スター・ウォーズファンが大盛り上がり! コミコン潜入レポート
スター・ウォーズ特集
全米からオタクが集結するポップカルチャーの祭典コミコン・インターナショナル:サンディエゴ(以下、コミコン)が、(現地時間7月9日~7月12日)アメリカ・サンディエゴで開催! 新たな3部作の幕開けを飾る『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の公開を控える今年、コミコンでの『スター・ウォーズ』の盛り上がりはすごかった! 会場となったコンベンションセンターの中でも最大規模の収容人数(約6,500人)を誇るホールHで、『スター・ウォーズ』の大規模なパネルディスカッションが行われました。最後にはとびきりのサプライズも用意されたイベントの模様をお伝えします。
コミコン会場は『スター・ウォーズ』一色!
オタクの祭典だけあって、映画・コミック・玩具メーカーが軒を連ねるブース会場には、毎年『スター・ウォーズ』グッズがずらり。特に今回は新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が公開される年とあって、各メーカーが『スター・ウォーズ』にトリビュートした展示を行っていました。
毎年多くの親子連れを楽しませるレゴのブースには、レゴで作成されたストームトルーパーが登場。またホットトイズをはじめとする各フィギュアメーカーも、ハイクオリティーな関連フィギュアを展示。
そしてルーカスフィルムのブースでは、最新作の特報で、新ヒロインのレイ(デイジー・リドリー)が乗っていた実物大スピーダーが! ブース前はコスプレしたファンたちが長蛇の列を作っていました。
『スター・ウォーズ』ファンが長蛇の列!
人気作品のパネルが数多く行われるホールHでは、連日入場を望むコミコン参加者が深夜から長蛇の列を作ります。中でも『スター・ウォーズ』パネルは特別。開催前日の現地時間9日からすでに大量のファンがホールH入場のため列を形成。パネル前日の午後2時に列に合流した時点で、会場の遥か遠くまで列が伸びている状況で、改めて『スター・ウォーズ』人気の高さを実感します。
J・J・エイブラムス監督、大興奮!
10時間以上並んだにもかかわらず、誰もが笑顔で開催を待ったパネルは、製作総指揮のキャスリーン・ケネディ、脚本のローレンス・カスダン、そしてJ・J・エイブラムス監督の登壇からスタート。まずはケネディが「『スター・ウォーズ』は、1977年の誕生以来、この部屋にいるみんなや世界中のファンに100%支えられてきました」と感謝。一方、エイブラムス監督は新作について、望む以上のものにするため編集作業に取り組んでいると語ると、「僕は小さいころからシリーズの大ファンだったんだ。それが、ジョン・ウィリアムズ(シリーズ当初から音楽を手掛けている、映画音楽の第一人者)に彼がまだ観ていない、僕が監督した『スター・ウォーズ』の映像を観せているんだよ。普通じゃいられないよね!」と興奮気味です。
そしてステージ上には、新作に登場するクリーチャーが生登場! 昨年5月、アブダビのセットからエイブラムス監督がユニセフへの募金を呼び掛けるビデオに映っていたクリーチャーで、「こいつは何百といるクリーチャーのうちの1体。5人の人間によって操作されているんだ。この作品でも多くのクリーチャーが(CGではなく)実際に制作されている。それによって、現場で俳優たちのアクションに反応することができる」とコメント。さらにケネディが、本作をCGに頼らない一作にすることを約束すると場内は大喝采に包まれました。
一方でエイブラムス監督は、ノスタルジー以上のものを観客に届ける必要があると断言。「ミレニアム・ファルコンが出ていれば、自動的にいいシーンになるというわけじゃない」と語り、ストーリーテリングやキャラクターの感情を重視した、ファンに驚きを届ける一本になることを約束しました。
新3部作を支えるキャストが登壇!
