美しすぎる四姉妹!『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』キャラクター&キャスト紹介
幾度となく映像化されてきた名著「若草物語」を、『レディ・バード』のグレタ・ガーウィグ監督が現代的な解釈でみずみずしく映画化した『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』。アカデミー賞6部門ノミネートを果たした同作が6月12日よりいよいよ日本公開されます。豪華キャストが見事に体現した、南北戦争時代に力強く生きる美しきマーチ家の四姉妹をビジュアルと共に紹介していきます。(編集部・市川遥)
次女ジョー役:シアーシャ・ローナン
本作の主人公は、結婚だけが女性の幸せとされた時代に「小説家になるために結婚はしない」と心に決めた、聡明で才能にあふれる次女のジョー。気が強く頑固ですが、何よりも家族を大事にする愛情深さも併せ持っています。
演じたのは、『つぐない』『ブルックリン』『レディ・バード』そして本作と、26歳にして4度のアカデミー賞ノミネート歴を誇るシアーシャ・ローナンです。シアーシャは、ジョー=短気というイメージを超え、疑問や葛藤を抱えながらも自立した彼女に命を吹き込むことが重要だったと明かしています。
時代の遥か先を行くジョーの現代性もポイント。シアーシャは「わたしにとってジョーは、現代の同い年の女の子と同じような感じ」「グレタ(・ガーウィグ監督)は、劇中に出てくるどの女の子よりもジョーがモダンであるべきだと感じていた。動き方はもちろん、彼女の声や話し方には現代的なリラックス感があるの」と語っています。
長女メグ役:エマ・ワトソン
四姉妹の中で一番、昔ながらの意味で女性らしく、ジョーと好対照なのが長女のメグです。演じた『ハリー・ポッター』シリーズや『美女と野獣』のエマ・ワトソンは、その点をきちんと表現することが重要だったと明かしています。
「わたしにとって重要だったのは、母親や妻になりたいという彼女の願望はフェミニストとしての選択だったということ。フェミニストになるためには結婚に反発しなくてはいけない、という考え方もあるけれど、結婚こそメグが一番欲していたものなの。メグが結婚式の日に、ジョーに『あなたの夢と違うからって、わたしの夢が重要じゃないわけではないのよ』と言うようにね」
「わたしたちは、女性が結婚してそこで話が終わることに慣れているから、メグがたくさんのストレスを抱えながら、どうすれば夫との関係を保てるか悩みながら、母親として妻としてやっていく姿を見られるのは新鮮だった。現実はメグをギリギリのところへ追い込む。わたしが信じてきたことは本当のこと? ハッピーエンドって存在するの? 愛は延々に続くの? 自分の夢のために彼女は戦う。人生での良いことは、(起こるのを待つのではなく)自分で獲得しなくてはいけないから」
三女ベス役:エリザ・スカンレン
ピアノが得意な三女ベスは、四姉妹の中で一番内向的で繊細。そんなベスを、演じたテレビドラマ「KIZU-傷-」のエリザ・スカンレンは「姉妹たちと比べるとシャイだけど、静かなエネルギーとパワーを持っている」と表現しています。
「彼女のことはとてもよく理解できる。わたしはこの映画によって、みんなが内向的な人たちにもっと感謝できるようになったらいいと思うの。静けさや親切さの中に強さを見いだしてほしい。物思いに更けることはとてもワクワクすることよ」
末っ子エイミー役:フローレンス・ピュー
ワガママでおませな性格の末っ子エイミーに、賢さやガッツを加えて演じたのは『ミッドサマー』や『ブラック・ウィドウ』など話題作への出演が続くフローレンス・ピューです。この演技でアカデミー賞初ノミネートを果たしたフローレンスは、「エイミーはいたずらっ子で恋愛やお金持ちになることを夢見る、甘やかされた子として知られている。だけどわたしが興味を持ったエイミーは、いつも最高の自分でいるために情熱を燃やしているの」と語っています。
「彼女はそれができないくらいなら、何もしない。グレタの脚本にわたしがすぐに恋に落ちたのは、エイミーの自分の輝きのための探求や、失敗した時の彼女の人間らしさが描かれていたから。もしかしたら、わたしたちはみんなジョーよりエイミーに近いのかも」
【番外編】ローリー役:ティモシー・シャラメ
マーチ家の質素な家の向かいにある大邸宅に住み、四姉妹全員の友達となるローリー。中でも快活で規則に縛られることを嫌うなど、似たところの多いジョーとは親友同士で、彼女に恋焦がれるようになります。そんなローリーを演じたのは、『君の名前で僕を呼んで』のティモシー・シャラメ。『レディ・バード』に続き、ガーウィグ監督&シアーシャとのタッグとなりました。
ガーウィグ監督は「ティモシーとシアーシャは、華麗さ、才能、感情においてぴったりなの。それは絶対に必要なことだった。ジョーとローリーはドッペルゲンガーだから」と語ります。
「ジョーは男の子の名前の女の子で、ローリーは女の子の名前の男の子。彼は男女が逆になったジョーの双子よ。ティモシーがローリーとしてやってくれたことは、魔法のようだった。女性の観客は、自分が男の子だったら?と想像した経験があると思う。主役は大抵男の子だから、自分をその男の子の人生に投影する。でもティモシーを通して、男の子が女の子の世界に自分を投影する姿を見るの。それはとっても特別なことだと思う」
映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は6月12日より全国順次公開