佐野玲於、クールなパフォーマーからイジられ高校生まで印象激変!
イケメン発掘調査隊
『虹色デイズ』佐野玲於(さの・れお)【第125回:イケメン調査隊】
インタビュー INTERVIEW
Q:『虹色デイズ』への出演が決まったとき、どう思いましたか?
もちろんうれしかったのですが、GENERATIONSの活動もあるので、現実的に可能なのか? と、まずはスケジュールを確認しました。主演となれば余計にしっかりとがんばらなきゃいけない立場ですよね。撮影はちょうどツアーと重なることがわかり、合間を縫って出来るのか!? と悩みました。でもこんな機会はなかなかないし、中川大志くん、高杉真宙くん、横浜流星くんと4人で並ぶカルテット主演を謳う新しいカタチの作品で、またご一緒したいと思っていた飯塚(健)監督の作品でもあった。僕はずっとダンスをしてきたのですが、2014年のドラマ「GTO」に出演させていただいて。飯塚監督のファンですから、ぜひまたあの“飯塚ワールド”に入りたいなと。
Q:撮影の準備はどのように?
クランクイン前に1回につき3~4時間のリハーサルを7回ほどしました。僕は他のみんなと比べるとお芝居に関しては素人なので、学ぶところがたくさんありました。監督のつくる世界観の中でお芝居をするのは本当に楽しかったし、僕ら4人の関係性を築くための場でもありました。顔合わせのあといきなり撮影に入るのとは違って、本読みをしたらとりあえずメシに行く、みたいな感じで(笑)。お互いにゆっくり話してから現場に入れたので気持ちもラクになれましたね。
Q:4人の中で、ご自身はどんな立ち位置でしたか?
役柄上は、僕の演じたなっちゃんはイジられ役で、大志の演じたまっつんの方がお兄ちゃん。でも実際には僕が4人の中ではいちばん年上だから僕が引っ張っていると思われがちですが、そんなこともなくて。みんなが同じ目線で、マイペースに過ごしていました。4人の中で大志だけが2歳年下なので、弟的なところは確かにありましたけど。
Q:なっちゃん役はご自身に近いですか?
自分に近い部分も離れている部分もありましたが、考え方や悩むポイントには共感出来る部分がたくさんありました。例えば……好きな子にLINEを聞けないとか、僕も聞かないな~って(笑)。好きな人が出来ても、なかなかしゃべりかけたり出来ないんですよね。まずはがんばってふつうに話が出来る間柄になって自分を知ってもらい、それでも自分からは告白せず、好きになってくれるのを待つことが多いです。誰かを好きになっても燃え過ぎないよう、冷静でいるようにします。
Q:なっちゃんが片想いをする杏奈のような女の子をどう思いますか?
素敵だと思います、めっちゃ好きです。大人しくてピュアなところがいい。この映画では、どうすれば杏奈がかわいく見えるかを監督が探りながら撮っていたこともあって、とてもかわいく映っています。男なら誰もが一瞬で、やべっかわいい! と思っちゃうくらいに。それ以外でも男子4人の「うわ~LINE聞けなかったよ」という会話や、好きな女の子の前ではちゃんとしなきゃ! と構えるところなど、どうでもいいことを話したり悩んだりする、そういう時間すら青春だと思わせるし、高校生のリアルな姿が生っぽく描かれています。そこにフォーカスした映画ってなかなかないですよね。
Q:劇中「男女間にはSとMしかない」という恵ちゃんのセリフが印象的でしたが、どう思いますか?
僕自身は共感しませんが、共感する人もきっといますよね。飯塚監督の作品って、どうでもいい会話にじつは深い意味が込められた言葉がちりばめられていたりするんですよね。
Q:出来た映画を観た感想は?
面白かったです! 自分が出ていないシーンでも共感する部分がたくさんありました。例えば女の子って、女の子にしか見せない素の姿がありますよね。友達の前で杏奈が大きな口を開けてパンケーキを食べたりするけど、そんなの絶対に好きな男子の前ではやらないはず。男だけの会話や男同士だからこその姿も描かれていて、そんな日常的な部分を描くところも魅力的だなと思いました。
一問一答 PRIVATE
Q:好きな女の子のタイプは?
一生懸命な子。仕事で忙しくしているけど、お互いに応援出来るような。お互いの仕事を理解し、自分にも夢があってがんばっているような、リスペクトし合える子がいいです。
Q:女の子を「いいな」と思うのはどんな瞬間ですか?
なにかに秀でた子って素敵ですよね。ふだんは落ち着いているのに、自分が好きなことに熱心に打ち込む姿は格好いいと思います。それは女性に限らずですけど。
Q:理想のデートは?
次の日曜日にディズニーランドに行こう! などと計画を立ててデートをするタイプではなくて。家でだらだらするとか、お休みはリラックスしたいですね。
Q:好きな映画は?
