今年一番友だちと語りたい映画決定!『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は最低2時間は語れる破壊力!
(※本文にはネタバレが含まれます)1996年、全米で大ヒットした映画『インデペンデンス・デイ』が、20年の時を経てスクリーンに帰ってきました! 前作で描かれた人類VS宇宙人との全面戦争から、なんとなんといつのまにやら、はや20年後! 地球では、エイリアンの侵入を阻止するために人類が前の戦争で学んだテクノロジーを利用した防衛システムで地球防衛軍を結成! そこにボスキャラなみにレベルアップしたエイリアンがまたまた襲来してくるという最新作が公開された直後のアメリカでは賛否両論の大フィーバー中。しかも、鑑賞後誰かと、この映画について語らずにはいられないという……一人で映画館にいってしまうと語る相手がいなくてストレスでいっぱいになる映画です!(森田真帆)
語りたくなるポイントその1
「めっちゃ久しぶり~!」なキャストたちにCG疑惑!?
20年前、宇宙人から地球を奪還するため民衆が立ち上がり、ついに悲願を成し遂げたとき……熱いものがこみ上げてきたのを覚えていますか? そんなカタルシスを味わわせてくれたキャストたちが本作に帰ってきます! 前作で宇宙船の攻撃方法を編み出した科学者のデイビッド・レヴィンソンを演じたジェフ・ゴールドブラムや、ホイットモア前大統領役のビル・プルマンなどなど、懐かしい面々が続々と登場。「うわあ、久しぶり~!」と思いきや、あまりにも変わってない彼らに超びっくり。最初の登場では無精ヒゲでえらいことになっていたビルですが、ヒゲを剃ったら全く変わってない顔。さらに突如として、前作を彷彿させるかのようにピシ~イッッと演説を始めるホイットモアですが、いいこと言うところも全然変わっていません。もはや本作でいきなり大統領になったアダムズ将軍(「プリズン・ブレイク」のマホーンでっせ!)の演説を食っていました。
デイビッドのお父ちゃんを演じたジャド・ハーシュも、20年前と変わらないまま。アメリカでは、父ちゃんが波に乗りまくってエイリアンから逃げまくるシーンでなぜか超盛り上がっておりました。しかもジャド、今年で81歳ですと! 信じられん! じいちゃんのはずなのに、驚きの若さで今回もチャーミングな魅力を発揮しまくり。ハーメルンの笛吹き男ばりに彷徨う子供達を次から次へと仲間にしていきます。キャストたちがあまりに20年前と変わっていなさすぎて、もはや役者にもCG処理をしたのではないか? 疑いたくなっちまいます! この前作キャストの活躍シーンについては、いくら語っても語り尽くした感は訪れないでしょう。
語りたくなるポイントその2
「I MISS YOU!」なキャストたちを恋しがろう!
前作ではエイリアンにパンチを食らわせ、エイリアンの死体を「くっせえ!」と蹴っ飛ばしたり、大暴れしていたヒラー大尉役のウィル・スミス。今回の映画には残念ながら、出演辞退となってしまいましたね。やはり映画を観るとウィルが恋しい~。実は、製作開始の段階でウィルに本作への出演交渉を進めていく中で脚本家たちは、前作と同じくヒラー大尉を話の主軸に彼が活躍するという脚本も用意していたそう。もしもウィルが出演することになっていたら、どんな作品になっていたかも話のネタになりそうです。ちなみに前作キャストたちのなかであまり知られていないのが、ヒラー大尉の奥さん。前作では、「鶏ガラみたいな脚」とからかわれていた彼女ですが、まったく変わらない男性陣と違って思いっきり貫禄ついていましたね。それにしても、あんなにエイリアンと闘った末生き残ったのにテスト走行の事故で死んだっていう設定のヒラーといい、奥さんもあんなことに……! ヒラーファミリーの悲劇っぷりは、涙なくしては観られません!
語りたくなるポイントその3
こんなに大きくなりました! 2世キャラ&新キャラを語ろう!
