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歌姫ならではの輝き!ディーバムービー

今週のクローズアップ

 レディー・ガガ主演で話題の映画『アリー/スター誕生』が12月21日にいよいよ公開。同作のように、歌手としてすでに確固たる地位を築いている一流ディーバたちが、映画に主演し劇中で圧巻のパフォーマンスを見せた作品を、ディーバの輝かしいキャリアと共にご紹介します。(編集部・浅野麗)

『ボディガード』 ホイットニー・ヒューストン

ボディガード
Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

デビューするなり人気を獲得し、2ndアルバムで女性歌手として初となるビルボードチャート初登場1位を記録したホイットニー・ヒューストン。自身最大のヒット曲となったのは、全米シングルチャートで14週連続No.1を記録した「オールウェイズ・ラヴ・ユー」。その後も主演映画が公開されるなど順風満帆なキャリアを積んでいたものの、2000年代から私生活でトラブルが続くようになり、何度か復活を果たすも、2012年、48歳という若さで帰らぬ人となりました。

彼女の代表曲であり、世代を超えて、多くの人に愛される名曲を生み出した超ヒット映画が『ボディガード』。脅迫されているスター女性シンガー・レイチェルを人気絶頂期のホイットニーが、彼女を警護する敏腕ボディガード・フランクをケヴィン・コスナーが演じ、険悪な関係から次第に惹かれ合うようになるという王道ラブストーリーで世界中で大ヒットしました。シンガー役ということで、歌うシーンは数か所ありますが、やはりクライマックスで歌い上げる「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は圧巻の一言。歌いだしの静けさから一転、1曲の中に凝縮されたレイチェルの感情の爆発に一気に引き込まれます。

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『ドリームガールズ』 ビヨンセ

ドリームガールズ
DreamWorks SKG / Photofest / ゲッティ イメージズ

まさしく“今”を代表する世界的ディーバ、ビヨンセ。デスチャことデスティニーズ・チャイルドとしてデビューし、女性グループとして不動の人気を手に入れた後、グループ時代からその実力と美貌で中心となっていたビヨンセは、満を持してソロ活動を開始。ヒット曲を連発し、さらなる飛躍を遂げます。グラミー賞では、2010年に女性アーティスト史上最多受賞となる記録を樹立して以降、自ら数回に渡り更新するなど、女性シンガーとしてトップに君臨し続けています。

女優業にも興味を持っていたビヨンセは、ソロ活動を開始した頃から映画に出演するようになります。そして、ついに『ドリームガールズ』で主演に。人気コーラスグループをモデルにしたミュージカルだけに、映画の冒頭からその歌声を聞かせてくれますが、ビヨンセが本領を発揮していると言えるのは、やはりクライマックスで歌われる「リッスン」。ビヨンセ演じるディーナがレコーディングスタジオで、封じ込めていた思いを楽曲に込めて歌い上げ、それまでの呪縛から放たれる瞬間が描かれています。また、同作では物語のキーマンとなるジェニファー・ハドソンも見事な歌声を披露しており、強烈なインパクトを残しています。

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『エビータ』 マドンナ

エビータ
Buena Vista Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

1980年代からトップスターとして走り続け、“ポップスの女王”と呼ばれるマドンナ。全世界での総セールスは、女性アーティスト最高の3億枚以上を記録しており、「全世界で最も売れた女性レコーディング・アーティスト」「史上最も成功した女性アーティスト」としてギネス認定もされているスーパー・ディーバです。歌唱力、美貌はもちろん、徹底した超人的ボディコントロールや奔放な恋愛遍歴など、彼女の行動に常に世界中が注目し続けている存在です。

監督や製作総指揮も務めるなど多才なマドンナだけに出演した映画も早くから多数ありますが、代表作といえば確かな歌唱力・表現力を見せつけた『エビータ』でしょう。26歳にして、アルゼンチンのファーストレディーとなったエバ・ペロンを描いたミュージカル映画であるこの作品で、主人公エバを演じたマドンナ。アルゼンチンの官邸カサ・ロサダのバルコニーで実際に撮影された、夫ペロンの大統領就任時にエバが民衆に歌いかける「ドント・クライ・フォー・ミー・アルゼンチーナ」、そしてアカデミー賞歌曲賞を受賞した、病に倒れるエバ渾身の「ユー・マスト・ラヴ・ミー」が深く心に刻まれます。

