世界崩壊の瞬間に驚愕!これは究極の世紀末トリップムービーだ!
提供:プレシディオ
暴力が支配する未来を描いた“近未来バイオレンス映画”は『マッドマックス』(1979)の誕生以降も、さまざまな作品が生み出されてきました。その系譜のなかでも、ひときわ異彩を放つ一本が、『スパイダーマン』シリーズで知られる俳優ジェームズ・フランコが監督を務めたバイオレンスアクション『フューチャーワールド』(6月23日公開)です。
世界崩壊!ハイクオリティー映像にノックアウト!
『フューチャーワールド』の舞台は、第三次世界大戦によって資源も秩序も失われた未来世界。高度なアンドロイドを生み出すほど発展した人類でしたが、戦争はいつの世も同じ。人と人との争いを止めることはできず、世界は炎に包まれることに……。
世紀末ムービーのなかには、予算の関係か(?)世界が滅びた時点で始まる映画も多いですが、本作では、冒頭から大都市に爆弾が降り注ぐシーンでスタート。巨大ビル群が次々に崩壊していく、マイケル・ベイ映画もビックリの大破壊映像が展開します。
辛くも生き残った人々は、灰から生まれた新たな病・赤熱病に苦しむことに。緑が残るオアシスで人類を率いる指導者クイーンも、その病に侵された一人。本作では、彼女を救う治療薬を求めて荒野を彷徨う息子・プリンスの旅が描かれます。
ド派手なスペクタクルシーンの後に広がる世界には、灼熱の砂漠はもちろん、真っ白な人骨が散らばる崩壊したビル群、生き残った人類が暮らす緑豊かなオアシス、どギツイ装飾の売春酒場など、さまざまなシチュエーションが用意されており、世紀末映画の概念を覆す、色彩豊かな世界観には、これまでのアクションとは一味違った、独特のトリップ感が漂います。
フランコ vs. ミラ、世紀末スターが夢の共演!
監督としてのジェームズ・フランコは、長編、短編、ドキュメンタリーを含め、40本近い作品を手掛けている実力派。俳優としては、甘いマスクを生かしたイケメンから、『スプリング・ブレイカーズ』(2012)で演じた金の前歯に全身タトゥーの強烈なドラッグディーラーまで幅広い役をこなし、本作でも、監督を務めながら、荒くれ者が集まるレイダース(侵略者)の大ボス・ウォーロードを熱演。血も涙もない、狂気にかられた演技は必見です。
ちなみに、地球最後の日を迎えたハリウッドスターを描くコメディー『ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日』で、すでに世紀末映画も経験済みです。
さらに本作には、フランコの人脈を思わせる豪華スターも出演。その筆頭が、『バイオハザード』シリーズで戦うヒロイン・アリスを演じたミラ・ジョヴォヴィッチです。
ミラが演じるのは、あらゆる“クスリ”が集まるドラッグ・タウンを統治する薬物の王・ドラッグロード。『バイオハザード』で、ゾンビパニックにより崩壊した世界をたくましく生き抜く世紀末ヒロインを演じたミラと、『フューチャーワールド』の荒廃した世界は相性バッチリ! 人類の味方だったアリスと違い、ドラッグロードは、クレイジーな言動で主人公を翻弄する、敵か味方かわからない人物。ミステリアスなミラの演技にも注目。荒廃した世界の指導者を演じるフランコとミラの血みどろのバトルも見逃せません。
緑豊かな避難所オアシスを統治するクイーンを演じるのは、『キル・ビル』(2003)、『チャーリーズ・エンジェル』(2000)のルーシー・リュー。本作では、赤熱病に侵されながらも、指導者としてのカリスマ性と母の強さを兼ね備えた女性を好演しています。また、砂漠のど真ん中で酒場ラブ・タウンを経営する男ラブロード役で、ラッパーのスヌープ・ドッグが出演。女性たちに電流式の首輪をはめ、奴隷として支配するサイテー男を嬉々として演じています。
虐げられた美女ロボットの反乱!好き勝手した男たちをブチのめせ!
そんな本作の真の主役とも言えるのが、荒野の片隅で目覚める美少女アンドロイド・アッシュ(スーキー・ウォーターハウス)です。不幸にもウォーロードによって永い眠りから覚めた彼女は、命令とあらば、どんな男にも体をささげる従順な機械。荒くれ者たちに好き勝手に使われるうちに、秘められた感情が目覚めていきます。
旅の途中で出会ったプリンスの仲間さえ、ウォーロードに命令されるまま無表情で殺害するアッシュ。しかし、豊富な資源を蓄えたオアシスまでの道案内を強制されるプリンスを見た彼女は、突如として正義に覚醒します。
芽生えた感情は誤作動なのか? 疑問を抱えながら、自らが傷つくこともいとわずプリンスを守り、自分を虐げた男たちに反旗を翻す姿は、『バイオハザード』のアリスのような、新たな世紀末ヒロインの誕生を予感させます。
『マッドマックス』に勝った?カッコいいファッションにも注目!
『マッドマックス』といえば、レザーとトゲ付きの肩パッドをツギハギした、これぞ世紀末! なファッションも有名ですが、『フューチャーワールド』では、レザーだけではなく、人骨をあしらったカラフルなスーツや、セクシーなボンテージ、簡素なツナギまで、個性豊かな衣装も印象的です。
そのなかでも、フランコの演じるウォーロードの衣装はインパクト抜群! 世紀末の必須アイテムであるトゲトゲ付きの革ジャンに、道化のようなストライプ風のツギハギでできたレザーパンツ、そして、仮〇ライダーを思わせるゴーグルに、悪魔のようなツノを組み合わせたヘルメット。一度観たら忘れられないインパクトは、ボスキャラとして合格点と言えるでしょう!
熱砂を駆ける改造バイク、ドラッグまみれの荒くれ者、血みどろのバイオレンスと、世紀末アクションの必須要素をバッチリ押さえた弱肉強食の世界に、フランコの独特のアート感覚をこれでもか! と詰め込んだトリップ映像を劇場で体験できる日はもうすぐです。(編集部・入倉功一)
映画『フューチャーワールド』は6月23日より新宿バルト9ほか全国順次公開
映画『フューチャーワールド』公式サイト
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