『スター・ウォーズ』あるある言いたい
1977年から続いてきた人気作『スター・ウォーズ』シリーズには、思わずうなずくあるあるネタがいっぱい。そんなお約束ネタを集めてみました。(平沢薫)
スカイウォーカー家の子は親の思い通りにはならない
アナキン少年(ジェイク・ロイド)がジェダイになろうと考えずに、母の元で機械技師になっていたら……。ルーク(マーク・ハミル)が、叔父さんの望み通りに水分農場の跡取りになっていたら……。ベン(アダム・ドライヴァー)がカイロ・レンにならず、母レイア(キャリー・フィッシャー)の望み通りにジェダイになっていたら……。もしもスカイウォーカー家の子育てがうまくいっていたら……、銀河の歴史はかなり違うものになっていたんじゃないでしょうか。
スカイウォーカー家の男子は恋愛がヘタ?
そもそもスカイウォーカー家の男子は恋愛経験が少なすぎ。アナキン青年(ヘイデン・クリステンセン)は子ども時代に一目ぼれしたパドメ(ナタリー・ポートマン)一筋。それも、一時はジェダイの掟を守るために諦めたのに、ジオノーシスの闘技場での戦いの前にパドメにコクられると、いきなり理性を失って後はまっしぐら。ルークは女っ気も男っ気もなく一生独身? カイロ・レンはレイ(デイジー・リドリー)が好きなのにいじめすぎ……とこんなありさまでみんな恋愛がヘタ。
緊急事態でファルコンの不具合が起きがち
一刻も早くハイパースペースに突入しないと敵に撃ち落とされるという時に、必ず起きるのがミレニアム・ファルコンの不具合。チューバッカ(ピーター・メイヒュー)とハン・ソロ(ハリソン・フォード)があちこち叩いたりして、ギリギリのところで脱出するのもお約束。これは続三部作でも同じで、ファルコンに乗ったレイとフィン(ジョン・ボイエガ)もあわてています。
ライトセーバーで腕を切断
先に言い訳しておくと、ライトセーバーの熱で切断面が止血されるし、高度な義手技術があるので、この世界では腕の切断は残虐な行為ではないという見方もあります。また、この表現はジョージ・ルーカス監督による黒澤明監督の『用心棒』へのオマージュだとも言われています。
が、それにしても多すぎ。『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』でダース・ベイダー(デヴィッド・プラウズ)がルークの腕を、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』では逆にルークがベイダーの腕を、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』ではドゥークー伯爵(クリストファー・リー)がアナキンの腕を、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』では逆にアナキンがドゥークーの腕を。さらにアナキンが皇帝(イアン・マクダーミド)を救うためにメイス・ウィンドゥ(サミュエル・L・ジャクソン)の腕を切断。そして、アナキンは残っていたほうの腕を、オビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)に斬られます。ほかにも、オビ=ワン(アレック・ギネス)が酒場で無法者の腕を切ったり、ルークが洞窟でワンパの腕を切ったりしています。
ストームトルーパーは簡単に倒される
何かというとストームトルーパーたちがわらわらと大量に出てくるのに、あっけなくやられてしまうのもお約束。とはいえ、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』で子グマのような体型のイウォークたちの投石にもやられるというのはちょっと……。一応理由はあって、彼らの原型である『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』のクローン・トルーパーは高性能でしたが退役し、『スター・ウォーズ/新たなる希望』以降のトルーパーはクローンの質が落ちていて、そのため『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のフィンのように徴兵された兵士が増えたという設定があるようです。
ミレニアム・ファルコンは狭い隙間を飛行したがる
ファルコンが、何かと狭いところを通り抜けるのもお約束。『スター・ウォーズ エピソード/帝国の逆襲』ではハン・ソロが操縦して、後で巨大生物の体内だったと判明する狭い洞窟内へ。『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』ではランドが運転、爆撃ポイントを目指してデス・スター内へ。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』ではレイとフィンがファースト・オーダーに追われて、帝国軍の戦艦の残骸の内部へ。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』ではレイとチューイが、ポーたちを救うため惑星クレイトの地面の亀裂の中へ入って行きます。ファルコンには、狭いところを見ると入って行きたくなる習性がある?
C-3POの体はバラバラになりやすい
C-3PO(アンソニー・ダニエルズ)の身体がバラバラになって笑わせるのもよくあるシーン。『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』ではクラウド・シティで全身を解体され、チューバッカが頭を前後逆向きに付けてしまう場面が。『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』では頭部と胴体がそれぞれバトル・ドロイドに接合されて戦場に出てパニックに。この2つに比べると印象は薄いですが、『スター・ウォーズ/新たなる希望』ではタスケン・レイダーに襲われて腕を壊されたり、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』では少年アナキンが製造中の外殻のない姿で登場してR2-D2に裸だと言われたりして、恥ずかしがっていました。
食べ物が美味しくなさそう
なぜでしょう、『スター・ウォーズ/新たなる希望』でルークが飲むブルーミルクを筆頭に、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』のルークの携帯食品もヨーダ(フランク・オズ)が煮ていた鍋物も、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のアナキンの家の食卓の薄いピザみたいなものも、ちっとも美味しそうじゃないような。シリーズ中でもっとも豪華な食事が出てきそうな『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のゴージャスな館でのアナキンとパドメの食事も、食卓にあるのはフルーツだけ。しかも、見た目があまり……。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のレイの食事がやっぱりあまり美味しそうじゃなかったのは、これまでの食事風景へのオマージュに違いありません。
ジェダイがライトセーバーを落とす
ジェダイはライトセーバーを落としがち。オビ=ワンは『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』でアナキンに「落とすな」と注意していましたが、とくに落としがちなのがオビ=ワン。『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のダース・モール戦で2度、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のジャンゴ・フェット戦で2度、ドゥークー伯爵戦で1度、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』のアナキンとの最後の戦いでも1度落としています。いつもすぐにフォースで拾うんですが。
メインキャラが落下する確率高し
とにかく落ちます。『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』では、ダース・ベイダーの正体を知ったルークが廃棄シャフトに落ち、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』では皇帝がベイダーによってケーブル坑に落とされ、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』ではダース・モール(レイ・パーク)が、オビ=ワンに倒されてシャフトへ落下。そして、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』ではハン・ソロが、カイロ・レンによってスターキラー基地の通路の下へと落とされてしまいました。
が、この落下がくせもの。落下した皇帝もダース・モールも、その後、実は死んでいなかったことが判明するのはご存知の通り。となると、ひょっとしてひょっとするとあの人は本当は死んでいないのかも……と思ってしまうのが『スター・ウォーズ』ファンの習性なのですが、さすがにナシですよね?