人類終了間近!?見てはいけない脅威に母が立ち向かう
提供:Netflix
これまで、さまざまな人類の終焉を描いてきた“終末系映画”の数々。隕石、津波、地震、ウィルス……数多の大ヒット作で人類を襲った、そのどれとも違う新たな脅威から、必死に子供たちを守る母親のサバイバルを追ったNetflixオリジナル映画『バード・ボックス』(12月21日配信)には、まさに人類未体験の終末世界が広がっているんです!(編集部・入倉功一)
全世界パニック!“何か”で人類が滅亡する!
ある日、街を一緒に歩いていた大切な人が、いきなり目の前で命を絶ったら? 『バード・ボックス』で人類を襲うのは、そんな悪夢が現実になったかのような脅威。それを目にした人は、衝動に駆られ死を選んでしまう“何か”が突如としてあらわれ、世界は大混乱に陥ります。
ある人は銃で自分の頭を撃ち抜き、ある人は炎上する車に身を投じるなど、目の前であっけなく消えていく、愛する人の命。そこかしこで大災害が起こり、文明社会は崩れ去っていきます。正体は分からず、見たら命を落とすという“何か”であるため、視覚情報に頼って生きている人間には、対抗手段があるはずもありません。生き残る手段は、目隠しをして、身を隠せる場所に逃げ込むことのみ。『バード・ボックス』では、心に傷を抱えたまま、偶然逃げ込んだ同じ場所で共存生活を送ることになった人間同士のドラマが展開します。
外は見ちゃダメ!目隠しサバイバル
主演は、キャリアを通して話題作に出演し続けるアカデミー賞女優サンドラ・ブロック。突然終わりを迎えた世界で生きることになった、シングルマザーのマロリーを演じます。独立心の強いアーティストで、肉親以外とは極力かかわらず生きるマロリー役は、『ゼロ・グラビティ』『スピード』『オーシャンズ8』など、キャリアを通じて自立した女性を演じてきたサンドラにピッタリ。危機の最中で大切な家族を失ったマロリーですが、傷ついた心を癒す暇もなく、逃げ込んだ邸宅で、見知らぬ人々と生きていくことになるのです。
美しい外の世界は、見ることが絶対に許されないものになりました。世界がどうなったのか知る術はなし。生存者は外の世界から完全に遮断されてしまいます。
もし扉を開けたら“それ”を見てしまうかもしれない……そんな世界では、助けを求めてドアを叩く誰かを迎えることも命がけです。それでも、誰かを助けずにはいられないのが人の性。災厄を招く覚悟で他者を信じて受け入れ、人間らしく生きることを選択できるのか? 映画は、未曽有の災害と同時に、究極のテーマを投げかけます。
外のものを何も見てはいけない生活は困難を強いられます。しかし、見ることができない世界では食料調達も命懸けです。気軽にスーパーでお買い物、というわけにもいきません。一計を案じたマロリーたちは、車の窓を全て塗りつぶし、車載されたGPSと衝突センサーだけを頼りに、目隠し状態でスーパーへ。目の前に、タイヤの下に何があるかわからない状態で、決死のドライブを敢行しなくてはならないのです。
終末世界の子育て
「外を見てしまうと死ぬ」という世界では、どうやって子育てをすればいいのでしょう? 幼い男の子と女の子を守らなければならないマロリーの選択は、外界への憧れを遮断することでした。誰がいるかわからない世界では、大きな声を立てるのも禁止。世界の美しさを伝える、おとぎ話も厳禁です。そのためか、2人とも年齢の割に静かで無表情。彼らには名前もなく、マロリーは“男の子”(ボーイ)と“女の子”(ガール)としか呼びません。
命を守るため、子供らしさを失わせなくてはならない、彼らの姿からは、子供たちへの愛情に目覚めながら、それを与えることが許されない、マロリーの母親としての苦悩が伝わってくるようです。
それでも子供は常に親の言うことを聞くわけではなく、例え見失っても、音と手探りだけで行方を探さなくてはなりません。何の変哲もない釣り糸は、子供たちが母親の後をついていく道標となり、壊れかけた自転車のベルは、子供たちが居場所を知らせる重要なアイテムになります。
以前は独りで気ままに生きることを求めていたマロリーですが、何より恐れるのは、子供たちを失うことにほかなりません。タイトルの『バード・ボックス』とは、鳥かごという意味。恐ろしい“何か”の接近を察知できる唯一の生き物である「鳥」が入った箱を抱えながら安住の地を目指す彼らは、子供たちを守りきり、生き延びることができるのでしょうか。壮大なスケールのドラマを、自宅で観ることができる日はもうすぐです。
Netflixオリジナル映画『バード・ボックス』は12月21日より全世界独占配信
Netflixオリジナル映画『バード・ボックス』