脳筋コンビがアベンジャーズの常識をぶっ壊す!
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超リッチな天才社長に誠実で真面目な正義漢、家族思いの一途なパパ……個性豊かなステキ男子が集まる最強チーム『アベンジャーズ』の中でも、一、二を争う力自慢がソーとハルクの2人。ちょっとおバカだけど、誰よりもピュアで優しいコンビが大活躍するマーベル最新作『マイティ・ソー バトルロイヤル』は、これまでのマーベル映画の常識をぶち破る、サイコーにゴキゲンな一本だった!(編集部・入倉功一)
■「脳は筋肉だ!おれは賢い」謎の脳筋理論がさく裂!
アベンジャーズとして何度も地球を救った神の国アスガルドの王子ソー(クリス・ヘムズワース)は、絶大なパワーを誇るまさに“神様”だが、思い上がりすぎて故郷を追い出されたこともある。しかし、追放先の地球で出会った女性ジェーンと恋に落ちたことで改心し、現在は立派な王子として活躍中。離れ離れになったジェーンのことを思い続けるナイーブな一面も魅力! 今はいろいろあってフリーなようだけど果たして?
実は地球人とルームシェアをしていたことがあったようで(?)「力は知識ではない、これだ(筋肉を指して)。脳は筋肉だし、腕もみんな筋肉、つまり俺は全身が脳でお前より賢い」とルームメイト相手に常識を超えた謎の脳筋理論を振りかざすおバカな一面も。
だが、高潔な者だけが扱えるかなづちの形をした武器「ムジョルニア」と雷を自在に操る姿はまさに雷神! 神様! ちなみに、ソーが呼べばどこからでも飛んできてくれるムジョルニアだが、最新作では、ソーの元に来るタイミングが微妙に遅れ、いまいちカッコがつかないお茶目なところも見せてくれる!
■人の話を聞かない筋肉バカ!でもいちずな愛を忘れないピュアボーイ
天才科学者ブルース・バナー博士(マーク・ラファロ)が大量のガンマ線を浴びて変身した姿。一度変身すれば、ハルクだけいればいいんじゃ……? というほどの常識を超えたパワーを発揮するけど、誰の言うことも聞かないのが玉にキズ。『アベンジャーズ』(2012)では、「お前やるじゃん!」とばかりに肩をたたくソーをなぜか殴り飛ばしたり、とにかくヤンチャな力持ち。アベンジャーズで出会った、愛するブラック・ウィドウのことは変身しても忘れない、ピュアボーイでもある。
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)の戦いの後は消息不明だったが、最新作『マイティ・ソー バトルロイヤル』では、ソーが飛ばされた宇宙の果ての惑星サカールで格闘大会の絶対王者になっていたことが判明。闘技場で敵として向かい合うも、「久々じゃん!」と再会を喜ぶソーに、やっぱり話を聞かずになりふりかまわず突進する!
相変わらずの常識知らずなふるまいに、やっぱりダメだこいつ……と思いきや、この2年でハルクは変身したまま、しゃべれるようになっていた! でも、ほかのアベンジャーズたちと違って地球で嫌われていると思っているハルクは、自分をチャンピオンとしてもてはやしてくれるサカールからソーと逃げる気はナシ。久々の再会なのに、バーカ! チービ! と小学生レベルのボキャブラリーでケンカをしたかと思えば、すぐに「ゴメン、いいすぎた……」と仲直りする姿がほほ笑ましい。「お互いすぐにキレるバカだもんな!」と慰め合う2人の、アベンジャーズの常識を打ち破るやんちゃで自由な戦いは、いつまでも見ていたくなるほど楽しい!
■MCU初の女悪役が美しすぎる!最強コンビが挑むのは最強の女神!
そんなアベンジャーズ最強コンビが『マイティ・ソー バトルロイヤル』で立ち向かうのは、マーベル映画史上初の女性悪役でもある死の女神ヘラ(ケイト・ブランシェット)。見事なスタイルと美しさが目をひく彼女だが、これまで、アベンジャーズ同士の戦いでも壊されず、どんな敵をもたたきのめしてきたムジョルニアの攻撃を片手で防ぎ、そのまま砕いてしまうという、過去のアベンジャーズの悪役の常識を超えた最強最悪の敵!