前作では、ヒラー大尉の奥さんの息子・ディランくんと、ホイットモア大統領のおしゃまな娘・パトリシアちゃん、二人とも超ちびっこだったのに今作ではずいぶんと大人になって登場。前作のキャストがそのまま大きくなったわけではないのですが、前作ファンからすると感無量! そういえばディラン、前作で「怖い? ぼくも怖い」なんてパトリシアちゃんと話をしていたわな。なんて懐かしい思いに浸れます。できればこの二人が、恋人同士だったら素敵! と思いきや、パトリシアの彼はディランの天敵! 以前、訓練中の事故でディランが危ない目にあって以来、犬猿の仲です。とはいえ、速攻仲直りして一緒に戦っていましたね。パトリシアについては彼氏とラブラブしつつも、お父ちゃんのホイットモアとの関係も忙しいから超大変! だって、父ちゃんが娘をだまして出陣だなんて映画『アルマゲドン』みたい!……と思いきや、娘は速攻で、お父ちゃんを追いかけてくるやんちゃっぷり。だました意味なさすぎやーん!
語りたくなるポイントその4
オーキン博士、まさかの復活!
前作キャスト復活の中で、ファンを一番ぶったまげさせたのがブレント・スパイナー演じるブラキッシュ・オーキン博士でしょう。彼は前作で、存在しないはずのエリア51でエイリアンの研究員をしていたマッドなサイエンティスト。地球の危機にも関わらず「エイリアンだー! きゃほー!」と、大はしゃぎして当時のホイットモア大統領から渋い顔をされてしまったあの方です。この方、解剖していたエイリアンが突然暴れ出して殺されなかった? って思う方はたくさんいるはず。でももう一回見直してみると、脈はチェックされているものの「死んでいます」っていうセリフはでてきません! 実は、このシーン、エメリッヒ監督が続編を見越していたのか、最終カットで「死んでいます」をカットしたのだそう。「オーキン博士がどうやって復活したか」という動画もアップされているほど話題を呼んだ、まさかの「生きてたんかい!」な登場でしたが、この方も20年昏睡していたとは思えないほどの無変貌ぶり! 髪の長さすら変わっていないのだからさらにビックリです。ちなみにこちらのオーキン博士が眠りから覚めるのをずーっと待っていた同僚ですがこの二人、高齢のボーイズラブを想起させてくれるほど熱いシーンがありました。
語りたくなるポイントその5
人間ドラマか、はたまたSFアクションか! ID4を語ろう!
20年前、映画『インデペンデンス・デイ』を観てから、わたしもこの映画の虜になってしまい、辛い時はホイットモア大統領の演説シーンを何度もリピートして観ては泣き、たまに再放送で『インデペンデンス・デイ』やっていても、毎度同じ場面で泣いておりました。そう、前作は泣けるシーンが本当に多かったわけです。ホイットモア大統領は妻、ヒラー大尉も親友を亡くしていたり、観客に感情移入させるいいキャラがたくさんおりました。エイリアンに突っ込んでいった神風父ちゃんも忘れられません。今回の映画は、どちらかというとそういう人間ドラマというよりも、戦闘中心。しかも前回の戦争から学んで武器もすっかりグレードアップ! スペシウム光線みたいなのをガンガン発射してエイリアンとも互角に戦っています。前回からさらにスケールアップした敵の宇宙船や、スクールバスめがけて突っ走ってくる女王エイリアン、やったら落ち着いた口調のなぞの球体くんなど、最新アイテムも続々登場しましたが、さて、あなたはアクション中心の本作をどう思いましたか? いまアメリカでは、『インデペンデンス・デイ』シリーズについて、映画を観たばかりの観客がSNSで賛否両論、さまざまな意見を語りまくっています。くどいですが、観た後に絶対に誰かと語りたくなる映画です。
森田真帆のプロフィール
18歳で渡米後、映画監督リー・タマホリのアシスタントを経て、ウィル・スミスエンターテインメントにてインターン。映画『BROTHER』をはじめ、ハリウッドの映画製作現場で現場スタッフとして働いたのち帰国。現在高一の息子アリ。別府にあるレトロな映画館ブルーバード劇場をお手伝い中。隔週にて47NEWS「はなまるシネマ」で連載中。nano・universeのWEBマガジン映画コーナーを担当しはじめてから、オシャレに目覚めつつある。