「仮面ライダー」出身の松本享恭、主演映画で初のラブシーンも!
イケメン発掘調査隊
『闇金ぐれんたい』松本享恭【第119回:イケメン調査隊】
インタビュー INTERVIEW
Q:主演を務められた映画『闇金ぐれんたい』は、青春バディムービーでもあります。松本さんが演じた主人公の正次と、彼の相棒である大輔、2人の関係をどうとらえていましたか?
どう言い表したらいいのか、なかなか思いつかないんですよね……。「友情」と一言で言うには、あまりにも深くて。大輔のような存在がいたら幸せだろうなぁというのは、演じていて最初に思いました。こいつがいなければ、楽しくないという感じ。正次としてだけでなく、松本享恭としても現場は本当に楽しかったです。
Q:松本さんにとって、自分の人生を変えたような出会いをあげるとしたら?
それこそ、僕は俳優デビュー作の特撮ドラマ「ウルトラマンX」のときに、今回、大輔を演じた細田善彦さんのバディ役だったんですよ。役者として一歩目の、最初に共演した役者が細田さんで。デビュー作で細田さんと出会って、相棒役をさせていただけたのが、自分の中ではかなり大きいことで。今回、また共演できて本当によかったなと。毎回、刺激をいただいている感じです。
Q:細田善彦さんのどんなところに刺激を受けましたか?
細田さんはお芝居をするとき、自分でいろいろ考えて、挑戦して、遊びもあるんですよ。台本に書かれていることのプラスアルファをたくさん出そうとしている感じというか。細田さんの芝居を最初に現場で見たときに、あ、演じるって、こういうことなんだと、ハッとさせられました。当時の自分は、セリフをどう言うか、ということばかり考えていたので。
Q:この作品では初めてラブシーンにも挑戦されていますね。難しくなかったですか?
最初は、どうしよう……? と迷いました。監督は最初から細かく指示を出すタイプではなく、「まず1回やってみて」という方だったので。ラブシーンでは、周りの人たちに「プライベートでもこういう感じなんじゃないか」と思われているような気がして、恥ずかしくて(笑)。僕が一度演じた後に、監督から「正次の若い感じ、勢いというか、性急さを出してほしい」というリクエストがあって、少しずつ監督のイメージに近づけていきました。
Q:撮影全体を通して、意識していたことはありますか?
シーンごとにいろいろ考えて、「挑戦」しようと決めていました。細田さんとも「次はこういうふうに変えてみよう」とか、2人で話したりして。例えば、大輔と正次がぶつかるようなシーンでは「普通のケンカだと面白くない」と監督がおっしゃったので、ただ拳で殴るのではなく、絞めてみるとか、いろいろなパターンを試してみて。最終的にはサイみたいな頭突きになりました(笑)。台本を読んだ人の多くがイメージするものを、あえて裏切るような芝居を、皆で考えていきましたね。
一問一答 PRIVATE
Q:上京して3年。松本さんにとって“東京”という街は、どんな場所ですか?
福岡にいるときは“東京に行く”って、本当にすごいことだったんですよね。自分は「役者になる!」と一大決心をして来ました。上京して一番びっくりしたのは、時間の流れるスピードの速さ。歩くスピードがとにかく速い。たまに実家に帰って、福岡の街を歩いていると、のんびり感じます。
Q:特撮もののドラマに出演されていたこともあり、アクションが得意というイメージがありますが、好きなスポーツは?
小学校から高校1年まで、ずっとバスケ部でした。今もたまに「仮面ライダーエグゼイド」で一緒だった飯島寛騎くんとかと一緒に、バスケをすることがあります。1回、先輩に誘ってもらって、社会人バスケに参加したんですよ。そこにたまたま役者の浅利陽介さんがいらっしゃって、役者5人くらいでバスケやりました(笑)。久々のバスケだったので面白かったです。そのとき、浅利さんとは初対面だったんですけど、スポーツのおかげですごく仲良くなりました。
Q:「仮面ライダー」のメンバーとはプライベートでも親しいですか?
今もフツーに集まっています。グループLINEがあって、誰かと誰かが会うことになったら、後からチョイチョイ来て、結局みんなで集まっている、みたいな(笑)。もちろん同世代なので、お互いにライバル意識はあると思うんですけど。1年間ずっと一緒だったから、やっぱり仲間という感覚が強いんですよね。
Q:芸能界に入ったきっかけを教えてください。
高校1年生の頃に福岡でスカウトされて、モデルの仕事をしていました。音楽も歌も好きだし、テレビドラマもよく観ていたし、中学の頃から芸能界には興味はあったんですが、当時は目指そうとまでは思っていなくて。特に、お芝居のレッスンは大嫌いでした。もう恥ずかしくて、恥ずかしくて。ただ、その時期によく映画やDVDを観ていて。ある日、『手紙』を観たときに、ラストで玉山鉄二さんが泣いているシーンを見て、役者ってかっこいいなと感動しました。そこから俄然、役者になりたいと思ったんです。
Q:その後、トップコートの20周年スターオーディションを受けたんですね。
オーディションではファイナリストに残ったんですが、賞はもらえなかったんです。当時はまだ福岡に住んでいたので、週1のペースで東京に通いながら、オーディションに行くようになりました。毎週土曜の夜に高速バスに乗って、日曜の朝に東京に着いて、レッスンを受けて、日曜の夜にまた高速バスに乗って、月曜の朝に福岡に帰るという生活を送っていて。そのときの生活は自分の中で“核”というか“芯”になっている感じがしますね。このやろう! みたいに闘志を燃やしている感じ(笑)。1週間、福岡で自分なりに課題を考えて、東京のオーディションでやってみて、また帰って、という経験はしていてよかったなと。
Q:その頃、ご家族の反応はいかがでしたか?