映画は家でも観ますが、なるべく映画館で観たい。最近観た『レディ・プレイヤー1』が面白かったです。スティーヴン・スピルバーグ監督の作品は好きで、バーチャルリアリティーの世界にフォーカスするのも格好いいなと。SFエンターテイメントですよね。スカっとしたいときにはこうしたハリウッドの娯楽作を観ますし、じっくりとなにかについて考えたいときに日本の映画を観たりします。日本映画のムードも好きなんです。
Q:演技の面白さをどこに感じますか?
別の自分を演じるところ。違う世界に飛び込む感覚が面白いです。
Q:ダンスと演技に共通点はありますか?
表現の仕方が全然違いますが、心を通して表現するという意味では似ているのかも。
Q:『ハナレイ・ベイ』『PRINCE OF LEGEND』と映画への出演が続きますが、いまのところの俳優としての野望は?
いまは『虹色デイズ』のような等身大の役柄をやらせていただいていますが、これから年齢を重ね、自分の代表作と呼べる作品と出会いたいと思っています。
Q:理想の演技を言葉でいうと?
映画を観終えたとき、あるシーンのある俳優さんの表情が強く印象に残ることってありますよね。そんなふうに記憶に残る、あとでふと思い出してしまうような演技が出来るようになりたいです。
Q:EXILE TRIBE に動向が気になる人、ライバルと呼べる人はいますか?
みんなスゴイからな……今度(小林)直己さんが、リドリー・スコット監督が製作総指揮を務めるNetflixの映画『アースクエイク・バード(原題)』に出演されるので、それが楽しみです。直己さんは「ハリウッドに行きたい」とずっと言っていて英語を勉強されていました。まさに有言実行ですね。
Q:ご自身もハリウッドへの進出を考えていたり?
いや~それはちょっと、まだざっくりとした想いだけで、具体的に動いているわけじゃなくて。そういうチャンスがあれば挑戦してみたいですね。
Q:ファッションデザイナーNIGOさんとの2ショットが話題になったりしていましたが、憧れの人ですか?
僕もファッションが好きで、小学生のころからNIGOさんのつくった服を着てきたファンです。裏原宿というひとつの文化をつくったクリエイターで、そのセンスやカルチャー性が世界的に注目される、ちょっと超越した方ですよね。僕自身いまブランドを展開しているわけではありませんが、グループの衣装に携わったり、つくり手と会社の間をつないだりすることはあります。
Q:海外へ行って、クリエイティブな人と出会いたいとおっしゃっていましたね。
洋服のデザイナーさんもそうですが、楽曲を手掛ける作家さんとも出会いたい。それが海外なら、例えばグラミー賞を2度受賞したブルーノ・マーズの楽曲を手掛けている方と僕らのグループがコラボするかもしれない。いままで日本で活動してなかった人がJ-POPに参入することも現実的にあり得ますよね。先日のツアーでは、ロスのデザイナーに衣装デザインをしてもらったのですが、そうしたこともまずは人との出会いから始まるので。
Q:ダンサーとしての活動と俳優業と、理想的なバランスは?
個人の夢として俳優もやりたいですけど、やはり主軸はグループです。グループの活動だけでは生まれないパワーがあって、個人としての活動はそれを盛り上げるためにやっているところもあります。個々が強くなってそれぞれの分野で学んだことをグループに持ち帰り、パワーが活性化されてグループが大きくなっていく。そうしてメンバーの一人ひとりに体力がつき、グループを知ってもらえば自分たちを見てもらえる層を増やせるかもしれない。それが大事なことだなと思っているんですよね。
取材・文:浅見祥子 撮影:高野広美
インフォメーション MOVIE INFO
『虹色デイズ』
ベストセラーを記録している水野美波のコミックを原作にした青春ドラマ。いつも行動を共にしている男子高校生4人組の恋と友情を描く。メガホンを取るのは『笑う招き猫』シリーズなどの飯塚健。『HiGH&LOW』シリーズなどの佐野玲於、『ReLIFE リライフ』などの中川大志と高杉真宙、『烈車戦隊トッキュウジャー』シリーズなどの横浜流星が主演を務める。
佐野玲於プロフィール
生年月日:1996年1月8日
出身地:東京都
身長:170cm
血液型:A型
芸歴:2012年にボーカル&ダンスグループ「GENERATIONS from EXILE TRIBE」のパフォーマーとしてメジャーデビュー。「隠蔽捜査」「GTO」などのドラマ、『HiGH&LOW』シリーズのドラマや映画に出演した。待機中の映画に村上春樹の短編集「東京奇譚集」に収められた一編を映画化する『ハナレイ・ベイ』(10月19日公開)、イケメンたちが王子にふんする『PRINCE OF LEGEND』(2019年公開)がある。
映画『虹色デイズ』は7月6日公開
(C) 2018「虹色デイズ」製作委員会 (C) 水野美波/集英社