“囁く者”その正体が早くも判明?【ウォーキング・デッド シーズン9】
今週のウォーキング・デッド
待ってました! あの絶体絶命だったシーズン前半最終話の続きがついに登場! 「ウォーキング・デッド」シーズン9の後半が始まった。前回のラストで出現した敵“ウィスパラーズ”の日本語名称もFOX日本公式サイトで“囁く者”に決定。その正体が早くもちょっとだけ判明する!? 今回の見どころはココだ。(平沢薫)
※ご注意 なおこのコンテンツは「ウォーキング・デッド」シーズン9について、後半の「もう観ちゃった方向け」はネタバレが含まれる内容となります。ご注意ください。
今週のウォーキング・デッド連載:第9回
<これから観る方向け:ネタバレなし>いよいよ強敵“囁く者”が登場!『ファンタビ』ファンにも朗報が!
シーズン前半の最終話では、ウォーカーのように見えるのに言葉をささやき合う人々、“囁く者”にジーザス(トム・ペイン)が殺されるという衝撃の出来事が発生。ミショーン(ダナイ・グリラ)やダリル(ノーマン・リーダス)たちが、“囁く者”に取り囲まれているところで終わっていた。それに続くシーズン後半の最初のエピソードは、まさにその場面からスタート。前回の衝撃を再確認するところから、新たなドラマが始まっていく。
なので、ストーリーの中心となるのは“囁く者”。前話で登場したばかりの彼らなので、今回もごくわずかだが、少しだけ彼らの正体が明らかになっていく。そして、もうひとつの前話の気になるエピソード、牢から外に出たニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)についても描かれるので、ニーガンのファンは必見。
さらに『ファンタスティック・ビースト』シリーズのファンにも朗報あり。シーズン9からの新キャラ、『ファンタビ』のジェイコブ役で人気のダン・フォグラー演じるルークが、このエピソードで動き出す。
……と、今回はこれ以外にも、今後の新たなドラマに展開していきそうな種があちこちに。やっぱりこのシリーズは、観始めたら止められない。
<もう観ちゃった方向け:ネタバレあり>やっぱりニーガンはキャラが立ってる!ダリルの見せ場もこれから増えそう!
このシーズン後半の敵キャラ、“囁く者”のリーダーがついにこのエピソードの最後に登場。まだウォーカーの皮を被っているので、それを脱いだ姿がどうなのかは次回のお楽しみ。原作コミックではこのキャラはスキンヘッドだが、TV版ではさて? もっとも、演じるのは『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)でも魔女撲滅運動に没頭するコワ~い母親メアリー・ルー・ベアボーン役にふんしていたサマンサ・モートンなので、どんなヘアスタイルでもコワそう。
そして、ヒルトップの牢に入れられた2人、“囁く者”の一人リディア(キャサディ・マクリンシー)と、キャロル(メリッサ・マクブライド)の息子ヘンリー(マット・リンツ)の間には、やっぱりドラマが起きそう。ヘンリーが純真すぎて心配だけど、ダリルが見張っているから大丈夫か?
そのダリルは今回、ミショーンに「マギーとジーザスがいない今、あなたがここに必要よ」と言われてしまったし、前話ではキャロルにヘンリーのことを頼まれちゃってるし、もう活躍しないわけにはいかない状況。これから何かと見せ場がありそうだ。
しかし、今回たっぷり見せ場があったのは、何と言ってもニーガンだろう。前話で牢の鍵がかけ忘れられて脱出、この強烈なキャラが一体何をやってくれるのかと思ったら、また牢に戻るとは! こういう予想を裏切る展開をやってくれるところが、このシリーズの魅力。そして、その過程でこのキャラの魅力をたっぷり描いてくれるところが、このシリーズのうれしいところ。
中でも秀逸なのは、衣料品店のエピソード。牢を出たニーガンは、“聖域”に戻る前に衣料品店を通りがかるが、その看板に「君自身を表現しよう」と書いてあるのを見て店に入り、「革製品」という矢印に目を留める。ここでニーガンのファンは思わずニヤリ。そうだよな、ニーガンはやっぱり皮ジャンじゃないと、と思って観ていると、やっぱりニーガンは黒の革ジャンを着るのだ。
また、ニーガンの脱出時と帰還時に、リック(アンドリュー・リンカーン)の幼い娘ジュディス(ケイリー・フレミング)とのやり取りを持ってくる脚本も巧み。ニーガンは、牢の中にいたときからこの幼い少女を自分と対等に扱って会話していたが、牢を出てからも彼女を見下すことはない。一個人として向かい合い、そのように話す。この2人の会話が小気味良い。だから帰還して「牢に帰る」と言うニーガンに、ジュディスが「その後は?」と聞き、彼が「分かったら教える」と答えると、思わずジュディスと一緒に彼の言葉を待とうという気持ちになる。
そして、リックがいない今、ニーガンが何かやってくれるのではないか。そんな期待を抱いてしまうのだ。