応援してくれていました。3つ下の弟は初舞台を観に来てくれたんですけど、その舞台のDVDが出たときに、それを弟が初めてのバイト代で買ったという話を、この前初めて聞いて……めっちゃいいヤツやなと。かわいいです(笑)。
Q:好きな女性のタイプは?
きれいな言葉遣いの女性に惹かれます。品がないしゃべり方とか、たとえば「ワンチャン」とかイマドキの若者言葉とかも、あんまり好きじゃないんです。でも、よくしゃべる人も、静かな人も、どちらも魅力を感じます。いっぱい笑う人もいいですね。あと……多分、匂いフェチです(笑)。鼻が結構利くんですよ。さわやかさの中に甘さが感じられる香りが好きです。
Q:理想のデートをするとしたら、どんなふうに過ごしますか?
福岡だったら朝日を見に、ドライブに行きたいですね。おすすめスポットは、糸島市の二見ヶ浦。九州は海も山も近いから、車があると、きれいな景色が見られるところがたくさんあるんですよ。車の免許は18歳になってからすぐに取りました。東京では全然運転しないですけど。
Q:好きな場所はどこですか?
レトロな雰囲気のある古い喫茶店が好きです。よさそうなお店を見かけたら、フラッと入って、本を読んだりしているのが落ち着きます。逆に、おしゃれなカフェとかにはあんまり行かないです。
Q:普段、どんな音楽をよく聴いていますか?
ジャンルは何でも。ロックもヒップホップも日本のバンドも聴きます。B'zがすごく好きなんですが、自分で歌うとなるとキーが高すぎるので、聴く専門です。あとエミネムも好き。自分では、DEENとか中西保志さんの「最後の雨」とか、1990年代の懐かしい曲を歌ったりします。玉置浩二さんの歌も好きです。
Q:好きな本を教えてください。
三浦しをんさんと吉田修一さんは、昔からずっと読んでいる作家さんです。いろんな作品を映画化される前から読んでいるので、映画化のニュースを聞くたびに「これを実写化するんだ!」と(笑)。三浦作品では「光」、吉田作品では「横道世之介」が特に好きです。
Q:憧れの俳優さんは誰ですか?
菅田将暉さん、高良健吾さん、池松壮亮さん……たくさんいます。以前は、いろんな役を幅広くできる役者になりたいという気持ちがあったんですけど、映画をたくさん観るようになってから、こういう役がやりたい! という想いが逆になくなってきました。一つ一つの役にしっかり向き合って、深いところで表現できるようになりたいです。
取材・文:石塚圭子 撮影:高野広美
映画『闇金ぐれんたい』は1月20日より公開
(C) 2018日本スカイウェイ
インフォメーション MOVIE INFO
『闇金ぐれんたい』
闇金稼業の世界を舞台にしたバディムービー。意気投合し闇金業を始めた二人の青年の物語を描く。メガホンを取るのは『ろんぐ・ぐっどばい ~探偵 古井栗之助~』などのいまおかしんじ。『仮面ライダーエグゼイド』シリーズなどの松本享恭、『クリアネス』などの細田善彦をはじめ、仁科あい、吉岡睦雄、川瀬陽太、諏訪太朗らが出演。松本と細田が息の合ったコンビぶりを見せる。
松本享恭(まつもと・うきょう)プロフィール PROFILE)
生年月日:1994年12月27日
出身:福岡県
身長:182センチ
血液型:B型
趣味:ドライブ、音楽鑑賞、読書
特技:バスケ、空手、歌
芸歴: 2014年、トップコート20thスターオーディションのファイナリストに選ばれたことをきっかけに芸能界へ。2015年、特撮ドラマ「ウルトラマンX」(2015~2016・テレビ東京系)で俳優デビューを果たし、2016年、特撮ドラマ「仮面ライダーエグゼイド」(2016~2017・テレビ朝日系)で花家大我/仮面ライダースナイプを演じる。dTVオリジナルドラマ「不能犯」が配信中。3月からは東京、名古屋、西宮にて舞台「タクフェス 春のコメディ祭!『笑う巨塔』」で宅間孝行、篠田麻里子らと共演する。