そんなゲアリーさんがまず紹介してくれたのは、かわいいワンちゃん、ボルト。いかにもアメリカっぽいルックスなのに、何とボルトは大阪生まれだそうです! 実は、この会社、アメリカと大阪のユニバーサル・スタジオの動物ショーも手掛けていて、その関係でゲアリーさんが大阪に滞在していたときに出会ったそう。ボルトの名前は、日本のトレーナーさんがジャマイカの陸上選手ウサイン・ボルトにちなんで付けたそうです。
「彼ほど動物タレントに向いている犬は見たことがない」とゲアリーさん一押しのワンちゃんです。
トレーニング用の小道具が並ぶ部屋で、ボルトの訓練の内容を説明してくれました。まずは、カメラのフレームに収まるための訓練。立ち位置を指定した床の丸印のところにボルトが来ると、そこでピタっと止まるんです。
また、トローリーカメラ(クレーンカメラ)のダミーもあって、撮影中にカメラが近づいても、それを見ないようにする訓練も。
また、スーパーボウルで注目されたCMでは、ペット用ドアにハマって抜けられない犬のシーンがあるのですが、そのからくりも見せてくれました。ゲアリーさんが号令を掛けると、ボルトはそのドアに頭だけ出して、体を押したり引いたりします。この動作が映像だと、「ハマって抜けられない」と映るんです。うまくできるとゲアリーさんがご褒美のおやつをあげて、トレーニング完了。
ボルトと一緒に写真を撮ろうと隣に並んだら、まるでタレントのようにカメラに集中するんです! 普通のワンちゃんとは違う気迫があって、「仕事しています!」という真剣さが伝わってきます。
「この種類のワンちゃんは『仕事』が好きなんです。ボルトは、遊んでいるだけだと飽きちゃうんですよ」とゲアリーさん。 |