イケメン男子高校生の友情熱すぎ問題
提供:吉本興業
芥川賞作家で芸人の又吉直樹による原作を映画化した『凜-りん-』。謎だらけのミステリー展開にぐいぐい引き込まれていく一方で、主人公の男子高校生たちの熱すぎる友情が気になって仕方ない! そこで主演の佐野勇斗&本郷奏多を直撃。雑誌「ViVi」の人気企画「国宝級NEXTイケメン」ランキングで1位に輝いた佐野と、俳優歴は15年超え(!)若手俳優界で唯一無二の存在感を放つ実力派・本郷が明かすイケメン男子の友情とは!?(取材・文:小山美咲、写真:日吉永遠)
実年齢は10歳上!?イケメン高校生ぶりに注目
2人は地方の村にある高校のクラスメートにふんした。20歳の佐野はまだ高校卒業して間もなく、高校生役も多いことから「制服にも違和感がなくすんなり役に入れました」と語る。一方の本郷は28歳。実年齢とは10も離れた役どころを見事に演じ切りながら、「もう10年前のことなので、高校生はいつも何をしているんだろうと思いながら撮影していました」とちょっぴり遠い目。幼さよりも、謎の転校生というキャラクター性を意識したといい、佐野と遜色のない高校生ぶりをナチュラルに演じてみせた。
物語の舞台は神隠しの伝説がある村。次々と起こる失踪事件にまつわる謎が深まっていくなか、いつも一緒の男子高校生5人のそれぞれが抱える葛藤、そして友情が描かれる。佐野が素朴な高校生・野田耕太、本郷がとある過去を持つ転校生・天童義男にふんした。佐野は耕太という役に「どこにでもいる高校生」という印象を受け作り込みすぎないようにしたという。人気急上昇中の注目を浴びまくる俳優でありながら、佐野自身も地元の友達には「ほんと普通だよな」とよく言われるんだとか。一方の本郷は謎の言動も多い天童役をつかむのに苦労したそう。監督と確認を重ねた本郷が丁寧に表現したキャラクターはあやしげな魅力で観客をストーリーに引き込んでいく。
実際の学生時代のポジションは「2、3番目」
高校時代もイケメンだったに違いない2人に実際の学生時代について聞くと、佐野は中学校までは学級委員長タイプ。高校に入ると打って変わって、「率先してふざけまくるわけじゃないけれど、そういうグループにいて、1番目ではなく、2、3番目で笑っているポジションでした」と打ち明ける。本郷も佐野と同じく「2、3番目ではしゃいでいる」タイプだった。現在のクールな印象とは異なるが、それは本人も自覚があるようで「今では考えられないくらい明るかった(笑)」と振り返った。
映画には登下校や休み時間、放課後まで、みずみずしい青春の日々が詰め込まれている。2人にもそうした日々があったといい、本郷は「学生時代みたいに何をするわけでもなく一緒にいたりって、大人になるとなかなかないですよね」としみじみ。佐野が「僕は今でもM!LKのみんなでああやって輪になってご飯を食べたりします」と明かすと、「ええ!! 仲良し!!」と驚愕の表情を浮かべた本郷は「僕だったら絶対に壁に向かって1人で食べるわ……」とつぶやいていた。
ずばり男の友情とは!
本作の大きなメッセージでもある「友情」について質問。佐野は、喧嘩をしても次の日にはお互い忘れてしまうような男同士の友情は「楽」だと笑いつつ、「小中高の友達とはずっとつながってるし、僕が上京してからも東京に遊びに来てくれたり、地元に帰ると絶対集まったりしてくれるんです。そういう意味で『男の友情は永遠』っていうのはあながち間違いじゃないなって思います」と断言。それに同意した本郷も「男の子は子供の頃から大人になってもバカなので、損得勘定なしの関係なんです」と男の友情の魅力を付け加えた。
劇中では5人の高校生たちが感情をストレートにぶつけ合う熱いやり取りが印象的だ。本郷はハッキリと気持ちをぶつける様を「どこか子供らしくて素敵」と感じたといい、「僕が友達に熱く怒鳴ったのは、遅刻されたときしかないですね」と普段そうそう感情をあらわにすることはないそう。佐野も「僕は怒鳴ったりできないタイプ」と認めるが、高校時代に同じサッカー部の親友がレギュラーになれず腐っていたときには喝を入れた記憶があるという。友達のためには時に熱くなってしまう一面をのぞかせ、「今思い返すと恥ずかしいんですけど、大事な友達だったので」と照れくさそうにしていた。
家庭などさまざまな問題を抱え、苦悩する姿も描かれる。本郷自身は悩みがあっても「誰にも相談しない」と言い切る。「他人の頭の中をすべて理解することはできないですし、何か情報を与えてしまうとそれがどこかに流れるリスクもあるので、人に相談はしないです」とキッパリ。対照的に佐野は「僕はすぐ相談しちゃいます」と苦笑い。「めっちゃ広まってるからね、それ」と本郷に恐怖をあおられながらも「それだけ信頼できる人がいるってこと」とフォローされると、「自分でも恵まれてるなって思うんです。相談できる友達がすごく多いので」と恐縮していた。
全シーン好き!5人の団結力は映画そのまま
仲良し高校生を演じた5人も撮影を通じて仲を深め、佐野、本郷、須賀健太、亀田侑樹、櫻井圭佑は、ほとんどの時間を5人一緒に過ごしたそう。本郷は楽しい思い出ばかりの撮影で、どのシーンも「全部好き」と思い入れを明かす。そして、何気ないシーンに「5人の仲の良さが現れていると思う」と続けた佐野。タイトなスケジュールのなかで「みんなでなんとかして頑張ろう」という団結力が強かったといい、「声出して『頑張ろうぜ』と言い合っていました」と劇中さながらの青春エピソードを明かした。
実は事務所の先輩・後輩関係の本郷と佐野は今回が初共演。8歳違いの年齢だけでなく、俳優としてのキャリアも本郷が上。佐野は撮影現場の本郷の背中を見て学ぶことも多かったそう。そんな佐野を側で見ていた本郷は「今のまま周りへの感謝の気持ちをずっと持ち続けたら、絶対素敵なトップスターになります!」と太鼓判を押す。仲が良くも、俳優として互いをリスペクトする姿勢を貫いていた佐野と本郷。そんな2人が『凜-りん-』では熱い友情を見せつける。
映画『凜-りん-』は2月22日(金)イオンシネマにてロードショー(一部劇場を除く)
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