第1回からショッキングな事件が発生!【ウォーキング・デッド シーズン9】
今週のウォーキング・デッド
ついに放送が始まった「ウォーキング・デッド」シーズン9、なんと第1回からショッキングな出来事が! やっぱりこのシリーズからは目が離せない。これから毎週、最新話の重要ポイントをチェックしていこう。(平沢薫)
※ご注意 なおこのコンテンツは「ウォーキング・デッド」シーズン9について、後半の「もう観ちゃった方向け」はネタバレが含まれる内容となります。ご注意ください。
今週のウォーキング・デッド 連載:第1回
<これから観る方向け:ネタバレなし>早くもリックの前には難問が山積み
さすが「ウォーキング・デッド」、期待を裏切らない。まだ新シーズンの第1話なのに、早くも大事件が発生。しかもその出来事に絡んで、レギュラー登場人物のひとりに、かなり驚愕の展開がある。
そしてこの出来事は、前シーズン最終話で主人公リック(アンドリュー・リンカーン)が提唱した新しい世界、複数のコミュニティーが協力し合って共存する世界の実現の難しさを痛感させる。
この出来事以外にも、リックの前には難問が山積み。“救世主”たちの中にも“ヒルトップ”にも、リックの考えに不満を持つ人々がいることがわかる。また、リックとマギー(ローレン・コーハン)の意見が対立し、ダリル(ノーマン・リーダス)もリックの考えを否定する。
リックの理想の世界は果たして実現できるのか。それが今シーズンの大テーマになるのではないだろうか。
そんな中、ちょっと楽しいサプライズもある。このバランスの妙も「ウォーキング・デッド」の魅力。
ちなみに今回の監督は、このシリーズの特殊メイク担当グレッグ・ニコテロ。すでにこのシリーズは2012年から30話近くも監督をしていて、今回も安定の演出ぶり。ウォーカーの出現シーンではユニークな演出が3回あるので、それもお見逃しなく。
<もう観ちゃった方向け:ネタバレあり>これはもう国際政治?これまでとは次元の違うドラマの予感!
番組のオープニング映像の雰囲気がガラッと変わった。これはもう、このシーズンがこれまでとは違う、次の次元の物語になるという宣言だろう。そしてその通り、第1話からいきなりテーマが大きい。
今シーズンの物語の大きな変化は、作中でリックとダリルが交わす会話の通り。これまでの本作は、リック率いる小さな集団内部のドラマだった。しかし今や、複数の小さな集団の間のドラマになりそうなのだ。
今、リックは“アレクサンドリア”のリーダーだが、彼の理想とする世界は、“アレクサンドリア”だけではなく、“ヒルトップ”、“救世主”、“王国”、“浜辺の村”という、それぞれ異なる文化を持つコミュニティーを含めた大きな集団が、それぞれ協力し合って共存する世界。はたしてリックの理想は実現できるのか。それを描くなら、まるで国際政治ドラマのようなもの? 思えばこのドラマは、生き延びるにはどうすればいいのかを追求しているだけなのに、こんなところまできてしまうとは。
それと同時に、リーダーとは何かというドラマも描かれそうだ。作中でヒルトップの元リーダー、グレゴリー(ザンダー・バークレイ)について住民が言う「彼はろくでなしだけど、何よりも私たちの利益を優先してくれる」という評価は、まるでどこかの大統領支持者のコメントのよう。
また今回は、ヒルトップのリーダー、マギーが死刑を執行し「ヒルトップは罪に合った罰を与える」と宣言したのも衝撃的。原作コミックでは、マギーがグレゴリーに毒殺されそうになり、ジーザス(トム・ペイン)がグレゴリーの死刑を主張するが、マギーが「誰の命も奪ってはダメ」とそれを止めるのに……。今回のマギーを見ると、今後の行動が心配になる。
そして、救世主たちのリーダーを辞退したダリルに代わり、なんとキャロル(メリッサ・マクブライド)がリーダーになる。彼女がいったいどんなリーダーになるのか興味深い。
余談だが、ゴミ捨て場の強い女性リーダー、ジェイディス(ポリアンナ・マッキントッシュ)が、シーズン8の最後で名乗った通り、アンという名前で登場。すっかりリックたちのグループの一員になっていたが、彼女の今後の動きも安心できない?
と、すでに発表されている新キャラたちがまだ登場していないのに、第1話から早くも波乱万丈。次に何が起きるのか、次のエピソードも楽しみ。
「ウォーキング・デッド」シーズン9は、FOXチャンネルで日本最速独占放送中。毎週月曜よる10時~ほか
FOXチャンネルはHulu、U-NEXT、スカパー!、J:COM、ケーブルTV、IPTVなどで視聴可能