撮影中に男子で恋バナトーク!中島健人×知念侑李『未成年だけどコドモじゃない』インタビュー
一目ぼれした王子様と16歳の誕生日に結婚することになった香琳(平祐奈)。ところが相手の男性、尚にとってはそれはお金のための結婚だった。香琳の幼馴染の五十鈴は愛する香琳のため、尚に離婚を迫るが……。『未成年だけどコドモじゃない』でヒロイン・香琳をめぐり、尚、五十鈴として、火花を散らした Sexy Zone の中島健人と Hey! Say! JUMP の知念侑李。健人、ねんちーと呼び合う仲良しの二人が楽しかったという撮影現場から理想の結婚まで、語りつくす。
恥ずかしくて言えないセリフ連発?
Q:今回はライバル役ですが、お互いに感じた相手の魅力を教えてください。
中島健人(以下、中島):おそらく、ねんちー史上、一番、カッコいい役だと思います。予告からもう、ねんちーの存在感がすごい。女の子がぐっとくるようなセリフをねんちーが五十鈴というフィルターを通して、かっこよく言っているところに、自分は結構、胸をつかまれました。女性だったら、五十鈴に守ってもらいたいという方が多いんじゃないかな。
知念侑李(以下、知念):カッコいいって言ってくれて、ありがとう。あまり言われる機会がないから、うれしいです。この作品を機にカッコいいって言われる男になっていくかもしれません。健人は人を褒めるのが上手なんです。そうやって、周りの人の気分を自然と上げていく。そういう振る舞いが王子様感、出るんじゃないかなと思いましたね。
Q:香琳の王子様として、立ち居振る舞いなど、こだわっていたところはありますか。
中島:僕が演じる尚って、香琳には王子様に見えるけど、ほかの人にはそう見えないと思うんです。王子様だけど、実際には王子じゃない。なので、王子様っぽくいようとか、そういうのはなくて、香琳に対しても一人の人間として、男として、接していた記憶があります。むしろ、自分の格好悪い部分も見せていく。少女漫画の王道の男子なら、ありえないような、面白いシーンさえ、見せてしまうところが尚の像につながっていった感じです。
知念:五十鈴は自分に自信があるから、堂々としているんです。その点、実際の僕は逆のタイプ。いつも焦って、緊張してしまう。だから今回は五十鈴らしく、なるべくどんと構えて、周りをあまり気にせず、自分のペースを保とうと意識していました。人と芝居をするときもその人の目をしっかり見ながら、なんだったら、こっちからは絶対、視線を外さないくらい。そういえば、ちゃんと人の目を見たの、久しぶりだったかも。いつもちょっと、下向いてます(苦笑)。
Q:五十鈴はカッコいい決めゼリフがたくさんあります。中島さんが言いたかったセリフなどありましたか。
中島:「ずっと香琳だけを見てたから、わかるんだ」。これ、やばいですね。一途ってことがすごく伝わってくる。五十鈴のセリフのなかで、最大級に男らしさが出ていて、“ほんとにすごいな、こいつ”って思いました。
知念:言えないよね。一生、言うことないよ。役でできてよかった。映画って、だから楽しいんでしょうね。人の名前を借りてるからこそ、こういうことができる。知念としてはとてもじゃないけど、恥ずかしくて言えないです(笑)。
撮影現場では恋バナで盛り上がっていた
Q:印象に残っている共演シーンなどはありますか。
知念:ちゃんと一緒だったのは海老名邸での対決シーンくらいかな。
中島:対峙(たいじ)するシーンなのに、直前まで仲良く恋バナで盛り上がっていたという。カメラの位置が変わったりして、割と時間があったんで、二人で合間にずっと話していて、そのギャップが面白かったですね。撮影が全然一緒にならないから、「寂しいね」って話したり(笑)。
Q:恋バナ、ですか。
知念:この作品は結婚がテーマになっているんで、結婚に関する話をしてたんです。僕自身、結婚のことをあまり考えたことがなくて、想像もできなくて……。だから、「僕、結婚するのかな?」って健人に聞いたら、「いや、いつかそういう時が来るんだ」って答えてくれて(笑)。
中島:僕、役の上では既婚者なんで、尚というフィルターを通して、結婚の先輩として話させてもらいました(笑)。でも、そう思いませんか。待てば、そういう瞬間ってきっと来ると思うんです。
Q:どちらが理想の旦那さまになりそうですか。
中島:う~ん。僕は“理想の”というより、現実的な旦那さんになるかな。ずっと二人で、理想だけを追い求めても、落ちていく一方じゃないですか。まずは現実を知ることが大切だと思うので。
知念:僕は全くわからないです(笑)。どうなるんだろう。健人、教えて。
中島:ねんちーは毎晩、幸せな夫婦会議があると思うよ。「今日はどうだった?」「私、今日、こんなことがあったのよ」「そうか。大変だったな。まあ、飲めよ。今日は大変でも、明日、笑えばいい」……というような、会話をしていると思います(笑)。
知念:健人が言うなら、間違いない(笑)。お嫁さんと毎日、そんな会話ができるのか。いいなぁ。幸せだろうなぁ。
Q:香琳ちゃんみたいに何もできない女の子に迫られたら、どうですか。
知念:いいですね。結婚はちょっとわからないですけど、僕はうれしいと思います。
中島:かわいいよね。
知念:年下だから、いいのかもしれない。年齢が上であんな調子だと、それはちょっと困るかな。
未成年じゃないけど、コドモの Hey! Say! JUMP
Q:今回の役どころは未成年ですが、自分自身、まだまだ子供だなと思うところがあったら教えてください。
知念:テンションが上がると手がつけられなくなるところかな。リハーサルで踊ってる時とか、メンバーでふざけ始めると周りの声が聴こえなくなるくらい楽しんじゃうんです。振付家の人に「はいはい。やりますよ」って毎回、声をかけられる。「Hey! Say! JUMP、子供か」って感じですけど(笑)。
中島:僕は寄り道がやめられないところかな。車を運転して、よく横浜に行くんですが、途中でよこはまコスモワールドの観覧車の0:00の時刻をどうしても見たくなって、いつも真っすぐ帰らず、横浜ワールドポーターズで写真を撮って帰るんです。表示が0になった時、観覧車のライトも0になって、本当に美しい光景なんですよ。
Q:最後に、今回共演した感想を教えてください。
中島:ねんちーには何度も言ってるんですけど、僕、『忍びの国』のねんちーがすっごい好きなんですよ。あの芝居のインパクト。ねんちーは特に相手にぐっと迫る芝居がすごくいいんですよね。だから、五十鈴もきっといいものになるなと確信していました。原作もそうですが、ちょっと毒があるんです。さっきからジョークで「カッコいい」って言われないなんて言ってますけど、普段、カッコいいからこそ出る凄みが、スクリーンからもにじみ出ています。今後、どういう役に挑戦していくのか、楽しみでしょうがない。今回は全然、一緒にならなくて、ほぼほぼ遠距離のような関係(の撮影)だったから、またすぐ共演したいです。
知念:やろうよ! 健人は今回、台本にもないようなことにもどんどん挑戦して、常に新しいことにも前向きな印象を受けました。監督ともしっかり話し合って、シーンをどう盛り上げるか、どうしたらよく見えるのか、いつも探っていました。僕にないものをたくさん持っているし、見習わなきゃいけないところがいっぱいあるなと思いましたね。
Q:二人はどちらが先輩なんですか。
中島:ねんちーが先輩です。僕が一般の中学生の時、ねんちーは既にデビューしていて、テレビのスターでした。年齢は一緒ですが、長幼の序の精神は大切にしています。どんなに現場が楽しくて、会話から敬語がなくなったとしても、根底にリスペクトの精神を持って接するようにしています。
知念:先輩、後輩なんて堅苦しい。この業界は実力の世界。同じ土俵で戦うのに上下なんてないです。年が一緒だから、僕はそう思って接しています。
中島:ちなみに尚は高3で、五十鈴は高1の役なんで、先輩後輩に見えていなかったら、うれしいです(笑)。
取材後記
取材は得意な方ではないという知念だが、中島が横にいたせいか、かなりリラックスして饒舌に。シャイだという中島も知念には心から打ち解けている様子。二人とも「ナスが苦手」と口をそろえ、どこまでも相性の良い二人だった。中学生以来の共演である本作は、成長した二人のまさにオトナ対決。劇中ではそれぞれ得意のサッカー、ダンスを披露、カッコよさ、キラキラ度、いずれも互角で、次回の共演がいまから待ち遠しい。(取材・文:高山亜紀)
映画『未成年だけどコドモじゃない』は12月23日より全国公開
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