醍醐虎汰朗、新海誠監督からお墨付きを得たスター候補生!
イケメン発掘調査隊
『天気の子』醍醐虎汰朗(だいご・こたろう)【第137回:イケメン調査隊】
インタビュー INTERVIEW
Q:『天気の子』で声優を務めることが決まったときの感想は?
「うれしい!」の一言で驚きの方が大きく実感が湧かなかったです。記者会見をするまでは、「本当に?」と信じられませんでした。でも会見でたくさんのマスコミの方の前に立たせていただいて、フラッシュ音を聞いてからは気が引き締まり、始まったなと。直前までは緊張するのですが、本番では意外と緊張しないタイプかもしれません。
Q:初めてのアフレコも、緊張しませんでしたか?
最初はやっぱり怖かったです。オーディションからアフレコが始まるまでわりと時間があって、僕で良かったのかなとかいろいろと考えちゃって。でも新海誠監督が「帆高は醍醐くんだし、醍醐くんが帆高なのだから、リラックスしてやっていいんだよ」と言葉をかけてくださり、それで緊張がほぐれました。そんなふうに言ってもらえるなんて、幸せだなと思って。
Q:『君の名は。』を意識することは?
なかったです。逆に似てしまうのがイヤで、アフレコが始まってから監督の作品は一度も観ませんでした。この作品のVコンという、絵コンテのビデオ版のようなものを見させていただいたのですが、そこでは新海さんがすべてのキャラクターの声を演じられていて。それがあまりによくて、すごいプレッシャーでした……。ですが監督から「帆高は醍醐くんで、醍醐くんは帆高だから」とおっしゃっていただいたので自信を持って演じられました。
Q:この作品で学んだことは?
声優さんって絵によって、決められた表情やテンションのなかで声を入れなければならず、演技が難しいと思うんですよね。実写と違って表情を作れないし。そのなかで技術的に勉強になったのは、息切れの声でした。声優の梶裕貴さんに教えていただいたのですが、息切れって全部違うんですよ。「はぁはぁ」だけじゃなく、「んはあ」とか「キッ」とか、よく聞かないとわからない違いがあるのを知り、表現の幅が広がりました。精神面では、これだけ大きな作品に携わり、初めてのことをたくさん体験させいただいて。自分もプロフェッショナルの一人として作品に携わらなければいけないんだという気持ちがさらに強くなりました。それで普段の生活も、準備の仕方も変わって。作品と向き合う時間が増えたと思います。
一問一答 PRIVATE
Q:中学時代、サッカー部を引退したあとで友達に勧められ、この世界に入ったとか。もともと憧れが?
どこかに憧れのようなものがあったのかもしれませんが、その自覚はありませんでした。こうして続けられているのは好きだからだと思います。
Q:俳優業の面白さとは何ですか?
言葉にするのが難しくて……お芝居することは大好きです。全部が楽しい。こうして取材していただくのも、家で台本を読んでいるときも。全工程が楽しいので「何が」というのはありません。
Q:映画を観るのも好きですか?
好きです。好きな映画、邦画を1本挙げるなら『GO』です。1年前くらいに恋愛モノとかキラキラとした作品が好きだった時期があって。その時期にこの作品にも出会ったのですが、ただの恋愛モノではなく、一言では済ませられない深い物語で、生々しい部分を感じて。あと純粋に窪塚洋介さんがカッコイイなと思いました。
Q:洋画では?
『最強のふたり』。先日、友達に薦められて観ました。アニメでオススメなのは“リゼロ”こと、「Re:ゼロから始める異世界生活」です。新海監督作品に携わるようになって、もっとアニメが好きになりました。昨日もリゼロ観ていたんですよ。18話がめちゃくちゃ泣けるんです!
Q:好きな女の子のタイプは?
よく笑う人。あと仕事を頑張っている人。仕事よりプライベートを優先しない方がいい。頑張っている人が好きなのかも。「彼女に放っとかれてもいい」か? それは嫌ですけど(笑)。
Q:見た目の好みは?
髪はショート派です。「東京喰種トーキョーグール」のトーカちゃんが昔から好きで! あと「Re:ゼロから始める異世界生活」のレムも、ショートカットなんです。
Q:理想のデートは?
