『あぶない刑事』完結編で乱立する死亡フラグ…定年退職できるのか?
提供:東映
■これで見納め!ついに「あぶ刑事」が定年退職
「あと3日は刑事なんだ……」(鷹山敏樹<タカ>)
「俺にはね、夢があるの。今度ゆっくり話す」(大下勇次<ユージ>)
舘ひろしと柴田恭兵が主演を務め、1986年にテレビシリーズがスタートした「あぶない刑事」が、ついに『さらば あぶない刑事』で完結。シリーズ開始時は30歳だった横浜港署のタカ&ユージコンビもすっかり渋みを増したオジサマになり、最後の作品となる本作では、定年退職まであと5日に迫った彼らの姿が描かれます。しかし、そんじょそこらの定年間際のオヤジとは違います! ヤクザの幹部を追ってブラックマーケットを二人だけで襲撃するなどタカ&ユージのギラギラ感は健在。ハーレーを乗りつつショットガンをぶっ放すタカ、「ミュージックスタート」の掛け声とともに披露されるユージの走りなど、「あぶ刑事」ファンにはうれしい二人の姿もたっぷり。
そんな彼らを今は亡き近藤課長(故・中条静夫さん)に代わり心配するのは、元部下で今では二人の上司となった町田透(仲村トオル)。「警察官の殉職率が一番高いのは定年前」と語る町田は、定年退職前にもかかわらず暴れまくるタカ&ユージから、無事引退してほしいという願いを込めて警察手帳を取り上げてしまいます。武器も後ろ盾も失ったタカ&ユージコンビですが、彼らの足がとまることはありません。定年前だろうがなんだろうが、関係ないとばかりに死亡フラグ(登場人物が劇中死んでしまうことをにおわせる行動や発言)を立て続ける彼らが迎える“ラスト”に迫ります。
■タカが結婚!?薫にも婚約者!?
「高山さんはどうしてわたしを選んだの……?」(タカの婚約者、夏海)
女好きのタカが最後の女に選んだのは、ロサンゼルスで働いていた元外交官の夏海(菜々緒)。犯罪者を追ってきたロサンゼルスでタカは彼女と出会いました。定年後は夏海と共に海外で暮らす計画を立てるなどタカは彼女にメロメロ。しかし何やら夏海にはある秘密がある様子で……守るべきものができたタカの決断とは。
「気にしないでマリッジブルーだから」(“薫ちゃん”真山薫)
結婚願望が誰よりも強く! しかし理想は高く! その結果30年間独身を貫いてきた薫ちゃんこと真山薫(浅野温子)に白馬の王子様が到来! 劇中どんなにシリアスな展開を迎えようとも、決して明るさを失わない薫ちゃん。タカとユージの親友であり、悪友である彼女だからこそ、彼らのためにできることがあるのです。ちなみに今作の薫ちゃんは、横浜港署少年課課長から神奈川県警重要物保管所所長に左遷(?)されちゃっています。薫ちゃんのほかにも、前作『まだまだあぶない刑事』からこの10年でさまざまな人たちが変わりました。
■昇進・左遷・転属・退職…10年で変わった人変わらなかった人
「この街を守るために、犯罪組織と戦い続けて自らが傷つき殉職していった多くの警察官たちがいたことをどうか忘れないでください」(町田透)
シリーズ開始当初はタカ&ユージのかわいい後輩だった町田は、前作で横浜港署捜査課課長に出世。本作でも変わらず課長として二人の型破りな行動に悩まされています。……「町田は相変わらずだな?」いいえ、なんと本作では、タカ&ユージの「女を紹介してやる」という誘惑に負けない、彼らの行動を諌められる立派な上司として大成長を遂げています。さらにはユージに反撃をする場面も!? 「瞳ちゃん、お茶」と言われ続けてきた山路瞳(長谷部香苗)は無線係から、町田課長の専属秘書に昇進しています。
「頼りになる刑事は限られているの」(松村優子元署長)
横浜港署署長だった松村優子(木の実ナナ)は、NPO法人横浜港を守る会会長に天下り(?)。一応警察関係者ではなくなった松村ですが、本作でもタカとユージが困った時には手を差し伸べるなど、事件には積極的に関わっています。
「わたしはね……、なんとしてもあの二人を無事に退職させてやりたいんだよ」(深町新三県警本部長)
『あぶない刑事リターンズ』(1996)から登場した深町新三(小林稔侍)は、10年前と変わらず神奈川県警本部長のポジションです。以前はタカとユージを毛嫌いしていた彼でしたが、本作では彼らが無事定年を迎えられることを誰よりも気に掛けている様子で……。
「大下、お前しかいないよ」(“ナカさん”田中文男)、「辞めたらどうするんだ?」(“パパさん”吉井浩一)、「あと4日、どうか一つおとなしくよろしくお願いしますよ」(岸本猛)
初代シリーズからタカ&ユージと同じく捜査課にいたナカさん(ベンガル)とパパさん(山西道広)は無事定年退職を迎えることができたよう。今は二人とも飲食店を経営しています。『リターンズ』から出演した少年課だった岸本猛(伊藤洋三郎)は、今回念願の捜査課刑事に転属しています。
また本作から登場する新キャラクター川澄和則(吉沢亮)にも、「大下さんにだけはさよならを言っておこうと思って」などと死亡フラグを立てられているタカ&ユージ。それだけ今作で彼らが対峙(たいじ)する敵は強大なんです。
■シリーズ最強の敵にシリーズ最悪の状況で挑む二人
刑事人生最後を迎えるタカ&ユージの敵となるのは、アメリカで最悪のギャングといわれているBOB(ブラッド・オブ・ブレイブ)を率いるキョウイチ・ガルシア(吉川晃司)。彼は身一つで他マフィアのアジトに乗り込もうとも、襲われるどころか返り討ちにするなど、まさにシリーズファイナルにふさわしい最強の敵として二人の前に立ちはだかります。
さらにタカ&ユージは、「定年前」「町田から警察手帳と拳銃が没収中」と大変不利な状況。かつ“ある事件”をきっかけにコンビではなく、単独で敵陣に乗り込むことに!? シリーズ最強の敵にシリーズ最悪の状況で挑むタカとユージは、無事定年退職することができるのか、それとも殉職の二文字で締めくくることになるのか。また舘(65歳)、柴田(64歳)、吉川(50歳)のアラカン&アラフィフの俳優陣による肉弾戦も、ぜひチェックしていただきたい!
映画『さらば あぶない刑事』は1月30日より全国公開
(C) 2016「さらば あぶない刑事」製作委員会
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