ダリルたちは暗闇の窮地を切り抜けられるのか?
今週のウォーキング・デッド
「ウォーキング・デッド」シーズン10の後半が、ついに放送スタート! 前回のラストシーンの絶体絶命の状況は、あれからどうなったのか!? 続きを観ないわけにはいかない!(平沢薫)
※ご注意 なおこのコンテンツは「ウォーキング・デッド」シーズン10について、後半の「もう観ちゃった方向け」はネタバレが含まれる内容となります。ご注意ください。
今週のウォーキング・デッド~シーズン10第9話
<これから観る方向け:ネタバレなし>前回の怒涛のラストシーンからスタート!
![洞窟に落とされたキャロルたち](https://img.cinematoday.jp/a/fvmRCqqSJ7qM/_size_640x/_v_1615443410/01.jpg)
「ウォーキング・デッド」の放送再開エピソードは、前話から何年か時間が経っている“タイムリープ”の場合もあるが、今回は前のエピソードに直結。ドラマは前話、シーズン10第8話「取引」のラストからスタートする。ダリルたちはあの窮地をどう切り抜けるのか!? そこから緊迫のストーリーが展開していく。
![ケリー](https://img.cinematoday.jp/a/fvmRCqqSJ7qM/_size_640x/_v_1615443410/02.jpg)
今回の監督と脚本家はどちらも「ウォーキング・デッド」との付き合いが長いお馴染みの面々。監督のマイケル・E・サトラゼミスは、本作に2013年のシーズン4から参加していて、スピンオフの「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」にも2018年のシーズン4から参加しているこのシリーズの常連だ。
![マグナ](https://img.cinematoday.jp/a/fvmRCqqSJ7qM/_size_640x/_v_1615443410/03.jpg)
脚本のデヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリックは、2011年のシーズン2から本作に参加していて、これから映画の話題作が続く注目株。大ヒット作『アクアマン』の脚本家2名の一人で、現在は単独で『アクアマン2(仮題)』の脚本を執筆中。今後の『エルム街の悪夢』のリブート作と『ダンジョン&ドラゴン』のリブート作の脚本家にも決定している。その腕前は、このエピソードで確認しておこう。
<もう観ちゃった方向け:ネタバレあり>シーズン後半は、初回から“新機軸”を打ち出してきた!
![ダリルとキャロル](https://img.cinematoday.jp/a/fvmRCqqSJ7qM/_size_640x/_v_1615443410/04.jpg)
シーズン後半を迎えて、最初から“新機軸”を繰り出してきた。まず一つ目の新機軸は、邦題通り「暗闇」の演出。ダリル(ノーマン・リーダス)たちが迷い込んだ洞窟(坑道のような場所)は、テレビ放送ではギリギリかと思うほど暗い。何が起きているのかはセリフと音でわかるが、目では見えない。この暗さを観て、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の最終章第3話「長き夜」の闇夜のウィンターフェルでの戦いを思い出した人も多そうだ。この暗さはきっと「ウォーキング・デッド」史上最暗黒。しかも暗いだけでなく、体がやっと通れる程度の狭い穴の中を進むことになる。この暗さと狭さによる緊迫感の演出は新鮮で、これまでとは違うことをやろうというスタッフの意気込みが感じられる。
![ダリル](https://img.cinematoday.jp/a/fvmRCqqSJ7qM/_size_640x/_v_1615443410/05.jpg)
そして、もう一つの新機軸は、キャロル(メリッサ・マクブライド)のキャラクターの変化。坑道が崩落して仲間が被害を受けるかもしれない状況下で、ウォーカーの群れを爆破しようとするとは、あまりに理性を失った行動なのではないか。その後で、泣きながらダリルに「わたしのせいだと言って!」と言う姿も、これまでのキャロルとはまるで別人。シーズン前半からキャロルの精神は不安定になってはいたが、この激変ぶりはファンの予想外の展開なのではないか。
![アーロン](https://img.cinematoday.jp/a/fvmRCqqSJ7qM/_size_640x/_v_1615443410/06.jpg)
もっとも、思い返せばキャロルのキャラはこれまでも激変していて、暴力夫に虐げられる妻から最強戦士へと変貌している。キャロルがさらに新たな変貌を遂げるという展開もアリ? 今回のラストでは、キャロルが一人で取り残されたので、また単独行動をするのかもしれない。いずれにしても、シーズン後半の彼女の動きからますます目が離せなくなった。
![キャロルとコニー](https://img.cinematoday.jp/a/fvmRCqqSJ7qM/_size_640x/_v_1615443410/07.jpg)
そんな新機軸と並行して、これまでのキャラ設定通りの定番の行動をしてくれるのがニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)。彼が“囁く者”に参加した時から、何かやってくれるのに違いないと思われたが、さっそく動き出した。囁く者のリーダー、アルファ(サマンサ・モートン)も洗脳の名人だが、ニーガンもその道の達人。これからのアルファVS.ニーガンのドラマも楽しめそうだ。となると、アルファの右腕ベータ(ライアン・ハースト)VS.ニーガンのドラマもありそう。
![ケリー](https://img.cinematoday.jp/a/fvmRCqqSJ7qM/_size_640x/_v_1615443410/08.jpg)
また、今回も「これからどうなる?」が増えた。坑道の中にいたコニー(ローレン・リドロフ)とマグナ(ナディア・ヒルカー)は生きているのか? スパイだと疑われたガンマ(ゾーラ・バーチ)はどうなるのか? 一方、今回は描かれなかったが、島に向かったミショーン(ダナイ・グリラ)たちの状況がますます気になる。
![ジェリーとアーロン](https://img.cinematoday.jp/a/fvmRCqqSJ7qM/_size_640x/_v_1615443410/09.jpg)
余談だが、今回、存在価値に気づかされたのはジェリー(クーパー・アンドリュース)。太っているせいで坑道の穴で前進できなくなった時は“ここでギャグかい!”と思ったが、ウォーカーが穴を追ってきた時に彼が「足を噛まれた」と言うのを聞くと“このキャラがいなくなったらイヤかも”という気持ちに……。ジェリーはストーリーにはあまり深く絡まないが、このシリーズでは希少価値の高い、なごみキャラという役割を担ってきたのだなぁと痛感。とりあえず彼が無事で何より。