新年初笑いはコレで!“ほぼ”未公開コメディー特集
今週のクローズアップ
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。新年一発目の「今週のクローズアップ」は、日本では劇場未公開、もしくは小規模公開で終わってしまった“ほぼ”未公開の海外コメディーを特集。新年初笑いはコレで決まり!(文・構成:編集部 中山雄一朗)
意外とほっこり!IDを盗まれた男 VS 女詐欺師
『泥棒は幸せのはじまり』(2013)<劇場未公開>
他人の個人情報を盗んではその人に成り済まし、偽装したクレジットカードでぜいたく三昧にやっていた女と、その被害に遭った中年ビジネスマンが繰り広げる珍道中を描いたハートフルコメディー。IDに記録された身に覚えのない数々の悪行のせいで警察から事情聴取を受ける羽目になり、職場のボスからこの一件を解決しなければクビだと宣告されてしまった主人公サンディ(ジェイソン・ベイトマン)は、自分の名をかたる女詐欺師を捕まえるため、自身の住むコロラドから遠く離れたフロリダへと向かう。
【この人に注目!】
サンディの名前をかたって好き勝手やる女詐欺師・ダイアナを演じたのは、いま全米で最も人気のコメディー女優、メリッサ・マッカーシー(44)。『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』(2011)でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたことも記憶に新しい。
【この作品もチェック!】
『泥棒は幸せのはじまり』が気になる人にもう1本オススメしたいのが、サンドラ・ブロック(『ゼロ・グラビティ』)とメリッサ・マッカーシーが“超マジメFBI”と“超不良デカ”の凸凹コンビにふんしたアクションコメディー『デンジャラス・バディ』(2013)。最近は演技派としてのイメージが強いサンドラが久しぶりに見せるコメディエンヌぶりも必見!
これぞ大学生版『ハングオーバー』!?
『21オーバー 最初の二日酔い』(2013)
『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の脚本家コンビ、ジョン・ルーカスとスコット・ムーアが初監督を務めた青春コメディー。将来を左右する大切な面談の前日に、高校時代の悪友ミラー、ケイシーと21歳の誕生日を祝うことになった医学生のジェフは、1杯で帰るつもりが完全に泥酔。行く先々でトラブルを起こしまくり、気付けば見知らぬ場所にいた。ミラーとケイシーは、ジェフの大学の知り合いをたどって家まで送り届けようとするが、優等生だったはずの彼が留年寸前で寮を追い出され、おまけに自殺未遂まで繰り返していたことが判明する……。
【この人に注目!】
高校時代の悪友ミラーを演じたマイルズ・テラー(27)は、本年度のアカデミー賞有力候補の一つである『ウィプラッシュ(原題)』に主演した若手注目株。2015年8月に全米公開を予定しているリブート版『ファンタスティック・フォー』でも主演を務めるなど、いまノリに乗っている。
【この作品もチェック!】
もう一つご紹介したいのは、さえない高校生3人組が、親が留守の間に誰もが忘れられないパーティーをしようと企画するも次第にエスカレートし、収拾がつかなくなっていくさまを描いた日本劇場未公開の低予算コメディー『プロジェクト X』(2012)。マイルズ・テラーも地元の大学のスター選手役でちらっと出演している。
麻薬密売人、ストリッパーらワケあり4人が“家族”に
『なんちゃって家族』(2013)
しがない麻薬密売人がひょんなことから他人と家族を装い、メキシコからアメリカに麻薬を運ぶ羽目になるさまを描いたロードムービー・コメディー。街で商売道具であるマリファナと金を奪われ、元締めからその代償として次のブツをメキシコから運ぶ仕事を命じられた主人公デヴィッド(ジェイソン・サダイキス)は、家族旅行に見せ掛けて国境を越える作戦を思い付き、元ストリッパーのローズ(ジェニファー・アニストン)、童貞青年のケニー(ウィル・ポールター)、ホームレス少女のケイシー(エマ・ロバーツ)を連れて旅に出る。
【この人に注目!】
主人公のデヴィッドにふんしたジェイソン・サダイキス(39)は、アメリカの長寿番組「サタデー・ナイト・ライブ」出身の人気コメディー俳優。2013年1月に『トロン:レガシー』(2010)などで知られる女優のオリヴィア・ワイルドと婚約し、昨年4月には第1子となる男児が誕生した。
【この作品もチェック!】
本作のジェイソン・サダイキスとジェニファー・アニストンは、理不尽な上司たちに頭を悩ませ、彼らを排除しようと企てた3人の男たちを描くブラックコメディー『モンスター上司』(2011)でも共演。サダイキスはヤク中のバカ上司にストレスを抱える主人公の一人を、アニストンは勤務中に部下をあの手この手で誘惑するセクハラ上司を演じた。昨年11月には続編が全米で公開された。