飯島寛騎、仮面ライダー仕込みの見せる演技!
イケメン発掘調査隊
『PRINCE OF LEGEND』飯島寛騎(いいじま・ひろき)【第133回:イケメン調査隊】
インタビュー INTERVIEW
Q:映画『PRINCE OF LEGEND』の鏑木元という役は、台本からすぐイメージできましたか?
クランクイン前に何度か、奏役の片寄涼太くんや誠一郎役の塩野瑛久くんら「Team奏」で本読みをやらせていただきました。その過程で最初のイメージから変化していったのですが、リハーサルを含めて何度もやらせていただいたので役柄はつかみやすかったです。映画に登場する14人の王子の中で、元は「下克上王子」。下克上というと戦国時代、本能寺の変で主君だった織田信長を自害に追いやった明智光秀を思い出しますが、そんなふうに腹黒い一面を入れられたらなと思っていました。劇中には誠一郎に激高するシーンがあって、そこは二人の見せ場だと思ったので塩野くんとかなり話し合って。元の野心や闇を見せられたらいいなと。塩野くんは事務所の先輩なので、今回の役柄と立場も似ていてやりやすかったかもしれません。
Q:元を演じる上で気を付けたことは?
奏の第二側近という立場なので、しっかりサポートしつつ奏より目立ってはいけない。それでいて第一側近である誠一郎の座を狙っている設定でもあるので、彼の細かい動きや目線をいつも意識していました。また「Team奏」はセレブという設定なので、歩き方やドアを開けるときなどの所作、食事の作法について、撮影現場にいた専門の先生に教えていただきました。
Q:カメラ目線でキメ顔を作るなど、独特なお芝居がありましたね。
撮影現場では格好よいカットを「ビューティーカット」と呼んでいましたが、そんな演技は初めてで。カメラ目線ってレンズの真ん中を見るのですが、そこには当然自分の顔が映っているので、「どこが真ん中だ!?」とよくわからなくなったりしていました。それで、格好よいってなんだろう? といろいろと考えて。結局は、自分が格好よいと思ったことをやりきることかなと。それでその場にいたスタッフさんに「格好よいよ!」と言われたら「よし勝った!」と思っていました(笑)。
Q:伝説の王子選手権の変顔対決はどんな心構えで?
とにかく全力でやりました。対決した関口メンディーさんは現場でもいつも楽しい方で、よく佐野玲於くんらにイジられていて。人が笑うツボがわかっていらっしゃって、尊敬しました。元としても、メンディーさんの演じるガブリエルのことは若干ライバル視していたんです。あまり目立たないところでちょこちょこもみ合っていたりして。負けたくないと思って、そこはわりと粘りました(笑)。
Q:完成した映画を観た感想は?
他の王子の方たちがあまりに強烈だったので、自分の演技が物足りなく感じました。こんなふうに個性豊かな王子が揃ったから、この作品が生まれたのだなという面白さも発見できて楽しかったです。こんな映画はなかなかないですよね。「The 胸キュン」な王道の恋愛映画ではなく、新しいエンターテインメントだなと。身構えずに肩の力を抜き、フラッと映画館に立ち寄って観ていただければきっと楽しめるんじゃないかと思います。
一問一答 PRIVATE
Q:白石聖さんが演じるヒロイン、成瀬果音のような女の子をどう思いますか?
かわいいですよね。でも僕自身は妹のように感じてしまい、付き合うというより守ってしまいたくなるかも。
Q:果音はかなり気が強いですけど?
ちょっと困りますね、でも嫌いじゃないです。気が強い子がたまに力が抜けて照れる瞬間ってありますよね、それがたまんないなと。ツンデレ、好きかも(笑)。
Q:好みの女の子のタイプは?
ハッキリ言ってくれる子。どちらかというと、気が強い子に近いですかね。自分の悪い点でもハッキリと言ってもらえば、改善できるじゃないですか。
Q:見た目の好みは?
やっぱりキレイな人が好きです。以前はロングヘアが好きでしたが、最近の好みはショートヘア(笑)。基本的には、本人に似合っていればそれでいいんですけど。
Q:猫好きとか?
実家で飼っているんです。もともと犬派でしたが、にゃんこが来たら、猫派になりました(笑)。かわいいんですよ~。僕、猫の鼻が好きで。実家の猫はよく鼻水を垂らしているのですが、それさえも愛おしいです。
Q:ファッションが好きとか?
服が好きで、販売の仕事をしていました。オールマイティーなジャンルの服を扱っていたので、こんなふうに組み合わせるのかと勉強になったし、自分でもちょっとリメイクをしたりしてファッションで楽しんでいました。役を演じる上でも、衣装や外見を作ることは大事なポイントになります。
Q:現在の趣味は?
