第7回「実録!映画製作『1人1食100円で』~女優・中原翔子、初めてのプロデュース~」あのベテラン俳優が出演!
実録!映画製作
■「実録!映画製作『1人1食100円で』~女優・中原翔子、初めてのプロデュース~」第7回
海外でも高く評価される監督の作品に数多く出演してきた「知る人ぞ知る」女優・中原翔子が、映画を作ると決心! プロデューサー早川ナオミとして一本の映画を完成させる、立ち上げから劇場公開までの道のりを追う。理想と現実のはざまで揺れながら繰り広げられる予算との仁義なき戦い! 想像を超える、壮絶な「映画作り」を目撃してもらいたい!
前回いよいよクランクインを迎えた、オムニバス映画『つながる』(仮)2作目となる深井朝子監督作『おはよう、マコちゃん』。撮影2日目には、あのベテラン俳優が友情出演! 特別ゲストの登場で、ピリッとしたいい緊張感が現場に走りました!
■できることがあれば協力するよ!大物俳優が出演!
都内某所で撮影が行われていた2日目。現場では、プロデューサーの早川ナオミ(中原)がいつもに増して張りつめた空気を醸し出していました。この日はなんと、俳優の寺島進がゲスト出演で撮影に参加する日。寺島と中原はこれまで幾度か共演しており、その中原の初プロデュースと聞いた寺島は「俺にできることがあれば協力するよ!」と低予算映画にもかかわらず出演を快諾してくれたのです!
このころ、映画『イン・ザ・ヒーロー』と京都におけるドラマ「大岡越前」の2本の撮影を抱えていた寺島。多忙なスケジュールの合間を縫って、貴重な数時間をこの撮影のために割いてくれました。そして、そんな寺島の男気に感謝しているからこそ、中原は「寺島さんは役者としての先輩で、ずっとお世話になっている方。絶対に粗相なきようにしなければ!」とピリピリだったのです。
■深井朝子監督、緊張のご対面!
現場で寺島との初対面を果たした深井監督は、緊張しながらも元気いっぱいに「おはようございます! 本日はよろしくお願いします!」とあいさつ。寺島は「監督もスタッフもみんな若いね! こういうインディペンデントな現場に来ると初心に帰れる気持ちになるんだよな」とニッコリ。和気あいあいの対面となりましたが「俺は何度も同じ演技をさせられるの、すっげー苦手だから。あんまりテイク重ねないように!」と言ったときの寺島の顔はかなり怖かったのでした……。
■いざ撮影!寺島進の芝居に一同感動!
本作で寺島が演じるのは、作品のキーパーソンともなるような重要な役どころ。テスト中、現場には「このときは、座っているよりも立ったほうが自然だと思うんだけど」「このセリフは、どうしても必要なの?」など思ったことを深井監督にどんどんぶつけ、ディスカッションする寺島の姿がありました。
本作のヒロインを務める女優・広澤草は、寺島との撮影について「寺島さんは、テイクのたびにお芝居がどんどん変わっていくんです。それがすごくナチュラルなんですよね。ずっと同じ芝居や同じ動きをしていると、どうしても不自然になっちゃうところ、寺島さんはふとした動きを変えたりするからとても演じやすかったです。勉強になりました」と語るなど、大先輩から学ぶことが多かったそう。数時間の撮影でしたが、監督はもちろんスタッフ全員が、多くを勉強できた熱い時間となったのでした。
■ケータリングにカレー&焼肉が登場!
この日のお昼ごはんは、チキンカレーとフルーツ! 差し入れのフルーツをおしゃれにアレンジしちゃうところがさすがでございます! さらに夕食には、なんと焼肉の差し入れが!!! 実は本作のキャストの一人でもあるキンタカオは、渋谷の「どうげん」という焼肉店のオーナー。お店の傍ら、俳優として舞台や映画に出演しているのです。撮影が終わったばかりの寺島は、おいしそうな匂いに「うわあ。うまそうだな~~~!」と焼肉丼にひかれながら、次の現場へと移動していったのでした。
■早川ナオミの今月の一言!
中原翔子 PROFILE
熊本県出身。明治大学在学中よりモデルとして活動後、女優デビュー。高橋洋作品の常連であり、三池崇史や井口昇など海外でも支持されている監督の作品にも多数出演。国内外を問わず、知る人ぞ知る女優である。ニックネームは“地獄のしょこたん”。
<近況>
5月26日に渋谷ユーロスペースにて『メタルカ-METALCA-』のトークショーに登壇! 内田英治監督と、撮影現場における飯の重要性について語ります(笑)。1食100円の真意と極意をお伝えする予定です!
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作品情報
さらに、新宿のシネマカリテにて開催中の「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2014」にて6月7、9、11日に上映のドキュメンタリー映画『VHSテープを巻き戻せ!』(ジョシュ・ジョンソン監督)に出演しています。
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編集部・森田真帆 / 入倉功一 カバー写真:高野広美