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ドリームワークスの最新作は、敵同士に当たるドラゴンと少年の友情ときずなを描いた『ヒックとドラゴン』。全米では今年の3月に公開され、あの映画『アリス・イン・ワンダーランド』を抑えて堂々1位に輝いたというファンタジー超大作だ。本作のように、CGアニメーション映画が主流になったハリウッド。そこで、過去作から『ヒックとドラゴン』まで、さまざまな角度から良質なCGアニメーション映画の見どころに迫り、その面白さを再確認してみましょう! |
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まずは、一昨年前にドリームワークスで公開され、公式サイトによれば全世界で約300億円を突破したという大ヒット映画『カンフー・パンダ』。
本作は、カンフーオタクのおデブなパンダのポーが、ひょんなことから伝説の戦士に選ばれて、最強のカンフー戦士、マスター・ファイブとともに最強の敵とカンフー対決するというCGアニメーション。
声優陣には、主人公のパンダのポーに『スクール・オブ・ロック』のジャック・ブラック、その師匠となるシーフー老師にはベテラン俳優のダスティン・ホフマン、マスター・ファイブの一員のマスター・ヘビには『チャーリーズ・エンジェル』シリーズのルーシー・リュー、マスター・モンキーにはジャッキー・チェンと、大スターが名を連ねています。映画『ベスト・キッド』ではジェイデン・スミスの師匠としてカンフーを教えるジャッキーが、師匠役でなくマスター・ファイブの一員の猿役なんていうのも意外! そして最も意外なのがあのアンジェリーナ・ジョリーが声優を務めていること! アンジーは本作では、マスター・ファイブの中でも一番実力のあるマスター・タイガーの声優を務めています。アンジーが声優を務めるなんて意外や意外ですが、やはりこのようなファミリー映画向きの仕事をするようになったのも、子どもたちの影響でしょうか?
ちなみに続編『カンフー・パンダ:ザ・カブーム・オブ・ドゥーム』(原題)では、あのジャン=クロード・ヴァン・ダムや、ミシェール・ヨー、ヴィクター・ガーバーも声優として出演するといわれています。この超豪華なキャストたちの美声を、早く劇場で耳をすませて聞いてみたいものです!
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あたしの美声に注目してみて。アンジェリーナ・ジョリー |
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今年、『ヒックとドラゴン』の公開を前に、現在も大ヒットしている良質アニメーションといえば、ドリームワークスのライバル、ピクサーの最新作『トイ・ストーリー3』。
シリーズ第三作目となる本作は、前作から数年後を舞台に、おもちゃのウッディやバズらおなじみの仲間たちの運命を描いたファンタジー・アドベンチャー。
『トイ・ストーリー』シリーズが観客を魅了するのは、おもちゃの目線から描かれたフィクションであることは言うまでもありません。しかし、最初の『トイ・ストーリー』から15年、なお人気に衰えを見せない理由は、やはり魅力的なキャラクターたち。それは主人公のウッディやバズだけにとどまらず、恐竜で弱虫のレックス、ミスター・ポテトヘッド、カウガール人形のジェシーなどだ。本作ではそれぞれが魅力を存分に発揮し、(特に保育園脱出計画でのポテトヘッドの活躍ぶりに注目!)日本でもすでに観客動員260万人を突破しています。そして、最後に用意された感動のラストシーンは、号泣必至。劇場を後にする時、涙で目が腫れて出てくる人が続出しているとか。昔、誰もが持っていたおもちゃを思い出した大人たちも多いはず。『トイ・ストーリー』のメインストーリーはこれで完結するそうですが、スピンオフの企画が上がっているとか! この先も末永くこの人気は続いていくことでしょう。
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映画『トイ・ストーリー3』より
(C) DISNEY / PIXAR
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『シュレック』シリーズや、『カンフー・パンダ』などの大ヒット作を世に送り続けるドリームワークスが新たに誕生させた『ヒックとドラゴン』。
本作は、バイキングの少年ヒックと傷付いたドラゴンの友情ときずなを描いたファンタジー超大作。全米ではすでに今年の3月に公開され、公開3日間の興行収入が4, 330万ドル(約40億円 1ドル=90円計算)の大ヒットを記録しました。
『レミーのおいしいレストラン』のような人間とねずみ、『トイ・ストーリー』シリーズのような人間とおもちゃなど、これまで人間と○○のきずなを描いた作品は数々公開されてきましたが、それでも本作には観客の心を深く打つものがあります。まず、ヒックが「選ばれし者」や秘められた能力を持っていないところ。そんな普通の少年と同じようにジレンマを抱えるヒックだからこそ、共感できるのでしょう。そして、飛べないトゥースを助けようとするヒックのひたむきな献身が、信頼として形になり、トゥースが空を飛んだときの場面は必見! 『アバター』の映像の質には及ばずとも、それ以上の感動が得られるでしょう。
ちなみにこの飛行のシーン、どこかで観たことがありませんか? 実は監督のクリス・サンダース&ディーン・デュボアのコンビは宮崎駿の大ファンで、本作にも宮崎アニメをほうふつさせるシーンを散りばめているそうなんです。たとえばトゥースが、何度も飛行に失敗するシーンは『魔女の宅急便』で空を飛べなくなったキキが何度も飛行の練習をするところからきているとか。ディスニー映画の『リロ&スティッチ』を手掛けた実績十分の監督が、宮崎駿監督の影響を受け紡ぎだすストーリーは、まさに良質なアニメーション。ぜひ劇場でその感動を味わってみては?
映画『ヒックとドラゴン』は8月7日より新宿ピカデリーほかにて全国公開
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文・構成:シネマトゥデイ編集部 |
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