ギター。『愛唄 -約束のナクヒト-』で弾き語りのシーンがあって、そこで習ったのが最初です。全く経験がなく、1~2か月練習して弾けるようになったのですが、本当に大変でした。コードを覚えるところから始まり、多くの初心者が挫折するというFコードもイケました! 撮影が終わったあとも暇なときに弾いていたらハマってしまって。ギターって1曲弾けるとだいたい弾けるようになるんですよ。歌うことも好きになりました。
Q:好きな映画は?
どんな作品もそれぞれの良さがあると思うから、「好きな映画を1本挙げて」と言われると困っちゃうんですよね。最近観たのは『あと1センチの恋』。すれ違いの恋を描くのですが、テンポもよく、観ながら「うあぁ~!」ってなりました(笑)。恋愛映画も好きだし、少女漫画も読むとキュンキュンします(笑)。
Q:芸能界入りのきっかけは「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」ですよね。お母さんが応募されたとか?
そうなんです。それ以前は、芸能界に全く興味がありませんでした。周りにそうしたお仕事をする人がいなかったこともあり、自分にできるとは思ってなくて。公務員・消防士になりたかったんです。安定していますから。
Q:それで今は、安定とは真逆の世界に身を置いているわけですよね?
当時19歳と若かったし、失敗しても成功しても、人生は一度きりなのだから挑戦してみるのもいいかなと思って。
Q:「仮面ライダーエグゼイド」で、俳優として学んだことは?
デビュー作で、何もわからない状態から教えていただきました。いざ他の現場に行くと、普通のドラマとの違いを改めて感じましたが、あの経験があったからこそ、今の自分があるんだなと。特撮モノの場合、お芝居が大げさになる面もありますが、それって舞台と似ているなと思うんです。「隕石が降ってきた」などと想像しながら演じていくのですが、完成した映像を観ると、自分の表現は意外と足りていないなと感じたりしました。そうした表現の仕方、表情や体の使い方など、いかに見せるかを学べた気がします。なかなかできない経験でした。
Q:憧れの俳優は?
大泉洋さん。僕は北海道出身なので、いつの間にか名前と顔を覚えた方です。今や北海道だけでなく日本のスターですよね。先日大泉さんとご一緒させていただき、共演シーンもあったのですが、大泉さんがすごすぎて! カメラが回ってないときも、ただ普通のことを話すだけで面白いんですよ。人の心を引き寄せる話術は、さすがだなって。それに引き換え自分は何をやっているんだろうと、自分がちっぽけに思えてしまって悔しくなりました。同郷で、憧れでもありライバルでもありますが、僕が持っているものは大泉さんとは違うはず。全く同じことをするわけではありませんが、頑張って追い越したいです。
Q:俳優業のやりがいをどこに感じますか?
作品を観てくださった方のお便りや生の声で「感動した」など、気持ちを伝えてもらったりすると、何かを表現するって素晴らしいお仕事だなって思うんです。自分なりに今後も続けていきたいです。
Q:俳優としての野望は?
全ての人に、僕が演じる役の気持ちをストレートに伝えたい。それから大きいことを言うようですが、海外に出ていきたいんですよね。日本だけだとスケールが小さいような気がして。英語は今勉強中です。タイミングが合えば、いろいろなことにチャレンジしていきたいです。安定を求めていたのに、刺激を求めるようになっちゃったんですかね。
Q:ハリウッドやアジアの映画に出演したいと?
チャレンジしていきたいです。普通じゃ嫌なんですよね。日本でやるにも、他の人がやってない新しいこと、ぶっ飛んでいると思われるくらいのことをしてみたいと思っているんですよね。
取材・文:浅見祥子 写真:奥山智明
インフォメーション MOVIE INFO
『PRINCE OF LEGEND』
『HiGH&LOW』シリーズをプロデュースした Team HI-AX による、さまざまなメディアと連動するプロジェクトの劇場版。片寄涼太、鈴木伸之、佐野玲於、町田啓太ら EXILE TRIBE のメンバーらが出演し、王子の中の王子「トップオブザプリンス」の座を懸けて競う。監督は『兄に愛されすぎて困ってます』などの河合勇人と、『仮面ティーチャー』シリーズなどの守屋健太郎。セレブ王子やヤンキー王子、生徒会長王子といった多種多様な王子たちが競演する。
飯島寛騎プロフィール PROFILE
生年月日:1996年8月16日
出身:北海道札幌市
身長:178cm
血液型:B型
趣味・特技:水泳、バスケットボール
芸歴:2015年「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞し、翌年「仮面ライダーエグゼイド」で主演デビュー。『愛唄 -約束のナクヒト-』などの映画、「ホリデイラブ」などのテレビドラマに出演。「男劇団 青山表参道X」に所属し、2018年の旗揚げ公演「SHIRO TORA ~beyond the time~」で主演を務めた。3月からテレビドラマ「チャンネルはそのまま!」が放送予定(HTB・Netflix)。
映画『PRINCE OF LEGEND』は3月21日より全国公開
(C) 2019「PRINCE OF LEGEND」製作委員会