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でた!今年最恐ホラー

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 本当に怖い映画とは何でしょう。幽霊、悪魔、血しぶき、超常現象……人がホラー映画に求める怖さはさまざまです。もし、あらゆる種類の恐怖が連続するホラー映画が存在したら? 巧みな構成によってその難題に挑み、本国アメリカで圧倒的高評価を得たのが『へレディタリー/継承』です。今年の締めくくりにふさわしい、まさに究極のホラーの魅力に迫ります。

現代ホラーの頂点!不快指数マックスの恐さで本国では圧倒的高評価!

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グラハム家に忍び寄る怪異とは……

 『へレディタリー/継承』が描くのは、死んだ家族から受け継がれていく、絶対に逃れることができない恐怖。呪われた運命が血筋によって継承されていく、タブーに触れた物語は、映画館を出た後も、恐怖が背中に張り付いているような、不快ながらも後を引く魅力に満ちています。

そんな本作への本国における評価は以下の通り。

「現代ホラーの頂点/発狂しそうな恐怖 逃れる術はない」(USA TODAY)
「ホラーの常識を覆した最高傑作」(THE PLAYLIST)
「新世代の『エクソシスト』 ただし頭はさらに錯乱する」(Time Out)
「キューブリックの恐怖と、タガが外れた興奮がある」(THRILLIST)
「骨の髄まで凍りつく 息もできない恐ろしさ」(Hollywood Reporter)

 どのメディアも、正統派でありながら過去のホラーのどれとも似ていない、狂いそうなほど怖い映画という点で見解が一致しています。USA TODAYは「現代ホラーの頂点」とまで言い切って絶賛。ホラー映画としてはもちろん、映画史に残る一本として語り継がれている名作『エクソシスト』『シャイニング』と並ぶ一本とされるなど、映画としてのクオリティーの高さも評価されており、観るべき一本であることを証明する評価といえます。

一家の娘が怖すぎる…

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純真無垢なチャーリー。しかし、時に異常な行動を見せる

 本作の主人公は、ミニチュア職人のアニー・グラハム。映画は冒頭、彼女の母親エレンの葬儀を映し出します。アニーの夫スティーブ、息子のピーター、娘のチャーリーも参列していますが、おばあちゃんの死を誰も悲しんでいないように見えます。アニー自身も、弔問客に向かって、母のことはよく知らなかったと語り、母への怨み言ともとれる発言をする始末。この一家、何かがおかしい……

 そんな不穏な空気が漂うグラハム家のなかでも、得に奇妙な雰囲気を醸し出しているのが、アニーの娘チャーリーです。工作が好きで純真無垢な少女に見えますが、突如として死んだハトの首をハサミで切り落とすなど、時として残酷な行動をとります。

 年相応の少女のようにも、老婆にも見える表情からは感情が読み取れず、舌を「コッ」と鳴らすクセも不気味な、ミステリアスな存在です。そんなチャーリーの行動だけでなく、祖母の死をきっかけに不可解な現象が次々とグラハム家を襲い出すのです。

孫に自分の母乳を…死んだ祖母の謎

 本作のキーパーソンであるエレンは、娘のアニーよりも孫たちに異常なほど執着していました。アニーも耐え切れず、チャーリーをエレンに預けたことがありましたが、老婆のエレンが、自分の母乳をチャーリーに与えようとするなど、常軌を逸したものでした。

 さらに彼女が遺した手紙には、アニーへの謝罪と共に「失ったものに絶望しないで。最後にはきっと価値のあることだとわかるから。得られるものに比べたら、わたしたちの犠牲などたいしたものではないの」と不気味な言葉が。エレンの死後、グラハム一家の面々は知られざる母の一面を次々と知る事になります。この世にいないはずの祖母の存在は、映画全体に不穏な影を落とし続けます

彼女は狂ってるのか?枕元に立つ母親の狙いとは!

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アニーにも何かがとりついている?

 アニーの周辺にも、自宅の暗闇に亡きエレンの影が現れるなど、異変が起きはじめます。さらに、彼女自身も夢遊病に悩まされており、ある夜、寝静まった息子のピーターに、身の毛もよだつ行いをしていたことが明らかになります。

 そして、ある衝撃的な事件をきっかけにアニーの精神はさらに追い詰められていき、何かにとりつかれたかのように、その行動は異常さを増していきます。それは、彼女の心の闇なのか、精神を病んで狂ってしまったのか。心のバランスを崩した彼女の表情は、まさにこの世のものとは思えないすさまじいものです。

ドールハウスには何がある?

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精巧なミニチュアの数々は、次第に不気味な物へと変貌していく……

 ミニチュアアーティストであるアニーは、自宅でドールハウスを制作していて、映画はアニーのドールハウスが次第に彼女の自宅へと切り替わっていく不思議なショットで幕を開けます。精巧で温かみのあるアニーの作品は、物語の進行に合わせ、次第にある凄惨な出来事や、エレンが母乳を孫に与えようとする場面を再現した、おぞましい作品へと変化していくのです。それは、何かがアニーを操っているからなのか。それとも、彼女の精神が蝕まれていることを表しているのでしょうか。

見落とせない伏線だらけ!謎の光・シンボルはいったい何?

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ついに超常現象の数々が! 恐怖の正体とは一体?

 祖母が死んでから、チャーリーとピーターは、不思議な光を目にするようになります。まるで太陽が反射したようなキラキラと美しい光が見えた後には、異常なふるまいを見せるのですがこれにも意味があります。また、ところどころに描かれた不気味な謎のシンボルも気になる存在。目をこらすと、不吉な現象のそこかしこに登場しており、至る所に張り巡らされていたこれらの伏線の意味に気付いたとき、背筋が凍ることは確実です。

 ショッキング映像が連続するクライマックスには、恐怖と共に、それら謎の現象の全てが一つの答えを示していたことがわかるはず。今年もさまざまなホラー映画が公開されましたが、この衝撃に並ぶ体験をすることは難しいはずです。そして観終わった後には、得体の知れない恐怖の理由と謎を復習するべく、もう一度観たくなることでしょう。(編集部・入倉功一)

映画『へレディタリー/継承』は11月30日より全国公開
映画『へレディタリー/継承』オフィシャルサイト
(C) 2018 Hereditary Film Productions, LLC

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