観客の質疑応答の後は、サイモン・ペッグも顔を見せる撮影の舞台裏を捉えたメイキング映像を上映。ケネディの言葉を裏付けるように、多くのクリーチャーを実際に人が入って動かし、ミレニアム・ファルコンをはじめとする宇宙船の数々が、実物大で制作されていることが明らかになりました。
そして会場には、新3部作のメインキャストであるデイジー・リドリー、オスカー・アイザック、ジョン・ボイエガが登壇! 客席にはチューバッカ役のピーター・メイヒューがいることも知らされ、会場の熱が一気に上がりました。
本物にこだわる同作の撮影には苦労も多かったようで、デイジーが「特報にもあったのだけど、気温50度のアブダビの砂漠を全力で走ったのよ」と語ると、ジョンも「全くJ・J・に感謝したいよ。あの砂漠で撮影して、ストームトルーパーの衣装まで着せてくれたんだからな!」とぶちまけ会場の笑いを誘いました。
ダークサイドの敵役を務めるキャストも合流。十字型のライトセーバーを持つカイロ・レン役のアダム・ドライバー、ハックス将軍役のドーナル・グリーソンとキャプテン・ファズマ役のグウェンドリン・クリスティーが、初めて公式に同作の敵役として紹介されました。
ファズマは銀色のストームトルーパーのアーマーとマントが特徴的なキャラクターで、演じるグウェンドリンは「これまで、女性のトルーパーはいなかったと思うから興奮しているわ。それに……あのアーマーの下に女性がいるって考えると余計興奮するわよね」と会場に語り掛けました。
伝説の三人がそろった!
会場にはレイア姫ことキャリー・フィッシャー、ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルが登壇! シリーズについてハミルは「5~6歳のころ白黒の『キング・コング』をテレビで観てあれに出ているうちの一人のなりたいと思ったものさ。そして、ファンのみんなはまさに僕をそういう存在の一人だと思ってくれている。君たちファンがいなかったら、僕は何者でもないんだよ」という感動的なスピーチに会場は割れんばかりの拍手に包まれました。
そこで司会者が、飛行機の不時着事故で重傷を負ったと報じられたハリソン・フォードについて「ハミル、ところでハリソンは大丈夫なの?」と尋ねると、エイブラムス監督が「自分たちの目で確かめるっていうのはどうだい?」と返すと、ハリソン・フォードが登壇! 事故後、初の公の場となったハリソンの元気な姿、そして旧3部作を象徴する三人の集結はこの日一番の歓声を集め、会場の全員が自然とスタンディングオベーションで迎えました!
事故で負傷したと報じられた足の心配をする司会者にハリソンは「足だって? 僕は今ここまで歩いてきたじゃないか! いや実際全く問題ないよ、ありがとう」と笑顔。新作への参加について、「くだらないと思うべきところもあるかもしれないけれど……実際には素晴らしかったと言うほかないよ。スタジオも監督も、カスダンの脚本も全てが正しいかった。このシリーズにまた参加できたことを誇りに思う。最初の『スター・ウォーズ』は僕のキャリアの始まりと言っていいもので、今日の成功をもたらしてくれた。戻ってくることができて本当にうれしいよ」という感動的なスピーチに、会場から温かな拍手が沸き起こりました。
大興奮のコンサート!
大興奮のパネルも終盤に差し掛ったところで、エイブラムス監督は「ところでみんな、『スター・ウォーズ』の音楽は好きかい?」と唐突な質問。さらに「今から『スター・ウォーズ』コンサートにみんなを招待すると言ったらどうする?」と続けると、「実はみんなを招待するためにスペースを確保してあるんだ。申し訳ないけど、今から全員にそこまで移動してもらうよ!」と呼び掛けると、約6,500人もの観客がストームトルーパーの先導で一斉に屋外コンサート会場に移動。
その先には、しっかりと組み立てられた屋外コンサート会場が! 参加者全員にケミカルライトの代わりのライトセーバーが配られ、雰囲気はすっかりフェス会場です。
パネルに参加したキャスト・スタッフも全員集合し、会場は鳴りやまぬ『スター・ウォーズ』コール! フルオーケストラが勢ぞろいするステージは、「帝国のマーチ」からスタートし、会場は大熱狂! ライトセーバーが夜のサンディエゴの空を銀河のように照らし、歴史的な時間は幕を閉じました。
映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は12月18日より全国公開