『トイ・ストーリー4』をもっと楽しむ!トリビアまとめ
今週のクローズアップ
ディズニー/ピクサーの人気シリーズ最新作『トイ・ストーリー4』が大ヒット公開中。今週のクローズアップでは、プロデューサーのマーク・ニールセンとジョシュ・クーリー監督が明かした、本作をもっと楽しむためのトリビアをご紹介!(編集部・中山雄一朗)
“完ぺきな結末”になぜ続編?
“完ぺきな結末”と絶賛された前作『トイ・ストーリー3』から9年。「ウッディとアンディの物語は3で終わったけど、4ではウッディが新たな子供のもとで一番のお気に入りではなくなってしまい、自分の目的をどのように見つけていくか」というアイデアが、本作を作るきっかけだったとマークは語る。
「ウッディは全く新しい環境に置かれることで、自分の目的は何なのかということを考えさせられることになる。このアイデアはすごく面白いんじゃないか、それをやることによって、今まで3で完結だと思っていた人に対しても、『トイ・ストーリー4』が本当の完結だって思わせようと思ったんだ」
これが「本当の完結」
前述のように、マークは本作が「本当の完結」だと明言。「今のところ、第5弾を作る予定はない。もし『トイ・ストーリー4』がシリーズの完結編になるなら、作り手としてウッディの物語を完結できたことに満足しているよ」と胸を張っていた。
キャラクターには声優の演技が反映
日本では先に映像を作って後から声を収録する“アフレコ”が一般的だが、アメリカでは先に声を収録してから映像を作る“プレスコ”が主流。そのため本作に登場するキャラクターたちには、声優キャストによる演技が反映されているという。
本作にはウッディ役でトム・ハンクス、新キャラクターのデューク・カブーン役でキアヌ・リーヴスらが参加。クーリー監督は「声を先に録るのは、声優に演技をしてもらって、それにアニメーターが反応するやり方をしたいからなんだ。(声優に先に演技をしてもらうと)セリフの途中でせきが入ったり、普通にしゃべっていると起こる自然な反応がある。そういう自然な反応が欲しいんだ」とプレスコ方式を採る理由を説明した。
デューク・カブーンのポーズはキアヌのアイデア
キアヌ・リーヴスが声を演じるデューク・カブーンは、ウッディが新たな冒険の先で出会う、カナダ出身のバイクスタントマンのおもちゃ。クーリー監督は「彼(キアヌ)は世界一クールな人だよ! すごく良い人で、普通にしていても面白いんだ」と大絶賛。さらにキアヌとデューク・カブーンについて話し合ったときに、キアヌが「フッ!」「ハッ!」とポーズを取りだしたのを気に入って、それを映画の中で採用したことを明かしていた。
ポテトヘッドは亡くなったコメディアンの声を使用
ウッディたちの仲間であるおもちゃ、ミスター・ポテトヘッドには、2017年に亡くなったコメディアン、ドン・リックルズさんの声が使われている。クーリー監督は長年、ミスター・ポテトヘッドを演じたリックルズさんへの最大限の敬意をささげるため、過去に収録していた声などを使って映画を完成させたという。
「過去の使われなかった声や短編映画、ビデオゲームなどいろいろなものを探ってドンの声の素材を見つけたんだ。簡単ではなかったが、彼がこの映画に出演していることを僕はとても誇りに思っているよ」とクーリー監督。「おもちゃたちの声はこのシリーズの大きな部分だ。彼らの声なしで本作を作ることは考えたくなかったんだ」と強いこだわりを明かしている。
アンティークショップには隠れアイテムがいっぱい
本作には多くの隠れキャラ&アイテムが登場する。中でもアンティークショップのシーンについて、マークは「長編も短編も含む、これまでのピクサー作品全ての中から、何かを棚に置いておいたよ。観客が探して楽しめるようにね」と明かす。
「DVDが出て停止して観てもらえば、1ショットに一つは見つかるよ。例えば『インサイド・ヘッド』に出てきたビンボンのロケット、『モンスターズ・インク』で子供たちの悲鳴をためていたタンクとか、まだまだたくさんあるよ」とのこと。
写真のシーンでは『ファインディング・ニモ』に出てきたスイミングマスク、『バグズ・ライフ』に登場したクッキーの箱、『カールじいさんの空飛ぶ家』よりカールじいさんの杖が確認できる。
オープニングはゾンビミュージカルだったかも!?
2では宇宙のシーン(バズがゲームの中で悪の帝王ザーグと戦うシーン)、3では西部劇のシーン(幼いアンディがおもちゃで遊ぶシーン)から始まったように、本作でもオープニングについてさまざまな案があったという。
マークは「これまでのシリーズ同様、ファンタジーっぽいオープニングをたくさん考えていたんだ。その中の一つは、ゾンビミュージカルだったんだよ(笑)。すごく面白かったんだけど、ストーリーを伝える上では役に立たなかったんだ」と泣く泣くそのシーンはなしにしたことを明かしていた。
短編が同時上映されなかったワケ
ピクサー作品といえば、本編上映の前に短編作品が流れるのが恒例。しかし、今回はそれがなかった。それについて、マークは「わたしたちは今でも短編が大好きだけど、『インクレディブル・ファミリー』『トイ・ストーリー4』で人手が足りなかったんだ」と裏事情を告白していた。
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