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もうグロいだけじゃない!初心者も楽しめるゾンビ映画のススメ

今週のクローズアップ

 ドラマ「ウォーキング・デッド」人気もあり、相変わらずの盛り上がりを見せているゾンビ界。そのかいあってか、今やゾンビ映画はコメディーからラブストーリー、はたまたファミリー映画まで、予想だにしない変化を遂げています。9月1日に公開される映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』も、いわゆるゾンビ映画ではあるもののグロい描写は最小限に抑え父子愛を描き、本国韓国では2016年の興収ナンバー1を記録。もはや食わず嫌いで避けていては置いていかれてしまいそうな流れに。そこで今回は「ゾンビはちょっと……」という初心者も楽しめるライトなゾンビ映画からご紹介。徐々にレベルアップして新境地を開拓しちゃいましょう! いろんなゾンビを研究してちょっと早めのハロウィン対策にも。(編集部・浅野麗)

Step 1:まずはゾンビ映画の世界観を!

『ウォーム・ボディーズ』   <グロい度:10%>

ウォーム・ボディーズ
イケメンゾンビとかわいこちゃーん - Summit Entertainment / Photofest / Zeta Image

 ラブコメをゾンビ映画に掛け合わせるというまさかの組み合わせでスマッシュヒットしたウォーム・ボディーズ。ゾンビ映画といえば、主人公は人間でありひたすらゾンビと戦っていくのが基本スタイルですが、本作の主人公はなんとゾンビ。食糧の人間を探しに出た街で美少女に心奪われてしまった彼は、仲間から彼女を守りながら好意を示していきます。その純粋さに次第に彼女も惹かれていき、思いが通じ合った二人はゾンビと人類の壁を打ち破ろうとして……。

 人間を襲い食べ、口の周りを血まみれにする基本ルールはあるものの、主人公ゾンビはよく見たらイケメンだし女の子もカワイイ、ゾンビメイクもビジュアル系程度で、言葉も少し話せちゃう。おまけに彼女を振り向かせるために頑張っている姿には思わずキュンキュン! とキモいゾンビ度はかなり低め。まさしく初心者にピッタリの作品です。

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『ゾンビーノ』   <グロい度:30%>

ゾンビーノ
ゾンビには紐をつけて歩きましょう! - Lions Gate Films / Photofest /ゲッティイメージズ

 こちらも相反するであろうファミリー映画をゾンビ映画に掛け合わせてしまった画期的作品ゾンビーノ。あるハイテクアイテムの発明により人間とゾンビの戦争が終結。人間はゾンビをペットのように飼い、下働きさせるなど活用していた。いじめられっ子の少年ティミーは、家にやってきたゾンビとある事件をきっかけに心を通わせるようになり、ファイドと名付ける。一方ティミーの母もファイドの優しさに恋心をいだくようになり……。

 PG12指定だけあり、拳銃で脳を撃つといった描写は少し増えるものの、襲うシーンはだいたいフレームアウトしているなど、目を覆うようなシーンはほぼなく安心して鑑賞でき、ファミリー映画らしいほのぼのとした空気すら漂う作品。ノスタルジックなファッションなど色使いも鮮やかで見た目にもポップな印象です。

『ワールド・ウォー Z』   <グロい度:25%>

ワールド・ウォー Z
ゾンビ退治の定番アイテムの一つ、斧もブラピが持つとカッコイイ!? - Paramount Pictures / Photofest / ゲッティイメージズ

 ブラッド・ピットが製作と主演を務め、ベストセラー小説を実写化した、まさしくZことゾンビとの戦争を描いたパニック大作が『ワールド・ウォー Z』。元国連捜査官のジェリーは家族との外出中、異常な事態に遭遇。人間を凶暴化させる未知のウイルスが世界的規模で感染拡大していることを知る。その技能と知識を高く買われたジェリーは、政府から各国を回って感染原因を突き止めるように依頼され……。

 やたらに動きの速いゾンビが大量に姿を現し、次々となだれ込んでくることにより、ゾンビ映画のお決まりお食事シーンのグロさが軽減されているので、血やグロさが何よりも苦手という人にはうってつけの作品。パニック映画要素が強く、ハリウッドらしいダイナミックなスケールと圧倒的映像、そして基盤に描かれた家族愛にゾンビ映画であることを忘れてしまいそう。中でも膨大な数のゾンビたちが群がって生じる巨大人柱は必見です。

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Step 2:意外とイケた!と思ったらレベルアップ

『ショーン・オブ・ザ・デッド』   <グロい度:50%>

ショーン・オブ・ザ・デッド
クリケット道具に傘、ゾンビ退治アイテムもイギリス仕様だとこうなる? - Rogue Pictures / Photofest / ゲッティイメージズ

 前述したゾンビ映画なら余裕! というアナタは次のステップへ進みましょう。『ベイビー・ドライバー』がヒット中のエドガー・ライト監督、今やハリウッドスターの仲間入りを果たしたサイモン・ペッグ、そして相棒のニック・フロストの人気トリオの出世作ショーン・オブ・ザ・デッド。ロンドンに住むショーンは親友のエドと冴えない毎日を送っていたが、恋人のリズに三下り半をつきつけられ一念発起しようとした矢先、街に突如ゾンビがあふれ出し……。

 大人になりきれないダメ男たちがゾンビの登場によりサバイバルを繰り広げるコメディーである本作は、それまでの怖くて気持ち悪いものというゾンビのイメージを変えた異端的存在の一つ。ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』をベースにしたパロディー映画だけに、ブリティッシュユーモアあふれる中にも要所要所に残酷なシーンを忘れていないので、ちょっぴり要注意。特に開始から1時間20分後のシーンはゾンビ映画度MAXなので自信のない方は目をつむっておくことをおススメします!

