スター、バズった賞!
提供:WOWOW
ノミネーションも発表され、アカデミー賞授賞式へのときめきがますます高まってきた。日本では2月25日にWOWOWでアカデミー賞授賞式が生中継されるが、今年は近年にめずらしく、一般観客に愛されたヒット作も多数入っていることから、きっと応援したくてテレビをつける人も多いはず。思わぬところで思わぬことが起きては、受賞結果よりも長く語り継がれることがあったりするアカデミー賞授賞式は、いつだって名場面の宝庫。近年の授賞式でのエピソードを★5つを満点にどれだけバズったか勝手に評価してみた。(Yuki Saruwatari/猿渡由紀)
バズった度★★★ 視聴率賞:エレンの“セレブと一緒にセルフィー”
2014年は、この10年のアカデミー賞授賞式で最も高い視聴率を記録した年(アメリカで4,370万人)。ホストはコメディエンヌのエレン・デジェネレス。授賞式のまっただなかに、客席に降りた彼女が、ジュリア・ロバーツ、ジェニファー・ローレンス、ブラッドリー・クーパーらと撮影したセルフィーは、330万回以上リツイートされることに。この中に「#MeToo」で今、刑事裁判に直面しているケヴィン・スペイシーも含まれていたし、ブラピとアンジーがカップルで写っていたことを思うと、5年という月日は長いものだとも感じる。この授賞式ではまた『アナと雪の女王』の「レット・イット・ゴー」を歌うイディナ・メンゼルの名前を間違って発音したジョン・トラヴォルタを揶揄するコメントもソーシャルメディアを賑わせた。
バズった度★★★★ SNS賞:ありえない!封筒取り違え
誰もが一生忘れられないこの事件もまた、SNSを賑わせた。2017年の授賞式で作品賞を取ったのは『ムーンライト』だったのだが、プレゼンターのウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイは、『ラ・ラ・ランド』と読み上げたのだ。間違いが訂正されたのは、『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーが受賞スピーチを始めてから。こんなことになったのは、舞台の袖でプレゼンターに封筒を渡す担当者が、間違って主演女優部門の控えの封筒を渡してしまったせい。そこに「エマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』」と書いてあったため、うっかりとタイトル部分だけ読んでしまったのである。アカデミーとしても、ベイティとダナウェイにしても、みんなに忘れてほしくて仕方がない出来事のはずだが、それはもちろんかなわないこと。翌2018年の授賞式で、ベイティとダナウェイは再び作品部門のプレゼンターを引き受け、リベンジをはかっている。
バズった度★★★ 観客賞:「女性にも平等の賃金を!」
セクハラだけでなく、女性の権利平等を広く訴える「#TimesUp」が起こったのは、「#MeToo」の直後の2018年1月。だが、2015年のオスカー授賞式で、パトリシア・アークエットは、ひと足早くその主張をしていた。『6才のボクが、大人になるまで。』で助演女優賞を受賞したアークエットのスピーチは、最初、ごくありきたりな感謝の言葉で始まったのだが、最後に「今こそ女性に平等の賃金を」と述べたのだ。そのスピーチに、会場は大きく沸いた。メリル・ストリープやジェニファー・ロペスも、興奮した様子で大拍手を送っている。「#MeToo」「#TimesUp」が突然にして降って湧いたわけではないことを証明するエピソードだ。
バズった度★★ 特別賞:ジェニファー・ローレンスの「裾、踏んじゃった」
2013年、『世界にひとつのプレイブック』で主演女優賞を受賞したジェニファー・ローレンス。名前を呼ばれて舞台に上がる時、長いドレスの裾を踏んで転ぶ様子がしっかりテレビで中継されてしまった。だが、ちょっと恥ずかしいその瞬間も、自分でジョークにしてしまうところが彼女の機転の良さ。総立ちになった観客を見て、彼女は、「みんな、私が転んでかわいそうだから立ち上がってくれているんでしょう?」という即興でスピーチを始めたのだ。彼女が転んだ時に手を差し伸べたヒュー・ジャックマンのジェントルマンぶりも、記憶に残る。
こんなことがあるから、後で結果だけチェックするのではなく、授賞式は、ぜひこの目で見るべきなのだ。トランプ批判や「#MeToo」「#TimesUp」など、政治色が強くなった近年のアカデミー賞授賞式だが、今年はどんな新鮮な形でスターたちがそれらの問題に触れるのかも興味深いところ。カレンダーの2月25日に、今すぐ印をつけよう。
生中継!第91回アカデミー賞授賞式は2月25日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて放送
WOWOW放送スケジュールはコチラ>>