EXILE佐藤大樹、俳優を目指すきっかけはあの人だった!
イケメン発掘調査隊
『ママレード・ボーイ』佐藤大樹【第122回:イケメン調査隊】
インタビュー INTERVIEW
Q:映画『ママレード・ボーイ』への出演が決まったときはどう思いましたか?
僕自身はふだんテレビドラマや映画を観ることが多く、アニメや漫画に触れることは少ないのですが、まず事務所の女性スタッフがざわついて(笑)。それで恋愛のバイブルで伝説的なコミックと聞き、原作とアニメを観ました。知れば知るほど僕が演じた銀太というキャラクターが大好きになり、こんなに面白い作品の、しかも重要なキャラクターが僕に務まるのかな? と。やりがいがあると感じたし、恋愛作品に憧れてもいたので、本当にうれしかったです。
Q:「ママレード・ボーイ」の世界観をどう思いましたか?
連載されていたのは、ちょうど僕が生まれたころ。両親がパートナーチェンジをして再婚するという斬新な設定に面白い登場人物ばかりで、これは多くの人に支持されるだろうなと。それでもし自分がヒロインの光希なら、銀太を選ぶと思ったんですよね。まっすぐで、自分が決めたことに一生懸命。ダンスを始めたころの自分と少し似てるなと思って、応援したくなりました。だからこそ演じやすかった面もあります。後から教えてもらったのですが、廣木(隆一)監督は僕に会った瞬間、この子は役づくりがいらないくらいにピッタリ! と思ってくださったらしいです。
Q:テニス部員である銀太を演じるため、テニスの練習を?
僕自身はサッカーを6年ほどやっていて、テニスをやったことがなくて。クランクインの1か月ほど前から、遊を演じる(吉沢)亮くんと一緒に練習しました。さかのぼってその前、映画のお話をいただいたくらいからきっとテニスのシーンがあるだろうと、テニスの上手な知人につきっきりで教えてもらいました。冬の撮影に向けて、夏からずっと(笑)。
Q:できた映画を観た感想は?
「少女漫画の実写化」というイメージをぶち壊す映画で、改めて廣木監督のすごさにがくぜんとしました。8巻の原作をこんなふうに2時間ほどの映画にまとめるのか! と。廣木さんにしか撮れない映画だと思いましたし、原作があると知らずに観たら、廣木監督が描いたオリジナルなラブストーリーにも見えますよね。個人的には、光希にはもっと遊と銀太の間で揺れてほしかったですけど(笑)。
一問一答 PRIVATE
Q:光希のような女の子をどう思いますか?
好きですね。大人しい子より、光希のように元気で明るい子のほうが好きなんです。だから銀太にも共感できて、演じやすかったと思います。
Q:女の子の好みのタイプは?
妹はいないんですが、妹みたいで、明るい子。暗くない子が好きです。不思議ちゃんも好きです、明るければ。アリをこう(下を向いて、指で1匹ずつつぶす仕草)やって殺してる子はちょっと……(笑)。パワフルで、好きなことにひたむきな子が好きです。
Q:銀太は光希に告白しますが、ご自身は好きになったら告白するタイプですか?
フラれるのが怖くて告白できません。臆病なんです。自分を好きになってくれるまでこっそりアプローチを続け、いける! と思ったら告白するかも。女々しいんです(笑)。告白してもらったことはありますが、自分からしたことはいちどもありません。
Q:しかも銀太は、みんなの前で告白しますよね?
あんなことは絶対にできないです! 逆に自分ではできないからこそ、銀太としてできてスカッとしました(笑)。ああいうシチュエーションはドラマや映画で観たことがありますが、それを実際に自分でやれてうれしかったです。
Q:女の子のぐっとくる瞬間は?
ご飯を食べているとき。見られているのを気にせず、ああ美味しい! と言ってるときや、口にものが入っていても気にせずに笑っちゃったりしているのを見たときですね。
Q:理想のデートは?
ベタですけど、遊園地とか映画館。一緒にきゃっきゃと笑い合いたいので、観覧車で二人きり……というより、ジェットコースターに乗って(両手を上げ)わ~! と楽しんじゃうほうがいい。
Q:好きな映画は?
たくさんありますが……『ゴールデンスランバー』『ザ・マジックアワー』『藁の楯 わらのたて』と邦画が好きです。洋画だとミュージカルの『ジャージー・ボーイズ』等、いろいろなジャンルの作品を観ます。演劇も大好きで、たくさん観ています。
Q:俳優になりたいと思ったきっかけは?
小さいころからバラエティー番組やドラマと、テレビばかり観ていました。好きなドラマを挙げたらキリがないですが、「人にやさしく」を観て、俳優さんになりたいなって。同じ年代の須賀健太くんが子役で出ていて。当時、自分は鼻たれの小学生でしたが(笑)、同じ年の子があんなに素晴らしい演技をしていて、これはすごい! と思ったのがきっかけです。その他「木更津キャッツアイ」「池袋ウエストゲートパーク」などの宮藤官九郎さんの作品、三谷幸喜さんの「古畑任三郎」も大好きでDVD-BOXを持ってます。もちろんモノマネもしてました(笑)。「金田一少年の事件簿」「トリック」『ウォーターボーイズ』、阿部寛さんの作品も好きで「アットホーム・ダッド」「結婚できない男」……たくさんあります。
Q:ダンスと演技、先に興味を持ったのは?
どちらもほぼ同じタイミングなのですが、どちらかと言えば演技です。ダンスをやり始めてからも演技をやりたいとずっと思っていて、自分でさまざまなオーディションを受けていました。少しずつドラマに出させてもらえるようになり、そのときに運良くEXILEのオーディションがあり、僕はEXILEになりたくてダンスを始めたので応募し、受かりました。
Q:演技は面白いですか?
