一番難しそうに見えて一番簡単だった『リトルプリンス』ヘビ:動画特集最終回
星の王子さまと、大切な10人の仲間たち
砂漠が静まり返る夜。ヘビは星の王子さまの足元から忍び寄る。王子さまにとって重要な役目を果たすヘビの体は指のように細い。あまりの細いデザインに、ヘビの製作過程が一番難しかったのではないかと思われたが、デザイナーにとっては全く逆だったようだ。キャラクターデザイナー(ストップモーション)のアレックス・ユーハスは、「ヘビが一番簡単なデザインだった」と明かす。
アレックスはヘビのデザインにおいて、あるアイデアがひらめいたという。それは、骨となるワイヤーに、紙と鉄を交互に通していくというもの。3~4枚紙をワイヤーに通した後に、薄い丸い鉄を通し、全てをひとつなぎする。そして鉄を磁化させることで、細さを保ちながらも独特の動きをするキャラクターに仕上がった。出来上がったヘビをアニメーターに見せたところ、「ばっちりだよ!」と喜ばれたそう。この話をするときのアレックスは、すがすがしいほどのドヤ顔を見せていた。(編集部・井本早紀)
映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』は11月21日より2D / 3D全国公開