目的地を決めないで「今日会おうか?」という感じで会うのがいい。だから「何する?」と聞くと、「適当に過ごそうか」みたいな子がいいです。ときにはあれこれ決めてから会うのもいいですけど。
Q:女の子の、グッとくる仕草は?
暑くて、半袖を肩までまくるとき(笑)。
Q:え、どのへんが?
女の子っていろいろな目を気にしないといけないから、暑くても、ガッと袖をまくったりできないですよね。それを、まくれる女の子が好きかも。でもどうなのかな……。好きな仕草ってとくになくて、笑顔のステキな子がいいです。
Q:スポーツは得意ですか?
得意です。サッカー部では副キャプテンでした。ポジションはボランチ。今アクションのトレーニングをしているのですが、もともと体を鍛えることが好きで。仕事の場で得意分野を発揮できるのは幸せなことだなと。
Q:俳優としての目標は?
最近は目標ということを考えなくなりました。夢はもちろんステキな役者になることですが、大きな目標を掲げても、そこまでの道のりを具体的に考えられないと絶対にそこへ行けないと思うんです。でもこの仕事って、次に何の仕事をするのか? すべてを自分では決められないですよね。だから、目の前にある仕事を全力で一つ一つ丁寧にやっていこうと思って。それで、どこまで行けるかというのが、今の僕が取り組んでいることです。
Q:憧れの俳優は?
小栗旬さん。今回、こんなに早く共演できると思ってなくて! 格好よかったです。見た目はもちろん、身長も高く、いい香りがして(笑)。ず~っと見ちゃいました。
Q:アフレコを一緒にする場面も?
ありました。最初はイチファンとして見てしまっていたんですけど。少し経って落ち着いた目で、どんなふうにお芝居と向き合っているんだろうと。アニメーションの声をあてるときは、絵のキャラクターが口を開けるタイミングで話し始め、閉じるタイミングで話し終わります。それをVコンで見ながら練習しないと、タイミングをピッタリ合わせられないんです。でも小栗さんはノーミスでした。すべてキレイなタイミングで、きっとものすごい練習をしてきているんだろうなと。あれだけの方でも、そうした作業を丁寧にやっている。今自分たちがやっていることと何も変わらず、一生懸命にやった結果、ああいう俳優さんになれているのだと思ったんです。それと、表現の引き出しの多さに圧倒されました。吹替えの声には正解が少ないと思っていましたが、小栗さんのテイクは、何度やっても全部が正解に聞こえて。憧れの方はやっぱりスゴイなと。
Q:それって、大変なプレッシャーですね?
本当に。「カッコイイ!」と思う一方で、負けたくないなともちょっと思っちゃって。精一杯頑張りました。
Q:高校を卒業するとき、進学か俳優業一本か、迷いはありませんでしたか?
全く迷いませんでした。この仕事をやっていこうと思って。背水の陣というか、逃げ道をなくした方が頑張れるタイプなので。
取材・文:浅見祥子 写真:高野広美
インフォメーション MOVIE INFO
『天気の子』
『秒速5センチメートル』などの新海誠監督が、『君の名は。』以来およそ3年ぶりに発表したアニメーション。天候のバランスが次第に崩れていく現代を舞台に、自らの生き方を選択する少年と少女を映し出す。ボイスキャストは、舞台「『弱虫ペダル』新インターハイ篇」シリーズなどの醍醐虎汰朗とドラマ「イアリー 見えない顔」などの森七菜ら。キャラクターデザインを、『君の名は。』などの田中将賀が担当した。
醍醐虎汰朗プロフィール PROFILE
生年月日:2000年9月1日
出身地:東京都
身長:167cm
趣味・特技:ゲーム、ゴルフ、ランニング、サッカー、水泳、ボクシング
芸歴:2017年に舞台「『弱虫ペダル』新インターハイ篇~スタートライン~」で主演デビュー。テレビドラマ「先に生まれただけの僕」、演劇「ハイキュー!!」2019年秋新作公演で主演、映画『セブンティーンモータース』が公開を控える。
映画『天気の子』は7月19日(金)より全国公開
(C) 2019「天気の子」製作委員会