ADVERTISEMENT

何度も泣ける!愛することは罪なのか…それぞれの決断に心震える感動作

『光をくれた人』

 誰もいない孤島で灯台守の夫婦、そして娘は幸せに暮らしていた。彼らがその娘の実母に出会うまでは……。号泣する人が続出して、ティッシュ会社の株価が上がるとまで言われた話題の映画『光をくれた人』。主演のアリシア・ヴィキャンデルマイケル・ファスベンダーが夫婦を演じ交際をスタートさせたことでも知られている本作は、『ブルーバレンタイン』で大絶賛されたデレク・シアンフランス監督が、世界的ベストセラー「海を照らす光」を映画化したもの。灯台守の夫婦が、過ちと知りながらもボートで流れ着いた赤ん坊を自らの娘として育てていく愛と葛藤の日々をつづった感動作です。夫婦の愛親子の愛、そして他人の過ちを赦す愛……さまざまな愛が幾重にも折り重なっている本作を涙なしで観ることはできません。そんな本作を、それぞれの登場人物の号泣ポイントからご紹介します。(編集部・石神恵美子)

■「母になりたかった」2度の流産、そして愛すべき“わが子”を奪われる悲しみ

『光をくれた人』

 ボートで流れ着いた赤ん坊を自らの娘として育てていたイザベル。娘の生みの母親ハナと偶然出会ってしまったときに放たれた「その子は私の娘よ」という言葉が、ナイフのように鋭くイザベルの心に刺さります。

『光をくれた人』

 イザベルの心はボロボロに傷つき、赤ん坊をルーシーと名付け育てた4年間の幸せだった日々が重くのしかかります。愛する人の子を産みたい、その願いを2度の流産によりことごとく打ち砕かれ、心身ともに疲弊していたイザベルを救った“最愛の娘”ルーシーを手放すことなんてイザベルには考えられません。「夫を亡くした妻は“寡婦”だけど、子供を失くした親を呼ぶ言葉はないわ」と語っていたイザベルの言葉はとても印象的です。「ママ!」と叫ぶ娘から強制的に引き離されてしまうイザベルの姿は、物語最大の泣きポイントです。まさに胸を引き裂かれるとはこのこと。涙なしには見られません。

■「愛する娘を失った」実の母親に泣く…娘が生きていた、亡き夫の言葉を噛みしめる

『光をくれた人』

 ボートで海に消えたまま行方がわからなくなった夫と生まれたばかりの娘を思い、涙を流していたハナ。実の娘が生きていると明らかになっても、産みの母ハナにとって心穏やかな日々は訪れませんでした。戻ってきた娘は、自分のことを母親だと思うわけがなかったからです。娘が赤の他人を「ママ!」と呼ぶ姿を目の当たりにしても叱ることはできず、娘を奪った育ての母親への怒りが日々募り苦悩します。

『光をくれた人』

 そんなとき、ハナはふと亡き夫の言葉を思い出すのです。「一度赦すだけでいい」。イザベルの気持ちを痛いほど理解できるのは、状況こそ違えど、“娘を失う”という同じ体験をしたハナにほかなりません。そして、最愛の夫の言葉を胸に、ある決断を下すハナの姿に涙が止まりません……。

■愛する人のために罪を犯す男に泣く…良心と愛のはざまで揺れる

『光をくれた人』

 「なぜ神は私を生き残らせたのか?」戦争の英雄として帰国してからもずっと心に深い傷を負っていたトムの葛藤を表現した言葉です。それほどまで人生に希望を見いだせなくなっていたトムに、光を与えた人こそ愛する妻イザベルでした。

『光をくれた人』

 責任感の強いトムは男性の死体と赤ん坊がボートで漂着した際に本土に連絡しようとしますが、流産で希望を失いかけていた妻イザベルの懇願に折れてしまいます。そして原作との大きな違いになっていて物語の焦点の一つにもなっているのが、トムがイザベルよりも先に生みの母ハナの存在を知ることです。

『光をくれた人』

 人生に希望を見いだせないことの怖さを一番よく知っていたトムは、夫と子供を失い悲しみに暮れるハナを見かけ、イザベルと出会う前の人生に絶望した自分を重ねたに違いありません。人として正しいことをすべきか、妻と娘との幸せを選ぶのか、責任感、良心、愛のはざまで葛藤するトム。彼の愛の深さと真の強さを知ると自然と涙がこぼれます。

■光を意味する娘の名前…それぞれの母がくれた二つの名前の意味に泣く

『光をくれた人』

 生まれてすぐにイザベルとトムの元で育てられたルーシー。ごく普通の幸せな家族に育ったはずが、まったく記憶のない生みの母親と暮らすことを4歳のルーシーには理解できるはずがありません。「あの人遠くへやって」「ママ行きたくない いっしょにいたい」とただひたすら母親イザベルを求める無邪気な幼子の姿はあまりにも切なく、涙なしで見ていられません。また、その日からルーシーではなく、グレースという別の名で呼ばれることにも戸惑います。「ルーシーって呼ばれたい」。そんな彼女に差し出されたある提案。ルーシーはルーシー・グレースになりました。ラテン語の「光」(イタリア語はルーチェ、スペイン語はルス)を語源とする名前ルーシーと、「優美」という意味を持ち、「神の恩寵」も意味する名前グレース。どちらも人生に“光”をくれた存在として名前がつけられています。その名こそが、彼女を愛する両親たちの存在を証明し続けていくのです。

『光をくれた人』

 登場人物がみな、愛することの痛みを知っているからこそ、愛し愛されることの素晴らしさがより輝き、何度も泣かされます。また、『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞に輝いたアリシアと『それでも夜は明ける』『スティーブ・ジョブズ』でアカデミー賞に2度ノミネートされているファスベンダーのもはや演技を超える“愛”を垣間見ることができるのはもちろん、そこに『ナイロビの蜂』でアカデミー賞助演女優賞に輝いたことのあるレイチェル・ワイズがハナ役として加わり、演技派たちが繰り広げる重厚な人間ドラマとしても見応えたっぷりの一作になっています。

『光をくれた人』

<映画『光をくれた人』オフィシャルサイト>

映画『光をくれた人』は5月26日TOHOシネマズシャンテほか全国公開

(C) 2016 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC

ADVERTISEMENT
  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT