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もし子供がミュータントだったら?『X-MEN』新ドラマが提示する深いテーマ

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 マーベルの人気コミック「X-MEN」を題材にした話題の新テレビシリーズ「The Gifted ザ・ギフテッド」が、いよいよ日本でもスタートする。映画『X-MEN』シリーズと同じ世界を舞台にしているシリーズだが、本作のミュータントたちはより社会的に疎外され、X-MENたちは姿を隠している。

 全ての『X-MEN』映画の製作を手がけたローレン・シュラー・ドナーや、映画『X-MEN』シリーズを監督したブライアン・シンガーら、この題材を知り尽くしたスタッフがプロデュースを手掛け、シンガーは第1話を監督。さらに第2話を『アンダーワールド』シリーズのレン・ワイズマンが監督しているのも話題だ。先日、アトランタの撮影現場を訪ねて、キャストたちにシリーズについて聞いてきた。(取材・文:細谷佳史 / Yoshifumi Hosoya)

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 シリーズの主人公リード・トラッカーを演じるのは「トゥルーブラッド」のスティーヴン・モイヤー。リードは、不法にパワーを使うミュータントたちを取り締まる検察官だが、自分の子供達たちがミュータントであること知り、政府機関に捕まる前に家族を連れて逃亡することを決意。アンダーグラウンドで活動するミュータントの組織に助けを求める。過去のシリーズと比べて、トラッカー家という、ひとつの家族のサバイバルに焦点を絞っているのが大きな違いだ。

 モイヤーは、1963年に「X-MEN」のコミックが登場して以来、このシリーズが長年愛され続けている理由は、時代を超えた普遍性にあると言う。

 「このフランチャイズで描かれる社会には、僕らがメタファーとして使えるものがたくさんある。コミックが登場した時、明らかに公民権運動、またLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クエスチョニングまたはクィアの頭文字をあわせたセクシャルマイノリティーの呼称)のコミュニティーを意識して書かれていた。間違いなく、他者との違いによって社会に受け入れてもらえない人々を扱っていた。現実に世の中で起きていることを暗示していたんだ。『X-MEN』ユニバースはそれらを受け入れたものだった」。

 子供を守るために、普通の母親から戦士のようになっていくリードの妻ケイトリンを演じるのは、「パーソン・オブ・インタレスト」のエイミー・アッカー。アッカーは、今回のシリーズの魅力は「家族の要素にある」と語る。「もちろん、他のマーベル作品と同様に、社会から除け者にされた人たちが集まって家族を作るという要素もある。でも、子供たちが普通の生活から突然追われる立場になることを、家族と共に経験していく作品は、これまで見たことがないわ」。

 リードのティーンの長女ローレン役のナタリー・アリン・リンドは、このシリーズには、同世代に共感出来るテーマがあると感じている。「私の世代の多くは、本当の自分を隠して社会の期待に沿おうとするわ。それはとても不快な気持ちにさせられることよ。誰もが本当の自分であるべきなの。だから、彼女は隠していた自分の能力が知られることでずっとハッピーになる。でも同時に、そのことで自分の家に戻れなくなるし、自分の友達やボーイフレンドにも会えなくなってしまうの」。

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 全米では、批評家たちの評判も上々で、10月に放映されたプレミアエピソードは、約850万人の視聴者(DVR視聴も含む)を獲得。トラッカー家だけでなく、彼らを取り巻くミュータントたちにも魅力的なキャラクターが多く、今後の展開が大いに楽しみだ。また、ファンとしては、是非、『X-MEN』映画とのクロスオーバーを期待したいところだろう。

「The Gifted ザ・ギフテッド」はFOXチャンネルで12月26日より独占放送スタート <二ヶ国語> 毎週火曜 午後10時~11時他 放送 *第1話のみ午後10時50分まで <字幕> 毎週火曜 深夜0時~1時他

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