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『ゾンビランド』   <グロい度:60%>

ゾンビランド
ドアの向こうってゾンビ、いるよね~ - Photofest/Columbia Pictures/ゲッティイメージズ

 オスカー女優エマ・ストーンをはじめ、ウディ・ハレルソンジェシー・アイゼンバーグアビゲイル・ブレスリン、そしてビル・マーレイとアカデミー賞ノミネート経験を持つ豪華実力派ハリウッドスターが集結し、全米で大ヒットした痛快ゾンビコメディーがこのゾンビランド。ほとんどの人間がゾンビ化し“ゾンビランド”と化したアメリカ。引きこもりの冴えない大学生コロンバスは同じく生き残りのタフガイ、タラハシー、美人詐欺師姉妹のウィチタとリトルロックと出会い、助け合いながらゾンビのいない地を求めて旅をすることになるが……。

 すでにゾンビランドと化しているだけにいきなりゾンビ世界真っ只中ではじまる本作。R15+指定がついていることもあり、冒頭30分のゾンビとの闘いは容赦ないですが、主人公が出会っていく人々との交流によりロードムービーや青春ラブストーリーの要素も加わり、ゾンビの存在を忘れそうに。とはいえ、ラスト15分はきちんとゾンビ映画に戻ってくるので心の準備をして臨みましょう! 本人役のビル・マーレイとの絡みは爆笑必至。

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『28日後…』   <グロい度:45%>

28日後…
火だるまゾンビに追いかけられるの図 - Fox Searchlight Pictures / Photofest / ゲッティイメージズ

 ゾンビパニックを逃れた青年のサバイバルを通じ、若者の葛藤を浮かび上がらせたリアルな青春ドラマとして、こちらもキモいゾンビのイメージを変えた異端的存在の一つ28日後…。とある実験室から放たれた危険ウイルスによって壊滅したロンドン。交通事故による意識不明の状況から目を覚ましたジムは、閑散とした街、突如として襲い掛かる凶暴化した感染者に困惑するが……。

 『トレインスポッティング』ダニー・ボイルが監督、今やクリストファー・ノーラン監督作品の常連となったキリアン・マーフィが無名での大抜擢を受けて主演を務めた本作。全体に敷き詰められたイギリスらしい薄暗い空気感はいわゆるゾンビ映画とは一線を画し、サスペンススリラー的要素が前面に出た、ボイル監督らしいテンポ良くキレ味のある展開が魅力。ゾンビ映画らしいグロさはあまりありませんが、ラスト20分のバトルはかなり壮絶なので心の準備はぬかりなく。ゾンビ映画でもダニー・ボイル節健在のラストにもニヤリ

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Step 3:容赦ないゾンビ映画の世界にトライ!

『ゾンビ』   <グロい度:75%>

ゾンビ
ショッピングモールにゾンビがうーようよ - United Film Distribution Company / Photofest / ゲッティイメージズ

 食わず嫌いを克服できそうなら、思い切ってド直球にチャレンジ! ゾンビ映画といえばこの方、巨匠ジョージ・A・ロメロ監督作品から『ゾンビ』はいかがでしょうか。現代に至るすべてのゾンビ映画の基となったロメロ監督のゾンビ映画『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生』に次いで製作され、前述した『ショーン・オブ・ザ・デッド』というパロディー作品が生まれたほか、リメイクもされるなど絶大な人気を誇るオリジナル作品です。ゾンビが増え続ける中、都市からの脱出を試みるSWAT隊員と友人カップル。ようやくたどり着いた郊外の巨大なショッピングセンターで束の間の平和を得るも、新たに強盗団らが乱入してきて……。

 1978年の作品とあってメイクや血のりがハロウィン的で、人間が走ってしまえば逃げ切れるくらいゆっくりとした動きのゾンビに新鮮味すら感じられますが、もちろん残酷な描写は容赦ありませんのでご注意を。特にラスト20分は、これぞゾンビ映画のだいご味といわんばかりです。

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『ドーン・オブ・ザ・デッド』   <グロい度:80%>

ドーン・オブ・ザ・デッド
車の周りにもやっぱりゾンビがうーようよ - Universal Pictures / Photofest / ゲッティイメージズ

 その『ゾンビ』をベースに現代風にリメイクしたのがこちらドーン・オブ・ザ・デッド『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』などの監督ザック・スナイダーがその名を映画界に知らしめた記念すべき長編デビュー作。看護師のアナは仕事を終え帰宅した翌朝、凶暴化した人間が次々に生きている人間を襲う光景を目の当たりにする。なんとか逃げ延びた彼女はわずかな生き残りたちと共にショッピングモールへと逃げ込むが……。

 その描写は全体的に容赦ないものの、アメコミ映画などに通じるチームワークの良さや箸休め的に入るユーモア、軽快な音楽に火薬の多さなどCM界出身らしい見事なセンス、そしてお約束の数々に引き付けられます。ただし、最後の最後まで隙なく強烈な描写が繰り広げられるので覚悟を!

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