めちゃめちゃ面白いです。ふだんできないことをやり、いつもなら選ばない服を着て、自分ではしない髪型で、いつもと違う言葉をしゃべる……そうしたことが演技なら自然とできるのがいい。だから衣裳合わせには気合いが入ります。外見をつくるのは、自分以外の誰かになるためのいちばん身近な方法なので。雑誌の撮影でも、衣裳や髪型にはこだわります。銀太役も「短髪にしたい」と僕から言いました。
Q:役を引きずるタイプですか?
作品に入っているときはその役のことだけを考えて一生懸命になれるので、次の作品に入ったとき「前の役を引きずってるよ」と怒られることがあります。でもそれは個人的にうれしい。自分ではそういう意識がないのに別人に見えているということなので。
Q:テレビドラマ、映画、舞台のなかでもっとも好きなのは?
一番は映画かもしれないです。でも舞台をやると舞台の楽しさがあるなと。ダンサーなのでステージに立つ、板の上に立つのが好きなんです。それと似た感覚があり、やったことにナマの反応が直接返るのもいい。まさにライブと一緒です。同じ内容でも公演ごとに違い、それが楽しみでもあり、自分が納得いくまで追求できる。映画は監督が納得いくまで撮るわけで、いちばん好きです。それを観た観客に、感想や批判をもらうのが好きなんです。
Q:緊張するタイプですか?
とても。本番で、音声さんに自分の心臓音が届くのが恥ずかしくて! 平気な顔をしてるくせに、めっちゃ心臓鳴ってるじゃん! みたいな(笑)。
Q:好きな俳優は?
妻夫木聡さん、松坂桃李さん、阿部寛さん。僕自身この役ならこの人、という役者ではなく、いろいろな役をやりたいタイプなんです。それで妻夫木さんは、まさに映画人ですよね。小学生のころ「ランチの女王」を再放送で観て、この人かっこいいな~と思ったのが最初です。松坂さんは今年映画化された舞台「娼年」を観て、体を張った演技に圧倒されて、こないだまで童貞の役をやっていたのに、こんなにふり幅がある! と(笑)。阿部さんは王道の格好よくて男臭い役も、「トリック」のようなキャラクターもいい。いつか阿部さんが教師役の作品で、自分が生徒役でご一緒できたらいいなと。
Q:もし芸能界に入っていなかったら、どんな仕事を?
20歳になってもダンスで食べていけなかったら、学校の先生になると決めていました。数学が大好きなので数学の先生か、中学校の先生に。ダンスもそうで、人にモノを教えるのが好きなんです。ダンススクールでもたまに教えています。
Q:将来の夢は?
裏方の仕事も好きで、いずれはドラマをつくったりアーティストグループをプロデュースしたりする会社の社長をやってみたいです。第二のHIROさんに(笑)。映画が好きでも監督より、面白そうな原作を持ってきてキャスティングをする、プロデュースに興味があります。
Q:EXILEメンバーにライバル心はありますか?
う~ん……いい意味で持っているかもしれません。特に同世代のメンバー、GENERATIONSの白濱亜嵐くんは、彼が初めて主演を務めたドラマに出させてもらったりして距離が近いんですよね。撮影現場での居方や台本の読み方は全部、亜嵐くんが教えてくれました。底抜けにいい人で、かつ華もあって実力もある。いつかは超えたいと思っている人です。それから岩田剛典さんは意識しています。岩田さんみたいになれるよう、がんばっている最中です。
Q:俳優としての理想像は?
僕は主演をはるというより、2番手3番手でいろいろな役をやりたいタイプ。いつか主演をやらせていただけるならぶっとんだキャラがやりたいですね。ヘンな超能力を持っているとか、変わった探偵とか。今回のテニスが楽しかったので『ウォーターボーイズ』のようなスポ根もの、体を使った役柄にも挑戦してみたいです。
Q:趣味は?
映画鑑賞と、魚を見ること。魚や水辺の生きものが好きで水族館へ行ったり、家で金魚を16匹とウーパールーパーを4匹、あとカメを飼ったりしてます。なんのために泳いでいるんだろう? と思いながら見るのが好きです(笑)。
Q:特技は?
サッカーと人間観察。この人はブレイクしそう! などと人の才能を見分けるのが好きです。だからそれを将来、社長になったときに……“社長になったとき”とか言ってますけど(笑)。いやなるんです、第二のHIROさんに!
取材・文:浅見祥子 撮影:高野広美
インフォメーション MOVIE INFO
『ママレード・ボーイ』
1990年代に描かれた吉住渉の人気少女漫画を実写映画化。互いの両親のパートナーを交換しての再婚により、一つ屋根の下で暮らすことになった高校生の男女が織り成す恋模様を描く。ヒロインを「岡山の奇跡」と注目される桜井日奈子、頭脳明晰(めいせき)なイケメンを『トモダチゲーム』シリーズなどの吉沢亮が演じる。監督を『やわらかい生活』などの廣木隆一、脚本を『今日、恋をはじめます』などの浅野妙子が手掛けた。
『ママレード・ボーイ』は4月27日より全国公開
(C) 吉住渉/集英社 (C) 2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会
佐藤大樹(さとう・たいき)プロフィール
生年月日:1995年1月25日
出身:埼玉県
身長:173cm
血液型:A型
趣味・特技:サッカー
芸歴:GENERATIONS from EXILE TRIBE のサポートメンバーを経て、2014年EXILEに加入。FANTASTICSとしても活動する一方、2011年から俳優業も継続。「シュガーレス」「ワイルド・ヒーローズ」『俺たちの明日』『HIGH&LOW』等のテレビドラマ・映画に出演。昨年は舞台「錆色のアーマ」で主演を務めた。