第11回:アニキ、主演の苦労を語る!の巻
寺島進の「月刊 てらじま便り」
未解決事件の継続捜査を行う「再捜査の鬼」片岡悠介をアニキが演じる主演ドラマ「再捜査刑事・片岡悠介」シリーズ第6弾が、4月26日に放送! 泉谷しげるさんとの初共演話や主演を張る苦労などを、アニキに語っていただきました。
主演のドラマでいつも思うのは「長いセリフがなければ、もっと楽しいんだけどなあ」ってこと(笑)。もう覚えるのに必死で、のたうち回っているよ! 撮影まで数日で頭の中にセリフをたたき込むわけだから、本当に大変。記憶する容量に限界があるのを、最近わかったよ。誰かセリフを覚える秘けつを知っている人がいたら教えてほしいよ! 50歳になってから一気に覚えが悪くなってさあ……、若いころに戻りたい!
改めて思うけど、役者って大変だよな……。俺はいつも台本を片手に、車の中とか、銭湯の休憩室とかでセリフを覚えているんだ。それで限られた時間でガンガン撮っていくから、最後は振り絞るようにしてセリフ吐き出している。2時間ドラマの現場の大変さを、みんなに知ってもらいたいね! もう覚えるセリフが多すぎて、家で頼まれ事をしたらすぐ忘れちゃうんだよ(笑)。だから名取裕子さんや渡瀬恒彦さんとか、ドラマの主演を20年以上張ってきた俳優さんは、本当にすごいなあって思うんだ。
片岡を演じて気を付けているのは、セリフを速く話さないこと。このドラマは、子供からおじいちゃん、おばあちゃんまでが観てくれるドラマだろ? だからこそ、落ち着いてゆっくり話すように心掛けている。説明セリフも多くて、役者泣かせではあるんだけど(笑)。それでも、一言一句がきちんと視聴者に伝わるようにしているよ。
片岡悠介を演じるのはこれで6作目だけど、「10本、20本目までやりたいですか?」って聞かれるんだよね。でもさ、正直そんなことを考えられる余裕がない(笑)! もう目の前のセリフを覚えることに精いっぱいで……。あのね、主役って大変なんだよー。とはいえ、主演をさせていただいているのはとてもありがたいことだから、とにかく一つ一つを頑張って演じていきたいと思っているよ。
何といっても泉谷しげるさんとの共演が、一番うれしいね。泉谷さんとの長い会話シーンがあるんだけど、共演するのは初めてだから、胸を借りるつもりで演じたよ。泉谷さんの役が最高にいいからさ、ぜひ注目してもらいたいね!
それからやっぱり母親役の吉行和子さんがステキ! 親子シーンはこのドラマのおなじみの見どころになっているから、今回も楽しみにしてほしいなあ。原沙知絵ちゃんはさらに女っぽさに磨きがかかったし、金子貴俊くんはいつも明るくて現場のムードメーカー。不破万作さんは「おっさーん!」って感じ(笑)。俺は、共演者には本当に恵まれているんだよね。
「再捜査刑事・片岡悠介」は2014年4月26日(土)夜9時からテレビ朝日にて放送
土曜ワイド劇場/テレビ朝日
さて、今年もいよいよ中盤戦へ! 今年の干支を忘れている人も多いので……。
1963年生まれ、東京都出身。三船芸術学院で殺陣を学び、殺陣師・宇仁貫三に師事。1986年松田優作監督作『ア・ホーマンス』で本格俳優デビュー。北野武に才能を見い出され、1989年『その男、凶暴につき』以降、北野映画の常連として注目を浴びる。