17歳の美青年と年上の男性の初恋…イタリア舞台のオスカー受賞作が美しすぎる
提供:ファントム
第90回アカデミー賞では作品賞を含む4部門にノミネートされて見事脚色賞に輝き、世界中で映画賞を総なめにしている映画『君の名前で僕を呼んで』。ティモシー・シャラメ&アーミー・ハマーというハンサムな主演二人から、舞台となる日差し降り注ぐ北イタリア、そしてそこで描かれる切ない初恋まで、何もかもが美しい! 映画ファン必見というべき本作の、美しすぎるポイントをご紹介します。(編集部・市川遥)
繊細&完璧な美貌!ティモシー・シャラメ&アーミー・ハマー
17歳のエリオと、エリオの大学教授の父に招かれて避暑地にやって来た24歳の大学院生オリヴァーのひと夏の恋を描いた本作。エリオにふんしたのが、『インターステラー』でマシュー・マコノヒーの息子役を務めたこともある次世代スター筆頭候補のティモシー・シャラメです。ウェービーなブルネットの髪に少年のような繊細さを残した美貌を誇り、顔に日差しを受け、物憂げに頬杖をついた際の長いまつ毛の美しさといったら! エリオの内面の機微をセリフに頼ることなく表現してアカデミー賞主演男優賞にノミネートされるなど、ルックスのみならずその演技力も一級品です。
一方、エリオを魅了するオリヴァーを演じたのは、『コードネーム U.N.C.L.E.』のアーミー・ハマーです。完璧なハンサムフェイスと196センチという高身長、さらに曽祖父は石油王、父親も映画会社や出版社を所有する実業家という華麗なるバックグラウンドを持つアーミーだけに、イケメンで自信に満ちたオリヴァー役はまさに当たり役。エリオも「誰もが彼を好きだ」とこぼさずにはいられないほど魅力的なオリヴァーを、圧倒的な説得力で演じています。
胸が苦しくなるほど切ない!誰もが共感せずにはいられない美しい初恋
そんな美しい二人が体現したのが、胸が締め付けられるほど切なくも、素晴らしい初恋です。エリオとオリヴァーが共に過ごせるのはこのひと夏だけ。一緒に自転車で街を散策したり、庭のプールで泳いだり、ピアノを弾いたり……。何気ない会話、視線、ボディタッチで気持ちを探り合うもどかしさ、そして互いに思いを募らせていく過程を、『ミラノ、愛に生きる』で知られるルカ・グァダニーノ監督は彼らが共に過ごす一日一日を丁寧に追うことで描き出しており、その初恋の輝きと切なさには誰もが共感せずにはいられないはずです。
ティモシーとアーミーは、ロケ地となった北イタリアのホテルもない小さな町クレマで3~4週間、一緒に過ごしてから撮影に臨んだとあって、二人の間のケミストリーは抜群。また、本作はオリヴァーとの恋を通して若きエリオが自分自身を知り、大人になるほろ苦くも美しい成長物語でもあり、彼を見守る両親の優しい眼差しにも胸を打たれます。
まさに眼福もの!木漏れ日がきらめく夏の北イタリア
本作の“もう一人の登場人物”といっても過言ではないほどの存在感を放っているのが、グァダニーノ監督の出身地でもあるイタリアの美しさです。エリオの家族が夏を過ごす北イタリアの家は美しい調度品があふれ、食卓を囲む庭はキラキラとした木漏れ日に輝き、庭には桃、さくらんぼ、アプリコット、ザクロといった果樹園や石造りのプールも。ロケ地クレマはグァダニーノ監督が今も住む町ということで、エリオの家のセットには、彼の家から持ってきたお皿やボウルといった小物も使用されているといい、その土地に根差した、作り物ではないリアリティーには説得力があります。
そして、空は広く、緑が生い茂り、花が咲き乱れる小川はアルプスからの冷たい水で満ち、街に出れば歴史的な建物がたくさん……。その土地の魅力を知り尽くしたグァダニーノ監督だからこそ、スクリーンには空気感まで北イタリアの美しさが刻み込まれ、エリオとオリヴァーのきらめく初恋を見事に彩っています。ため息が出るほど美しく、深いメッセージに強く心を揺さぶられる本作。映画館の大スクリーンで鑑賞する機会を逃す手はありません。
映画『君の名前で僕を呼んで』は4月27日よりTOHOシネマズシャンテ他にて全国公開 公式サイト
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