ソーとは浅からぬ因縁があり、彼の父であるオーディンにかなりの恨みがあるようで、彼らの故郷アスガルドを滅ぼそうと絶大な力をふるってくる。その力はほぼ無限。アスガルドの戦士たちが束でかかっても、たった一人で撃退してしまうヘラに、武器まで失ってしまったソーはどう立ち向かう?
■ソー版アベンジャーズ結成?個性派メンバーの新チーム!
さすがに圧倒的な強さを誇るヘラに立ち向かうのは無理! ということで、ソーが考えたのは、アベンジャーズのような最強のチームを結成すること。 なんとかブルース・バナーに戻したハルクを、半ば強制的に仲間に加えると、仕事中にぶっ倒れるほどの大酒飲みにして、暗い過去を持つ女戦士ヴァルキリー(テッサ・トンプソン)を仲間に引き込む。
そしてもう一人の仲間が、ソーの弟・ロキ(トム・ヒドルストン)。ソーと血のつながりはなく、ウソや裏切りが大得意。本作でも、ソーの留守を見はからって父親のオーディンを地球に追放し、自らオーディンになりすましてアスガルドを統治。自分の巨大石像を建設したり、かなり自分に都合のいいソーとロキの過去を描く演劇を民衆に披露したりと、常識はずれの無茶をしていたところを、お兄ちゃんのソーにとっちめられる。
ついにはヘラとの戦いに巻き込まれ、ソーと一緒に宇宙の最果てまで飛ばされるロキだが、兄に協力する気は一切ない様子。しかし、互いに育った故郷のピンチに本気で兄弟と立ち上がる時が来た! これまでの『アベンジャーズ』では見られなかった、2人の本当の仲直りが観られる?
■お前も出ちゃうのかよ!常識破りの新鋭監督が爆笑を生む!
脳筋コンビのタッグ作を手掛けたのは、ニュージーランド生まれの新鋭タイカ・ワイティティ監督。現代に生きる吸血鬼たちのおかしなシェアハウス生活を描いたコメディー『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』(2015)のシュールな笑いが絶賛され、見事本作に抜擢された。
アベンジャーズ同士の激突を描いた『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』など、少しシリアス路線に寄ってきたマーベル映画だが、本作では、常識に縛られない監督のコメディーセンスが炸裂しており、これまでの『アベンジャーズ』以上に、思わず吹き出してしまうギャグが満載! カッコいいシーンでも不意打ちのようにボケを入れてくるセンスはかなり日本のお笑い的? キャスト全員に“おいしい”爆笑シーンを用意するだけでなく、ソーを手助けする岩の宇宙人コーグ役で自らも出演! ソーとハルクに並ぶ、愛されキャラぶりに注目だ。
実はアカデミー賞短編実写賞にノミネートされたこともある実力派で、将来の王であるソーの成長、ソーとロキ、オーディンとの親子の葛藤、悲しい過去を背負ったヴァルキリーの再生など、笑いだけでなく人間ドラマもじっくり見せる手腕は必見だ。さらに本作には、あのマット・デイモンが爆笑必至の役どころで出演! 大スターの熱演を見逃すな!
■ここから始める!『アベンジャーズ』につながる大重要作に?
そして、本作の後に控えているのが、『アベンジャーズ』シリーズ第4弾となる『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年4月27日公開)だ。7月にアメリカのイベントで限定公開された予告編では、ボロボロになって宇宙をさまようソーが、銀河のはみ出し者たちガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの船に拾われ、地球を目指す場面が描かれていた。
ソーの衣装や短く刈り込んだ髪型は『マイティ・ソー バトルロイヤル』そのままだったことから、本作が『インフィニティ・ウォー』に直結する作品になることは間違いなさそう! 来たる新作のためにも、絶対に見逃せない重要作になりそうだ。
映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』は11月3日より全国公開
『マイティ・ソー バトルロイヤル』オフィシャルサイト
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