ウーマン村本、師匠たちに物申す!ウッディを見習え!
映画たて・よこ・ななめ見!
ジブリで宮崎駿監督の出待ちをしちゃうほど映画大好きな村本大輔と、映画に関しては素人同然の中川パラダイスが、あらゆる角度からブッ飛んだ視点で映画トーク。今回は、パート1が公開された時、二人は10代! 映画『トイ・ストーリー4』をななめ見しちゃいます!(取材・文:シネマトゥデイ編集部・森田真帆)
『トイ・ストーリー4』
人間の見ていないところで生きている、個性豊かなおもちゃたちを描いた人気シリーズ第4弾。広い世界へ飛び出した、お手製おもちゃのフォーキーとウッディたちの冒険を描く。
ウーマンの『トイ・ストーリー』物語
村本:昔、付き合っていた彼女が『トイ・ストーリー』大好きでさ。特にウッディの大ファンで。
中川:いや、ウッディのファンってなんやねん!
村本:そう思うやろ? でも、いっつも「ウッディかっこいい!」って言いまくってて。俺も主題歌(君はともだち)を聴きまくって、「俺がついてるぜ~♪」って歌ってあげてたわ。
中川:それ、どんな時に彼女に歌ってあげてたん? 普通、そんなタイミングあるか?
村本:カラオケでも歌ってたけど、例えば一緒に海に行って、「水着姿だし、ナンパとかされたらどうしよう、怖い」って言ってた時に「俺がついてるぜ~♪」って歌ってあげてて。彼女のこと、大好きやったなあぁ。『トイ・ストーリー』っていうと、あの時の大好きな気持ちを思い出すねん。
中川:そういうと俺は、『トイ・ストーリー』はずっと一人で観てるなぁ。
村本:いや、それはウソやろ。お前、そんなん絶対一人で観るタイプじゃないやん。スプラッターとかホラー大好きな男が、一人で『トイ・ストーリー』観るとかありえへんて! だいたい「感動」とか「温かい」なんて気持ちを少っしも持ち合わせてないサイコパス野郎が、なんで『トイ・ストーリー』好きやねん!
中川:言いすぎや! いや、童謡の「おもちゃのチャチャチャ」っぽい世界観がええやん。おもちゃたちが、実は喋ったり動いたりしてるって聞くとワクワクするし。ファンタジー! って感じで。
村本:お前が言っとるのは、ベートーベンの絵が夜中に動くとか、日本人形の髪の毛が伸びるとか、怪談の類やろ? 人間を形成する5角形グラフでいうたら、「ファンタジー度」思いっきりゼロのやつがそんなこというって、理想のパパタレント目指してるとしか思われへんぞ。さては、ディズニーチャンネル狙ってるやろ。あざといわ!
『トイ・ストーリー』が教えてくれること
村本:でも『トイ・ストーリー』のすごいところってさ、アニメを通じて大人も子供も大切なことを学べるところやと思うねん。今回も、人生で一番大事なことってなんだってことや、愛すること、愛されることの素晴らしさだったり、めっちゃ学べたもんな。それを、それぞれのおもちゃの目線から感じられるってすごくない?
中川:確かに。人間ドラマやったら、ぜんぜん違う映画になってるよな。おもちゃの話やし、アニメだからすんなり入ってくるっていうのはあった気がする。
村本:今回、悪いおもちゃも出てきたけどさ、あいつらもみんな本当は寂しいだけで。ただただ愛されたい。それだけ。
中川:でも僕、あの悪い人形たちが出てきたときめっちゃ怖かったわ。ホラーみたいやった。
村本:だからホラー好きなパラダイスが怖いって言ったところでぜんぜん説得力ないから!
村本、ピュアすぎる子供時代
村本:でも、やっぱりおもちゃたちが話したりするあの世界は、自分の子供の頃を思い出したわ。
中川:なんで?
村本:今でも覚えてるんやけど、あるおもちゃを駐車場で拾ったことがあんねん。そのおもちゃを、自分のおもちゃ箱に入れるわけやけど、「あの子、他のおもちゃたちとちゃんと仲良くできるかなぁ」ってすごい心配していたのよね。
中川:何それ! めっちゃかわいいやん。
村本:俺さ、子供の頃にタンスとか、本棚とかもみんな喋ったり動いたりするって思っていたから、寝るときはいっつも家具の全部に「おやすみ」って言っててん。
中川:めっちゃピュア!
村本:おもちゃにもみんな性格があると思ってて、みんなの喋ってる声とか勝手に聞こえてたもんな。
中川:ええなぁ。うちはおもちゃとかゲームとか一切禁止やったから。おもちゃなんて持ってたことないわ。せいぜいビックリマンカードくらい。憧れてたなぁ……。
村本:おれのピュアな話をしてたのに、悲しい話になってきたやん!(笑) 暗すぎるわ!
これだけは言いたい!ななめ見ポイント
中川:あと、新キャラのフォーキーはめっちゃ可愛かった!
村本:確かに。フォーキーは可愛かったわ~。プラスチックのフォークでできていてさ。自分はゴミだって言って、すぐゴミ箱の中に飛び込もうとするのとか、逆に愛おしかったなぁ。そのフォーキーの面倒を見るウッディが、めっちゃ大人になってて。
中川:めっちゃ面倒見よかったな。フォーキーがゴミ箱に飛び込むたびに、ちゃんと戻してあげてな。
村本:そう、今までは(以前の持ち主)アンディのお気に入りでスターだったのに、ボニーのもとでは、引っ張り出してももらえない。パート1のころはバズにスターの座を奪われそうになって動揺していたウッディなのに、今回はフォーキーに、子供に愛されることの素晴らしさを教えてあげる。クリント・イーストウッドみたいやったで。老いたカウボーイやったわ。
村本:それでね、俺は、ハバを利かせてるような吉本の師匠方に、ウッディから学んでもらいたいこといっぱいあるのよ。かつては人気者でスポットライト浴びていたけど、もう人気無くなってきたって人らがおんねん。でも、その人らにウッディらしさはゼロやから! どちらかというと、吉本の社員に人気出てきた若手の悪口言うからな。
中川:お前、そんなこと考えて観てたんか……めっちゃ怖いわ!
村本:あの人ら、バズの胸のボタン押すみたいに、同じネタを何回も何回も言うからね。そこだけはそっくりや!
映画『トイ・ストーリー4』は全国公開中
映画『トイ・ストーリー4』公式サイト
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ウーマンラッシュアワー・プロフィール
2008年に結成された、村本大輔と中川パラダイスによるお笑いコンビ。2011年「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞受賞、2012年「THE MANZAI 2012」決勝進出、2013年NHK上方漫才コンテスト優勝など数々の賞に輝き、4月に東京進出。「THE MANZAI 2013」で見事優勝し、3代目王者に輝いた。
村本大輔 1980年生まれ。福井県出身。自分でも「ネットに書き込まれるうわさはほとんどが事実です!」と認めている、自称・ゲス野郎芸人。だがその一方で、ジブリ作品やピクサーなどの心温まるアニメが大好きで、映画『あなたへ』で号泣するほどのピュアな一面も持ち合わせる大の映画好き。水産高校に通っていたため(中退)、お魚系や海洋ネタにも意外に詳しい。
中川パラダイス 1981年生まれ。大阪府出身。これまで10回もコンビ解散している村本と唯一トラブルもなくコンビを続けている広い心の持ち主。2012年に入籍し、現在1児の子育てを満喫中のイクメンパパでもある。映画に関しては、「王道なものしか観ない」というフツーレベル。