ところで、3D映画の次は何が来るのか? 今回の展示物の目玉である小型ドームなど、大型没入型エンターテインメント空間の開発を手掛けるVortex Immersion Media社の代表で、この分野での第一人者エド・ランツさんに話を聞いてみました。
「未来の映画は、よりイマーシブになり、その形態は多様化すると思います。例えば、このドームのように360度のスクリーンで観る映画館。そこにホログラムを映写して、より体感型になるかもしれません。あるいは、『マトリックス』のように一人一人がヘッドセットを着けて映画の世界に入っていくというもの。この場合、ストーリーは個人に合わせて多種多様に変わっていくし、それを別のプレイヤーたちと楽しむこともできるでしょう。
インタラクティブなゲームに慣れている若い世代は、一つの物語が進行する映画では物足りない。もちろん、監督の視点だけで語られる従来の「映画」の形態は残るでしょうが。でも未来のエンターテインメントは映画やゲームがドッキングされた、よりインタラクティブで体感型のものになるのでは? いずれにしても、僕らの世代の想像もつかないような新しい形態を若い世代が考えてくれると思う。未来の映画はハリウッドからではなく、ゲームやイマーシブなエンターテインメントの世界から誕生するでしょうね」と、エドさん。
何だかSFの世界みたいだなー。ぼう然としながら階下のホールに降りると、そこでは新ヘッドギアのレクチャーが。それを着けて映画を観ると、その人の脳波をヘッドギアがキャッチし、それに合わせて映画のエンディングが変わるシステムを検討中だとか!? つまり観ている人が悲しんでいれば最後はハッピーエンドに変わる!? そんな映画の形態が近い将来に可能なんだそうです!
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