ハン・ソロのキャラがわかる4つのエピソード
ハン・ソロとはいったい何者?
『スター・ウォーズ』の人気者といえばこの人。ひょっとしたらエピソード4『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』~エピソード6『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』の主人公ルーク・スカイウォーカーより人気があるかもしれないこの人物は、一体どんなキャラなのか。6月29日公開の新作『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の前にサクッと整理してみよう。(文・平沢薫)
まず、ハン・ソロ自身の基本的な情報を整理してみよう。
1.基本スペックはこれ
ハン・ソロは人間の男性で、身長1m80cm、職業は密輸業者。
出身惑星はコレリア。この惑星は宇宙船製造業が盛んな工業惑星で、彼の愛機ミレニアム・ファルコンもこの星で製造されたもの。また、この惑星出身者には名パイロットが多く、エピソード4『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』~エピソード6『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』に登場した反乱軍のパイロット、ウェッジ・アンティリーズもこの星の出身だ。
ミレニアム・ファルコンの副操縦士はウーキー族のチューバッカ。愛用の武器は、DL-44ヘビー・ブラスター・ピストルだ。
2.ハン・ソロのキャラがわかる4つのエピソード
ハン・ソロは独立心旺盛で、ちょっと皮肉なジョークが好き。そして自分を現実的な功利主義者だと考えている。そんな彼のキャラクターがよくわかるエピソードがコレだ。
【エピソード1】ミレニアム・ファルコンはケッセル・ランを12パーセクで飛んだ!
ハン・ソロはエピソード4『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』でオビ・ワンに速い宇宙船を探しているといわれて、こう自慢する。ハン・ソロは名パイロットで、愛機ミレニアム・ファルコンの性能と、自分の操縦の腕前の両方にプライドを持っている。それがよくわかるのがこのせりふだ。
ケッセル・ランとは、惑星ケッセルへの航路のこと。密輸業者たちは、この航路をワープ航法などで最短距離にして走破することを競っていて、ソロはその記録を作った。
これが銀河中の伝説になっていてエピソード7『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』にも出てくる。レイが自分が乗った船がファルコンだと知って、ソロに「ケッセル・ランを14パーセク?」と聞くと、彼は大声で「12だ!」と訂正し、さらに「14だと?」とつぶやいて憤慨する。
このケッセル・ランのシーンが『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で描かれるとの噂!
【エピソード2】愛機ミレニアム・ファルコンはギャンブルで手に入れた!
ハン・ソロはギャンブルには積極的で、しかもかなりツイている。彼が生涯愛し続け、改造し続けた愛機ミレニアム・ファルコンも、ギャンブルで手に入れたもの。それまではランド・カルリジアンが持っていたが、ソロが彼とのゲームの賭けに勝って手に入れた。この賭けが『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で描かれるといわれている。公式サイトのUS版予告のランドがゲームのテーブルにいるシーンが、その場面かも?
また、エピソード5『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』で小惑星帯に遭遇し、C-3POが衝突しないで済む確率は3,720分の1だと指摘したときにも、ソロは「大穴を狙うぜ」といって小惑星帯に突っ込んでいき、衝突しない。ソロは、ツイてるヤツなのだ。
【エピソード3】レイア「愛してる」、ハン・ソロ「知ってるさ」
ハン・ソロはかなり女性にモテたらしい。それを象徴するのがこの会話。日本版公式サイトの"『スター・ウォーズ』名言投票"で第1位になった名セリフだ。
ソロがモテるのも当然、彼はワルっぽいポーズを取るのが好きだが、本当は優しい。彼はこの会話の前にも、レイアに「悪党だからホレたんだろ? 君の周囲にいなかったから」などとワルぶって迫ったりしているが、カーボナイト凍結されそうになったときに、チューバッカが彼を助けようとすると「今は姫を守るんだ」と命じてレイアの安全を優先し、自分は凍結されるのだ。
そんな彼が、若い頃にはどんな恋愛をしたのかは、まだ描かれていない。『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は、その部分も楽しみ。
【エピソード4】酒場で撃ったのはハン・ソロが先か、グリードが先か?
ハン・ソロには、アンチヒーローとヒーロー、両方の魅力がある。それがよくわかるのがエピソード4『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』でハン・ソロがグリードを撃つシーンをめぐる騒動だ。
賞金稼ぎのグリードは、酒場カンティーナでお尋ね者のソロを見つけ、彼をテーブルに座らせて銃を向けるが、ソロはテーブルの下に隠したブラスターで彼を射殺する。このシーンは、ソロの密輸業をする無法者としての有能さを表していた。
が、ジョージ・ルーカスはこのシーンが「ハン・ソロが冷酷な殺人者に見える」と不満で、1997年の『特別篇』で変更し、グリードが先に撃ち、ソロがそれに反撃して射殺したように描いた。
オリジナル作のファンは、この変更によりソロがアンチヒーローではなくヒーローになってしまったと不満を唱える。しかし、ルーカスは「ハン・ソロは神話的にはカウボーイであり、ジョン・ウェインだ。ジョン・ウェインは先に撃つのではなく、相手に先に撃たせる」と主張し、変更を変えていない。
こんな論争を巻き起こしてしまう二面性も、ハン・ソロの魅力なのだ。
3.ハン・ソロの歴史をざっくり整理!
ハン・ソロはどんな行動をしてきたのか。これまでを振り返ると、最初は密輸業者で、一時期は反乱軍の作戦に参加して活躍するが、また密輸業者に戻っている。そして、常にチューバッカと一緒だった。
(1)生い立ち~青年期
この時期が6月29日公開の新作『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で描かれるはず。
(2)エピソード4『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』直前
チューバッカと一緒にミレニアム・ファルコンで密輸業者として活躍。しかし、密輸仕事でジャバ・ザ・ハットに負債を作ったため賞金を懸けられ、賞金稼ぎのターゲットになる。
(3)エピソード4『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』~エピソード6『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』期
ルーク、レイアと出会って、彼らに協力する。そしてレイアと恋に落ちる。その後、賞金稼ぎに捕まりジャバ・ザ・ハットの宮殿に囚われるが、救出される。
(4)エピソード6『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』以後~エピソード7『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』前
レイアとの間に息子ベン(後のカイロ・レン)が生まれる。ベンがダークサイドに走ったことからレイアの元を去り、チューバッカとともに密輸業者に戻る。
(5)エピソード7『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』期
密輸仕事の途中で、反乱軍に協力するレイとフィンに出会い、彼らに同行してレイアと再会する。息子を連れ戻すためレイたちの作戦に加わり、息子に再会するが……。
<第1回のまとめ&次号予告>
こうしてまとめてみると、ハン・ソロが、かなり激動の人生を送ってきたことがわかる。そして、そんな彼が、若い頃はどんな人物だったのか、ますます気になってくる。
次回は、ハン・ソロの仲間たちを紹介、ソロと彼らの関係をサクっと超整理。特にチューバッカ、ランド・カルリジアンは『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でも活躍するので要注目だ。