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第53回『ローン・レンジャー』『マジック・マイク』『パシフィック・リム』『少年H』『ワールド・ウォーZ』

今月の5つ星

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シネマトゥデイが選ぶ 今月の5つ星

ジョニー・デップ主演の痛快アドベンチャー『ローン・レンジャー』、ブラピ主演のパニック・サスペンス『ワールド・ウォー Z』、菊地凜子&芦田愛菜の出演も話題のSFアクション『パシフィック・リム』、水谷豊&伊藤蘭が夫婦共演を果たした感動作『少年H』など、バラエティー豊かな夏映画が勢ぞろい!

8月2日公開 昔ながらの清く正しいヒーローが活躍するハリウッドらしい快作 『ローン・レンジャー』 作品情報

『パイレーツ・オブ・カリビアン』の製作陣とジョニー・デップが再びタッグを組んだ本作は、大方の予想通り、アクションあり、ロマンスあり、ユーモアありの「これぞ、ハリウッド!」という快作。「観客を楽しませる」というサービス精神にあふれており、スピーディーかつ盛りだくさんな内容は149分という上映時間の長さをまるで感じさせない。とりわけ目を引くのが「ウィリアム・テル序曲」をBGMにした列車上のアクションで、その突き抜けっぷりには爽快感がある。その一方で、新鮮味がないという批判は確かにその通り。だが、2008年の『ダークナイト』以降、ハリウッドではダークな雰囲気のヒーロー映画が乱発されていることを考えると、昔ながらの清く正しいヒーローを描いた本作は、新鮮な印象すら受けるから不思議だ。とにかく楽しい映画が観たいという人、映画は娯楽だと割り切ることのできる人ならば、至福の時間を過ごせることは間違いない。(編集部・福田麗)

『ローン・レンジャー』©Disney Enterprises, Inc. and Jerry Bruckheimer Inc. All Rights Reserved.
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8月3日公開 このダンスを見れば彼が「最もセクシーな男」に選ばれたのも納得! 『マジック・マイク』 作品情報

主演のチャニング・テイタムは19歳の頃、本作の題材である“男性ストリッパー”として働いた経験があるだけに、鍛え上げられた肉体でプロ顔負けのダンスを披露する姿はとにかくホット! 本作を観てなお、彼がPeople誌の2012年版「最もセクシーな男」に選ばれたことに異を唱える人はいないはず。そんなチャニングに、19歳のアダム(アレックス・ペティファー)をストリッパー界に引き入れる30歳のベテランストリッパー・マイクを演じさせたのはスティーヴン・ソダーバーグ監督の演出の妙というべき点で、マイクがアダムとの出会いをきっかけにして自身の刹那的な生き方に疑問を抱く一方、マイクが、喜々としてストリッパー街道をばく進していくアダムを何も言えずに見つめるシーンの切なさは半端じゃない。若き日の自分そのものであるアダムには、今は誰の言葉も届かないということを誰よりもわかっているのはマイク自身だから。エキサイティングなストリップシーンのみならず、オフビートな青春ドラマ、そしてムキムキ過ぎて恐怖すら感じさせるマシュー・マコノヒーの怪演など出演者たちの演技もさえ渡った傑作だ。(編集部・市川遥)

『マジック・マイク』©2012 The Estate of Redmond Barry LLC.All right reserved.
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8月9日公開 日本の特撮&ロボットアニメに対する監督の深い愛に感動! 『パシフィック・リム』 作品情報

現在、ハリウッドで最も信頼がおけるオタク監督の一人であるギレルモ・デル・トロが、日本の特撮・アニメへの愛を詰め込んだSF大作。ハリウッドのバジェットで巨大ロボットや怪獣が大暴れする映画を一級の娯楽作品として作り上げたというだけでも、価値ある一本であることは間違いない。さらに感心するのは、デル・トロ監督の真摯(しんし)な姿勢だ。しっかりと技名を叫ぶパイロットや、発進時は頭部のコックピットが胴体に合体する人型巨大兵器「イェーガー」の描写など、ロボットアニメに慣れ親しんできた日本人なら、随所に思い出の作品の痕跡を見いだせるはず。かつてハリウッドが送り出した『GODZILLA ゴジラ』や『ロボ・ジョックス』といった作品で、「違うんだよな……」と苦々しく思った観客も満足できるだろう。またパイロットを演じる菊地凛子はもちろん、ハリウッドデビューを果たした芦田愛菜が、短い場面ながら実に印象的な演技を披露しており、子役にしてその怪物並みの実力に驚かされる。(編集部・入倉功一)

『パシフィック・リム』©2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND LEGENDARY PICTURES FUNDING,LCC
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8月10日公開 たくましい家族の姿が、先行き不透明な現代に希望を与える 『少年H』 作品情報

1997年に刊行され、上下巻340万部のミリオンセラーを記録した同名小説を映画化。昭和初期の神戸を舞台に、戦時下を生きる家族の姿を描く。一見すると地味な印象を与える本作だが、水谷豊伊藤蘭の凛(りん)としたたたずまい、『あなたへ』降旗康男監督の真に迫る丁寧な演出、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズの古沢良太によるユーモアを交えた構成力の高い脚本と役者、演出、脚本の三拍子がそろった。戦火の中でも自分を見失わず、たくましく生きていく家族の姿は、不況、労働問題などさまざまな問題を抱え、先行きの不透明な現代において、観る者に希望や勇気を与えてくれる。これは間違いなく物語の力だ。キャスト、題材的に年配層の支持を集めることは予想できるが、ぜひ若い層にも観てほしい。当時と現代の人々を重ね合わせて観ることで、きっと何か感じるものがあるはずだ。(編集部・堀達夫)

『少年H』©2013「少年H」製作委員会
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8月10日公開 一人の男の視点でスリル&アクションを突き詰めた「ゾンビ超大作」 『ワールド・ウォー Z』 作品情報

近年のゾンビムービーは、その感染形態がどんどん拡大しているように思える。『バイオハザード』シリーズもあれば、老人がゾンビと戦う『ロンドンゾンビ紀行』、さらにはゾンビが人間に恋をする『ウォーム・ボディーズ』まで出てきた。本作もゾンビムービー最新作となるが、一時期監督のマーク・フォースターと主演&プロデュースを務めるブラッド・ピットとの不仲がささやかれたり、公開が延期されるなど、何かと問題を抱えていただけに、どんな作品が仕上がるのかと思えば、冒頭10分から凶暴なゾンビが津波のように押し寄せるわ、トラックは突っ込んでくるわ、さらにゾンビが“ゾンビピラミッド”なるものを作り上げ、高い壁を登ってくるわ、あっという間に全世界がパニックに陥るスピード感。全米公開当時、原作ファンからさまざまな声が寄せられた本作だが、原作の持ち味である回顧録風のストーリーを切り捨てて、一人の男の視点からここまでスリル&アクションを突き詰めた「ゾンビ超大作」は成功といえるのではないか。先日アンジェリーナ・ジョリーと子どもたちを連れて来日したブラピ。その風格はすっかり一家の大黒柱だった。それだけに家族のために主人公ジェリーが立ち上がる姿は、現在のブラピとダブって面白い。(編集部・山本優実)

『ワールド・ウォー Z』©2012 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
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