ヒルトップでも予想外の展開が?【ウォーキング・デッド シーズン9】
今週のウォーキング・デッド
共同体ヒルトップ、一人暮らしのダリル(ノーマン・リーダス)がどんな状態なのかが判明。『ファンタスティック・ビースト』シリーズのジェイコブ役、ダン・フォグラー演じる元音楽教師が、熱弁を振るう!(平沢薫)
※ご注意 なおこのコンテンツは「ウォーキング・デッド」シーズン9について、後半の「もう観ちゃった方向け」はネタバレが含まれる内容となります。ご注意ください。
今週のウォーキング・デッド 連載:第7回
<これから観る方向け:ネタバレなし>なんとこのエピソードの監督は、赤毛の元陸軍軍曹エイブラハム!
このエピソードを監督したのは、なんと、シーズン7まで赤毛の元陸軍軍曹エイブラハム役を演じていたマイケル・カドリッツ。本シリーズで出演者が監督をするのは、彼が初めて。彼にとっても初監督作になる。その腕前のほどは、本編で確認しよう。
監督といえば、リック役のアンドリュー・リンカーンも、今後も監督として参加したいとEW.comで発言しているが、先を越されてしまったようだ。もっともリンカーンは本作のスピンオフのテレビムービー3部作の主演が決定済み。そっちが来年初頭に撮影開始予定だから、監督するのはちょっと先になるかも。
さて、本題に戻って、今回のエピソードタイトルは「楽器への想い」。英語原題は「Stradivarius(ストラディヴァリウス)」、つまり、バイオリンの名器の名称。このタイトルからも予測できるように、今回の感動シーンは、前回から新たなレギューラーになった、元音楽教師ルークが主役。彼が楽器への思いを語るシーンは感動的。彼の思いは、今後のシリーズ全体のテーマにもつながりそうだ。
また、ヒルトップやダリルの生活の現状も判明。そこにも新発見が待っているので、お見逃しなく。
<もう観ちゃった方向け:ネタバレあり>え~っ!?ウィスパラーズは次回?マギーと息子ハーシェルがもう出ない?
なんと、前回のラストに登場した言葉を話すウォーカー“ウィスパラーズ”が登場しなかった! 彼らの出現は次回に持ち越しになるようだ。
今回のエピソードは、ヒルトップの現状と、ダリルの現状の紹介がメイン。まず、ヒルトップでショックなのは、マギー(ローレン・コーハン)が息子ハーシェルと一緒にヒルトップを去ったこと。2人はジョージー(ジェイン・アトキンソン)のコミュニティーに行ったとのことで、なるほど「ジョージーから手紙が来ている」という前振りは何度もあったけど、それにしてもこのいなくなり方は唐突な感じも。
もっとも、これはマギー役のローレン・コーハンが、本作と同じ米ABC局の新番組「ウィスキー・キャバリア(原題) / Whiskey Cavalier」に出演するため。また、彼女がリック役やダリル役の男優と同程度のギャラを要求したがそれが通らなかったからとの説もある。製作総指揮&脚本のアンジェラ・カンは、マギーはシーズン9にはもう登場しないと The Hollywood Reporter などで発言しているが、コーハンによればその後、復帰する可能性もあるそうなので、今後を見守ろう。
そこで、マギーのいないヒルトップは、彼女の右腕的存在だったジーザス(トム・ペイン)がリーダー役を務め、タラ(アラナ・マスターソン)がその補佐役になっている。
余談だが、ジーザスが登場するときに彼がレコードで聞いている曲がイギリスのロックバンド、ジーザス&メリー・チェインの「エイプリル・スカイズ」 なのは、キャラ名とバンド名をひっかけたジョークなのかも? 「どうか行かないで 世界が壊れ落ちてしまうから」という歌詞も、去ったマギーに向けたジーザスの気持ちにもぴったりだけど。
また、このシーズンの定番の“意外なカップル(?)”は、今回はジーザスとアーロン(ロス・マーカンド)かも。2人がトレーニングという名目で、いきなり襲いかかって格闘する様子はとても楽しそう。2人はお互いが所属するヒルトップとアレクサンドリアは共同会議を開くべきだ考えていて、その点でも関係が発展しそう。
そして、胸が熱くなるのは、ダリルの現状。なんと、彼が一人で暮らしているのは、リックを探していたからだった。ダリルが「死体がないんだ」と言うと、キャロル(メリッサ・マクブライド)は「踏ん切りをつけて」 と諭す。彼女がダリルを、ヒルトップで鍛冶修行をする息子ヘンリー(マット・リンツ)の保護者的役割にしようとするのは、息子が心配だからだけではなく、ダリルをそんな状況から抜け出させるためだろう。この2人の変わらない友情もジーンとさせる。また、注目なのは、ダリルが犬を飼っていること。共同体を離れていた彼が、まったくの孤独ではなかったと知ってほっとする。犬を「ドッグ」と呼ぶのも彼らしい。
そして、新参加のルークが、彼の音楽愛を、ネアンデルタール人と現生人類(ホモ・サピエンス)の違いとして熱弁するシーンも感動的。それを聞いたミショーン(ダナイ・グリラ)の心境にも変化が起きたようだ。
と、見どころはいろいろあるが、そろそろ大きなドラマがほしいところ。ラストで、ダリル、アーロン、ジーザスが、行方不明のユージーン(ジョシュ・マクダーミット)を探しに馬を走らせたので、彼らがウィスパラーズに遭遇するのかも!? 次回はそこに期待!