいますが、では個人的に誰が好きですか? 僕の印象に残っているのを思い出してみましょう。
作品賞は……古くはNHKで観たクラーク・ゲイブル主演のお色気コメディ1934年(第7回)の『或る夜の出来事』 、イギリスの監督だったアルフレッド・ヒッチコックがハリウッドに渡って最初に撮った1940年(第13回)の『レベッカ』、ご存じ1943年(第16回)の『カサブランカ』は作品賞取っていたのね、って感じ、アルコール中毒の恐ろしさを描いた1945年(第18回)の『失われた週末』、芸能界のウラ側をリアルに描いた1950年(第23回)の『イヴの総て』、お色気人情コメディのスタンダード1960年(第33回)の「アパートの鍵貸します」などが特に好きですね。
1969年(第42回)の『真夜中のカーボーイ』から幕が開く70年代はリアリティを追求するニュー・シネマが主流になり、映画作家が存分に創りたいものを作った圧倒的な傑作ばかり。10年間の10本、1979年(第52回) の「クレイマー、クレイマー」まで退屈な作品が1本として無い!1972年(第45回) ゴッドファーザー、1973年(第46回) スティング等々……芸術とエンタテイメントが見事に一致していた時代です。
男優賞はハショりまして……主演、助演女湯賞を取った女優では……『ローマの休日』(1953年)のオードリー・ヘプバーンは圧倒的な輝きを放っていますね。永遠に色褪せないことでしょう。『チョコレート』(2001年)のハル・ベリーの体当たりの演技は最高にセクシーでした。助演女優賞のアンジェリーナ・ジョリーの出世作『17歳のカルテ』(1999年)のヤバげな少女はハマってました。デビューからのファンだったジェニファー・コネリーがすっかり大人の女優になって『ビューティフル・マインド』(2001年)で演技を認められたのはうれしかった。ペネロペ・クルスが監督ウディ・アレンの手にかかって、エキセントリックなアーティストに扮したのがこれまた見事ハマった『それでも恋するバルセロナ』(2008年)……今年はハビエル・バルデム一緒に出席して、やっぱりつき合ってるのね~、むっちゃ濃ゆいカップルだ。……まだまだ挙げたらキリがありませんのでこの辺で。
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