『ジュラシック・ワールド』ニック・ロビンソン【第91回:イケメン調査隊】
イケメン発掘調査隊
Q:世界中で大ヒットしている『ジュラシック・ワールド』に出演した率直な感想を聞かせてください。
これほど多くの人に愛されているシリーズの一部に、僕自身も参加できたことにとても興奮していますし、周りのリアクションにものすごく驚いています。出演が決まったときは、これまでの作品のファンの期待を裏切ってはいけないし、シリーズの伝統も受け継いでいかなくてはならないと思ったので、非常にプレッシャーを感じました。
Q:演じるザックは、弟のグレイ(タイ・シンプキンス)と比べてクールで、ジュラシック・ワールドに着いたときはしらけていましたが、恐竜を前に身の危険も感じる大冒険をしてグレイと兄弟の強い絆が生まれていきますね。
実際、僕にはタイと同じぐらいの弟が2人いて、タイもお兄さんがいるせいか、最初から気が合いました。でも、タイのほうが数々の大作映画に出演していて(『リトル・チルドレン』『アイアンマン3』『インシディアス』シリーズなど)キャリアがあるし、演技は本当に素晴らしいから、それについていくのは大変だなって。実はとても緊張していたんですが、現場でしょっちゅう一緒にいたので、本当に仲が良くなりました。タイはとても愉快な子なんです(笑)。
Q:パークの中で、グレイと乗り込むジャイロスフィアのシーンには、ハラハラドキドキさせられました。撮影はいかがでしたか?
あれは実際に作ったものなんです。記者会見でタイも言っていたけれど、ジャイロスフィアのシーンだけに2か月も撮影にかかって。ジャングルの中で本当に逆さまにされたり、体もきつかったけれど、だからこそ自分のことのように感情移入してもらえるんじゃないかなと思います。球体のガラスもとてもリアルに作られていて、スタッフのこだわりも感じてもらえると思います。
Q:子どものころはどんな少年でしたか?
幼いころは、想像力が人一倍たくましくて、よく「ごっこ遊び」をしていました。ある意味その想像力が今、演技をすることに役立っているかもしれません。母が課外活動をたくさんやらせてくれたんですが、10歳か11歳のときに当時住んでいたシアトルの劇団のオーディションに受かって、演じる楽しさに目覚めたんです。さまざまなキャラクターを演じて、新しい体験ができて、お金がもらえるんだから、俳優は最高だなって(笑)。それで学校に通いながら、舞台や映画、テレビで経験を積んでいました。
Q:学校と俳優の両立のコツは?
大変なこともあったけど、コツは「ダブルで努力すること」ですね。先生も応援してくれたし、何より両親が過去も今も全面的にバックアップしてくれました。勉強はこれからも続けたいと思っているんです。できたら心理学か歴史、映画や脚本を書くことなどを学びたいから、秋からは大学に進学したいんですが、スケジュール次第ですね。
Q:好きな映画は?
まず第1は映画『ビッグ・リボウスキ』。コーエン兄弟が大好きなので。「孤島に持って行くとしたら……」と聞かれていつも答えるのは、映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』。それから、マカロニウエスタンが好きなので、映画『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』もお気に入りです。
Q:憧れの俳優は?
トミー・リー・ジョーンズ。今、ちょうど日本に来ているらしくて(ちょっと興奮気味に)たまたまタイがホテルで彼を見掛けたそうなんだけど、僕はまだ実物に会えていないんですよ。でも日本のCMは見ました。タイとその話ばかりしています(笑)。
Q:好きな女優は?
スカーレット・ヨハンソンに、ヘイリー・スタインフェルド。それからジーナ・ローランズ。若手から大御所まで幅広いんです(笑)。
Q:好きな女性のタイプは?
これは難しいな……。特にタイプはなくて、全ての女性が好きですから(笑)。でも、ユーモアのセンスがある人がいいですね。そして自分のことをシリアスに取り過ぎず、一緒に童心に帰れる人がいいかな。
Q:もし、最高のデートをするとしたら?
うーん。普段の僕だったら、ライブに連れていきます。ライブに行くと、お互いのことがよくわかるので。でも今は東京にいるから、もし彼女がいたとしたら、横浜に観覧車があるのを見たので、あそこでデートするのはいいかもしれない。それから、東京はとてもエキサイティングで面白いところだから、一緒にただ歩いているだけでも、とてもステキなデートになるんじゃないかなと思います。
Q:ザックは、ジュラシック・ワールドに向かう船の中で出会った女の子に目配せしたり、かわいい女の子をチェックしてアピールしたり積極的ですが、あなた自身もそうですか?
ハハハ(笑)。いや、ザックはちょっとやり過ぎでしょう。気を引こうと頑張り過ぎ。僕だったらもっとさりげなく目立たないようにやります(笑)。
Q:どんな作品に関心がありますか?
歴史が好きで、特に1920~1930年代のアメリカが舞台となっているものには引かれます。大恐慌時代で、禁酒法が施行されるなど混沌としている時代ですが、人々は新しい生き方を模索しようとしている。ちょうど出演したテレビドラマ「ボードウォーク・エンパイア3 欲望の街」がその時代の物語でしたが、とても面白かったので、余計に関心を持ちました。でも、役者としてはやっていないジャンルやキャラクターなど、あまりこだわらずに新しいものに挑んでいきたいですね。
取材・文:前田かおり 写真:奥山智明
映画『ジュラシック・ワールド』は8月5日より全国公開
映画『ジュラシック・ワールド』
スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務める、『ジュラシック』シリーズ第4弾となるアドベンチャー大作。恐竜をテーマにした巨大テーマパークを舞台に、遺伝子操作によって生み出された新種の恐竜が脱走、人間や恐竜を襲うさまを臨場感たっぷりに描き出す。主演は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などのクリス・プラット。監督は、『彼女はパートタイムトラベラー』のコリン・トレヴォロウ。驚異的なビジュアルやハイテンションな展開のサバイバルに期待。
生年月日:1995年3月22日
出身:アメリカ・シアトル
身長:185cm
芸歴:11歳からシアトルの劇団で活躍し、舞台で経験を積み、2010年のテレビドラマ「メル&ジョー 好きなのはあなたでしょ?」にレギュラー出演。テレビドラマ「ボードウォーク・エンパイア3 欲望の街」や映画『ザ・キングズ・オブ・サマー(原題) / The Kings of Summer』で高く評価される。今冬公開のSF映画『ザ・フィフス・ウェイブ(原題) / The 5th Wave』でクロエ・グレース・モレッツと共演する。