場所取りを始めてから立ちっ放しで待つこと3時間半。しばらくすると兵隊のパレードがやって来ました! 赤い制服に黒い毛皮の帽子をかぶったイギリス兵たちです。ああ、思い出すわ。小さいころ、イギリス兵の形をしたホコリ取りをピアノ拭きに使っていたのよー。
そうこうしていると、誰かが叫ぶ。「黒塗り車が宮殿から出てくるわ! 白い服が見えたら、ケイトの車よ」
ああ、見たい! でも見えない! みんなしゃがんでくれー! くくくーーー、背伸びがつらい! つま先立ちが疲れるよー、と結局見えずじまい。
それから待つこともう1時間。野外スピーカーから、男性の威厳ある声が聞こえてきました。ウェストミンスター寺院での挙式が始まったようです。手元にあったプログラムをなぞりながら式の進行に聞き入ります。ウィリアムとケイトが正式に結婚した瞬間、辺りから大きな歓声が。周辺が一体感に包まれます。
挙式の後はもちろん新郎新婦を乗せた馬車がバッキンガム宮殿に到着する予定。これが撮れれば本望です! すると周りが急に歓声を上げ始めました。「ああ、あれよ、あれよ! キレイね」
「今度こそは!」と、見えないながらもカメラを頭上に上げ、あてずっぽうにシャッターを押したら、豆粒サイズで馬車が写りました! うれしい! |