『IT/イット』S・キングが仕掛ける最大の謎!
提供:ワーナー
大ヒットホラー『IT/イット』に続いて、ベストセラー作家スティーヴン・キングの代表作を映画化した『ドクター・スリープ』が11月29日に公開される。謎の児童連続失踪事件をきっかけに目を覚ます、ある廃ホテルにまつわる惨劇の記憶。トラウマを抱えた男の過去を呼び戻す謎のメッセージとは!
S・キングが仕掛ける謎!
『ドクター・スリープ』の主人公ダン・トランス(ダニー)は幼少期のある冬、小説家志望の父親が管理人として雇われた、山奥のホテルに母親と滞在した。陸の孤島となったホテルで父親は、いるはずのないホテルの住人に取り憑かれ、次第に精神を蝕まれ、身の毛もよだつ惨劇を起こす。その顛末を描いたのが、キング史上、最も恐ろしい小説とも称された名作「シャイニング」だ。『ドクター・スリープ』では、その惨劇を生き延びたダニーの40年後が描かれる。
アメリカの田舎町で起きる連続失踪事件を描いた『IT/イット』は、事件の背後に潜む恐怖のピエロ・ペニーワイズに立ち向かうため、主人公たちが過去のトラウマに向き合うさまを描いた。『ドクター・スリープ』でも、ある連続児童失踪事件に巻き込まれたダニーが、過去の亡霊に向き合うことになる。
トラウマを抱えた少年は…
『シャイニング』の悪夢から母親と共に生還した後も、ダニーを苦しめるホテルの住人たち。ルーム237、バスタブの老婆、双子の少女、生垣の迷路、幾何学模様のカーペット、血のエレベーター……フラッシュバックする映像は全て、ダニーの特別な力=シャイニングが見せるホテルの記憶だ。恐怖のイメージに苦しみ、アルコールに逃げ道を見出したダニー。そういえば、ジャック・ニコルソン演じる父親もアルコール依存症だった。
自分も父親のような狂気にとりつかれてしまうのか? ぬぐいきれない不安を抱え、自分の家族を作る決心もできないダニー。母親も亡くし、酒に溺れては職を変え、アメリカ各地を転々とするどん底生活を送る。だが、彼がホスピスで働き出すと、いままで彼を不幸にした力は、人々の穏やかな旅立ちを手伝うことに役立った。そんな彼についた名がドクター・スリープ。やがて運命に導かれるかのようにある町にたどりついたダニーは、断酒会にも参加し、うわべだけは平穏な生活を手にする。
しかしある日、自宅の鏡に「REDRUM」というメッセージが写し出される。それもまた、ダニーのいまわしい記憶に残る言葉。彼にメッセージを送ったのは、アブラという一人の少女だった。
全てはあの廃ホテルに!
ダニーよりも遥かにも強力なシャイニングを持つアブラは、アメリカ各地で人知れず起きている、連続児童失踪事件の犯行現場を目撃したことをダニーに告げる。事件の裏に潜む正体不明の存在に、自分が狙われていることも。おぞましい事件の記憶に恐怖するダニーは、アブラにかつての自分を重ね、彼女を守るために事件の真相へと迫っていく。
事件の影にひそむ存在はあまりに強大で恐ろしく、シャイニングに頼っても解決の糸口は見えない。説明しようのない2人の力と秘密を打ち明けられる人も多くはなく、警察も彼女の言葉を信じないだろう。やがてダニーは、すべてを解決するためには、過去の亡霊たちに再会する必要があると悟る。アブラとの運命的な出会いが、ダニーをあのホテルへと呼び戻したのだ。
新たな恐怖体験が始まる!
「シャイニング」は、1980年に名匠スタンリー・キューブリック監督によって映画化され、背筋の凍る恐怖描写と芸術作品のような映像美が融合した、歴史的な作品として知られている。『ドクター・スリープ』でダニーが見るフラッシュバックも、キューブリックが生み出したイメージに基づいており、メガホンを取ったマイク・フラナガン監督は、キューブリックの注釈入りの設計図を基に、映画史上最も恐ろしく美しいホテルを再現した。
歴史的傑作という評価の一方で、原作者であるキングは映画に不満を抱えていることでも知られている。だが、熱狂的なキングファンであり、『シャイニング』を敬愛するフラナガン監督は、公開から約40年を経て、キューブリックの世界観に基づいて続編小説を映像化する離れ業に挑んだ。そして物語は、原作小説とも違う、全く予測不可能な方向へと突き進んでいく。
果たして40年を経たあのホテルはどんな姿になっているのか。何故ダニーは惨劇の場であるホテルへと戻らなくてはならないのか。彼もまた、父親のように狂気にとりつかれてしまうのか。キング史上最も恐ろしい小説にして、最も恐ろしいホラー映画とも称された名作が、真の完結を迎える。(編集部・入倉功一)
映画『ドクター・スリープ』は11月29日より全国公開
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