夫と子どもに先立たれ、定年まであと1年の会社をクビになり、貯金はゼロ……と、不幸を絵に描いたような人生を送る60歳のヒロインの現実を描くヒューマン・ドラマ『ルイーサ 』。本作の公開を機に、災難続きの日々で孤軍奮闘するさまざまな年代のヒロインから、人生をリセットするためのヒントを探ります!
就職浪人中の鈴子(蒼井優 )は、ひょんなことから警察ざたに! 家族から冷たい視線を向けられた彼女は、自らに「100万円貯まったら新しい場所へ引っ越す」というルールを課し、見知らぬ土地を転々としていきます。「犯罪者」の烙印(らくいん)を押され、人生の思わぬ落とし穴にはまった鈴子に必要なのは、自分を受け入れてくれる場所。他人に心を閉ざしがちだった鈴子が、海の家でのかき氷作り、農家での桃の収穫など、都会から隔絶された環境で、さまざまな人々とコミュニケーションをはかって生きる活力を得ていく姿を見ると、自分を見つめ直す時間の大切さを痛感させられます。
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「百万円と苦虫女」
価格:4,935円(税込み)
発売元:日活
(C)2008「百万円と苦虫女」製作委員会
32歳、出版社勤務のOLブリジット・ジョーンズ(レニー・ゼルウィガー )。イベントがあるたびに、幸せそうなカップルたちから皮肉を言われ、焦り気味のブリジットは、こともあろうか上司でプレーボーイのダニエル(ヒュー・グラント )と急接近。「絶対に恋してはいけない男」に淡い期待を託した結果、ブリジットはこっぴどくフラれ、再びシングルライフに。しかし、どんなにみじめな境遇にあっても「負け犬」で終わらないのがブリジットの最大の魅力。彼女は年下の恋人との婚約を告げたダニエルに辞表を突き付け、なんとテレビリポーターに転身! 未知の分野に飛び込むという荒療治で人生を「リセット」していくさまには、女性のみならず誰もが勇気づけられるはず。ときには「負けてたまるか!」という向上心が、何物にも代えがたい糧となります。
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「ブリジット・ジョーンズの日記 ブルーレイ&DVDセット」
価格:2,500円(税込み)
発売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
(C) 2001 Universal Studios and Studiocanal and Miramax Film corP. All Rights Reserved.
30歳年上の売れっ子作家の夫、二人の子どもに恵まれ、理想の人生を送っているかのように見える主婦ピッパ(ロビン・ライト・ペン )。しかし、実際の彼女は複雑な家庭環境の中で心に負った傷、目の前で自殺した夫の前妻のトラウマを抱え、夢遊病に悩んでいます。そして、追い打ちをかけるかのように発覚した夫の浮気……。ここで彼女の救いとなったのが、近所で変わり者と評判の青年クリス(キアヌ・リーヴス )との出会い。世間体にとらわれない、年の離れたアウトローの彼と接することで自分の素顔をさらしていくピッパを見ると、自分とはまったく異なる価値観に触れることで人生が無限大に広がっていくように思えます。
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「50歳の恋愛白書」
価格:3,990円(税込み)
発売元:ギャガ
(C)Lam Duc Hien,Photographer (C)Central Films Sarl,Morena Films SL,BetterWide Limited,Lumiere International limited,LBF10Limite.2009,Studio Canal,All Rights Reserved.
もしも60歳にして30年間勤め上げた会社を解雇され、貯金もゼロだったら……? 映画『ルイーサ』のヒロイン、ルイーサは、そんな絶望的な状況にひんし、あてのない奮闘を余儀なくされる女性です。人間、がけっぷちに立ったら嫌でも変わらざるを得ないわけで、彼女は死んだ愛猫の葬式代を稼ぐために、これまで寄りつかなかった地下鉄で物売りを開始。夫と娘を亡くして以来、ひたすら借金を返し続けるだけのルイーサの人生を見ていると、「生きることは死ぬよりも苦しい」と思わずにいられませんが、それでも過酷な“戦場”の中で一喜一憂する彼女の表情には崇高な精神が宿っていて、生への執着心を喚起させられます。
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旅、転職、出会い、別れなど、人生をリセットする方法は人それぞれ。まずは、今回ご紹介した4人の「闘うヒロインたち」から、元気をもらってはいかが?
『ルイーサ』10月16日より公開
文・構成:シネマトゥデイ編集部
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