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『バーレスク』 クリスティーナ・アギレラ

バーレスク
Screen Gems / Photofest / ゲッティ イメージズ

当時の人気アイドルだったブリトニー・スピアーズを抑え、グラミー賞で最優秀新人賞を受賞し、華々しいデビューを飾ったクリスティーナ・アギレラ。人気ラッパーやロックバンドはもちろん、アンドレア・ボチェッリといったクラシック界や、ジャズ界を代表するハービー・ハンコックなど、幅広いジャンルにおいてコラボレーションを実現しており、小柄な体から放たれる力強い歌声、その歌唱力は高い評価を得ています。

そんな彼女が映画デビューを果たしたのが『バーレスク』。歌手になる夢を実現するためにロサンゼルスに出てきた少女アリが、ショー・クラブ「バーレスク」の新星スターとして駆け上がっていく姿を描いたミュージカルで、ベテラン歌手でありオスカー女優でもあるシェールとダブル主演を務めました。ゴールデン・グローブ賞の歌曲賞を受賞したしっとりと歌い上げるバラード「バウンド・トゥ・ユー」も魅力的ですが、やはりダンスと共に楽しませる「エクスプレス」「ショウ・ミー・ハウ・ユー・バーレスク」などのアップテンポで華やかな楽曲の完成度はお見事! 中盤の見せ場でシェールが歌い上げる「ユー・ハヴント・シーン・ザ・ラスト・オブ・ミー」もさすがの貫禄にしびれます。

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『ダンサー・イン・ザ・ダーク』 ビョーク

ダンサー・イン・ザ・ダーク
Fine Line Features / Photofest / ゲッティ イメージズ

他のシンガーとは一線を画す、圧倒的な個性とカリスマ性、革新的な音楽で確固たる地位を築き、君臨し続ける唯一無二の存在ビョーク。本国アイスランドでは、12歳でデビューし天才少女として爆発的な人気を誇っていた彼女ですが、その後その路線とは決別し、バンド活動などを経て、再びソロアルバムをリリース。同作が世界的ヒットとなり世界中にその名を轟かせます。独創的な世界観で多くのアーティストからも支持されています。

そんな彼女が主演し、カンヌ国際映画祭でパルムドールと最優秀女優賞を受賞という快挙を成し遂げたのがミュージカル映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』。遺伝性の病のため視力が失われていくシングルマザーのセルマにビョークが扮し、同じ病から息子を救うため、度重なる不幸の中、奔走する母の姿が描かれています。この作品で音楽も担当したビョーク。アカデミー賞授賞式のステージでも披露された主題歌「アイヴ・シーン・イット・オール」はもちろん、やはりラストにセルマが“最後から二番目の歌”を歌う場面は涙なくして見られません。

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『アリー/スター誕生』 レディー・ガガ

アリー/スター誕生
(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

奇抜なファッションや独創的なパフォーマンス、波瀾万丈な人生など、その一挙手一投足に世界中が注目する、もはや説明不要のディーバ、ガガ様ことレディー・ガガ。デビューアルバムでいきなり世界的人気を獲得した彼女ですが、実はソングライターとして、ブリトニー・スピアーズらに楽曲を提供した後、ボーカル力も認められデビューを飾っただけあり、ほとんどの楽曲を自身が手掛けているなど、ミュージシャンとしても高い実力の持ち主です。

これまではその強いキャラクターに寄った映画への出演が多かったガガ様ですが、『アリー/スター誕生』では、奇抜なメイクもファッションもなく、歌手になることを夢見ながらも自信を持てず、スター歌手によって才能を見出されていくアリーを自然体で演じています。冒頭で披露される「ラ・ヴィ・アン・ローズ」、そしてブラッドリー・クーパー演じる世界的人気シンガー・ジャクソンと歌う「シャロウ」など、序盤から見どころ満載の歌声を披露しており、歌手としての才能はもちろん、女優としても表現力の高さを証明しています。

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