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文句なしのカッコよさ!8月の5つ星映画5作品はこれだ!

今月の5つ星

 マーベルのスパイダーマンとDCのワンダーウーマンがガチンコ対決する熱い夏にふさわしい今月。傑作ドラマを基にしたアニメ『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』も見逃せない。ファンに愛されるエドガー・ライト監督の新作やポール・ヴァーホーヴェン監督の問題作もピックアップ。これが8月の5つ星映画5作品だ!

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スパイダーマン:ホームカミング
(C) Marvel Studios 2017. (C) 2017 CTMG. All Rights Reserved.

新スパイダーマンは“史上最笑”にして、アイアンマンと歩む成長物語!

スパイダーマン:ホームカミング

 過去に実績のある実写映画シリーズが2つもあるスパイダーマンだが、本作をそれらと比較するのは無意味だとすぐに気づく。新スパイダーマンは何もかも違うのだ! 新星トム・ホランドが演じるスパイダーマン/ピーター・パーカーは若さにあふれ、超やんちゃで、マイケル・キートンは悪役として素晴らしいリアリティーを誇っている。それにトムホは子役時代に器械体操を特訓済みとあって、アクロバティックな動きもお手のもの。なんといっても、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU、世界観を共有したマーベル・スタジオ製作のスーパーヒーロー映画シリーズ)入りしたことで実現した、アイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)とのやりとりはアメコミファンにとって感涙もので、成長していくのはピーターだけではなく、“父親心”に少しずつ目覚めていくスタークにも注目だ。それほどスタークが物語に絡んでくるので、それをよしとするかは、2人に共通の過去「両親を若くして亡くしている」など、いかに背景を知っているかで変わってくるところかもしれない。それにしても、スターク製のハイテクすぎるスーツを身にまとうトムホ版ピーターは“史上最笑”!(編集部・石神恵美子)

映画『スパイダーマン:ホームカミング』は8月11日より公開

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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
(C) 2017「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」製作委員会
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あの頃の夏がよみがえり、心の中を無限ループする

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

 岩井俊二監督による名作テレビドラマを『モテキ』『バクマン。』大根仁が脚色し、『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズの新房昭之が総監督を務めてアニメ化。ヒロインのなずな&なずなに思いを寄せる典道の声を担当するのは、大作映画への出演が続く広瀬すず菅田将暉。海沿いの小さな町で夏休みを過ごす中学生カップルの何度も繰り返される一日が描かれる。結果だけを覚えている青春の失敗、隣にいた人との何気ない会話、蝉が鳴いていたあの日の帰り道……。そんな夏を思い出させ、観る者の心の中にループさせる青春復活アニメーション。実写では描き切れないアニメならではの躍動感を生かした描写も満載だ。実年齢は菅田の方が広瀬より年上だが、中学生の頃にあった「女子の方が大人感」がしっかりと声で表現されている。原作ドラマでは主題歌として使用されていた名曲「Forever Friends」を含め、音楽や歌声にも注目。(編集部・海江田宗)

映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は8月18日より公開

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ベイビー・ドライバー

音楽×人物の動き+構成力で魅力パワーアップ!

ベイビー・ドライバー

 ゾンビ映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』で脚光を浴びたエドガー・ライト監督と言えば、音楽に合わせて人物を動かす手法が魅力の一つ。「音楽×人物の動き」の方程式は構成力を伴ってよりパワーアップ! 主人公ベイビー(アンセル・エルゴート)はただイヤホンで音楽を聴いているわけじゃない! 彼が日常で使用する小道具にもちゃんと物語につながる意味があるところもいい。一言で言うなら刺激的な映画。スリリングな犯罪ロードトリップをベースにしながらも、不幸な生い立ち&優しい性格のベイビーのドラマやロマンスをいい加減にしなかったことが優れたアクセントになっている。名優ケヴィン・スペイシージェイミー・フォックスジョン・ハムらによる犯罪チームの個々のキャラクターも光っていて、見どころの一つであるカーアクション映画としてだけではとてもくくれない大満足の他要素たっぷり。ベイビーが恋するウエイトレスのデボラにふんしたリリー・ジェームズの受け答えや立ち振る舞いがかわいすぎてヤバいので要注意!(編集部・小松芙未)

映画『ベイビー・ドライバー』は8月19日より公開

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ワンダーウーマン
Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ
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起死回生の一手!文句なしに格好いい美女戦士にホレボレ

ワンダーウーマン

 アメコミ史上初の女性キャラクター・ワンダーウーマンがついに単独で実写映画化。兵役経験もあるガル・ガドット演じるワンダーウーマンが、次々と敵をなぎ倒すアクションシーンは文句なしに格好いい! 物理的な強さだけでなく、その根底には慈愛と正義に満ちた勇敢な精神があることも丁寧に紡ぎ出されている。これまで興行収入の大きさに対し、作品の評価はパッとしなかったDC映画の起死回生の一手となったことでも話題の本作だが、剛柔兼ね備え、複雑だからこそ人を惹きつけるワンダーウーマンの多様な魅力をバランス良く描いたことが高評価につながったのだろう。第1次世界大戦で荒廃した時代という設定的に暗くなりがちなところを、人間社会に足を踏み入れたワンダーウーマンがアイスに感動するキュートなシーンをはじめ、コミカルなタッチを織り交ぜることで全体のトーンを和らげるなど、緩急効いた構成で観客への目配せもバッチリだ。女性監督の実写作品としては映画史上NO.1のヒットを記録。この結果を受け、かねてから製作面での男女格差が叫ばれる映画界に新たな光がもたらされることにも期待したい。(編集部・吉田唯)

映画『ワンダーウーマン』は8月25日より公開

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エル ELLE
(C) 2015 SBS PRODUCTIONS - SBS FILMS- TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION - FRANCE 2 CINEMA - ENTRE CHIEN ET LOUP
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抑圧されたヒロインの深層心理に魅せられる

エル ELLE

 『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』フィリップ・ディジャンの小説を原作にした本作。「自宅でレイプされた中年女性」がヒロインと聞くと悲壮感漂う物語を想像するかもしれないが、監督のポール・ヴァーホーヴェンが「これほどまでに道徳に囚われない映画に出演してくれるアメリカ人の女優は、ただの一人もいなかった」と言っている通り、ヒロインのゲーム会社社長ミシェル(イザベル・ユペール)を巡る、アブノーマルでスリリングな世界が展開する。カフェにいたミシェルにいきなり見知らぬ女性が侮蔑的な行為をする冒頭から不穏な空気が漂い始め、間もなくミシェルは男に襲われる。犯人は一体誰なのか? ミシェルは警察に通報せずに自ら犯人捜しを始めるが、職場やプライベートでの人間関係、そして幼少期に父親が犯した事件が浮かび上がってくると、彼女の周りは敵だらけで全く見当がつかない。しかし核心はそこではなく、ミシェルの身に起きている「変化」だ。終盤、ミシェルが暴風によって開いた窓を次々に閉めていくシーンは、抑圧された自身の深層心理に抗おうとしているかのようにもとれる。自ら出演を熱望し、観客を「裏切る」熱演を見せたイザベルの貫禄に終始圧倒、魅了される問題作だ。(編集部・石井百合子)

映画『エル ELLE』は8月25日より公開

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