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ゴジラとキングコングが激突する世界!「モンスター・ヴァース」とは

 世界を代表する二大怪獣ゴジラとキングコングが、映画『ゴジラvsコング』(全国公開中)で激突! 世紀の対決がハリウッド映画で見られる背景には、モンスター・ヴァースと呼ばれる巨大プロジェクトの存在があります。ここでは、二大怪獣が属するモンスター・ヴァースについて紹介します。(編集部・倉本拓弥)(2021年7月14日更新)

モンスター・ヴァースとは

『GODZILLA ゴジラ』
ゴジラとキングコングが同じ世界観に! - Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

 モンスター・ヴァースは、近年ハリウッドの映画業界で続々と誕生するユニバース(独立した作品が一つの世界観を共有する作品群)の一つ。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)や、DCエクステンデット・ユニバース(DCEU)が代表的な例です。モンスター・ヴァースは、アメリカのワーナー・ブラザースとレジェンダリー・ピクチャーズ、日本の東宝が提携して展開しており、『GODZILLA ゴジラ』を皮切りに、『キングコング:髑髏島の巨神』『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』とこれまで3作品が公開されました。それぞれ違う監督で作風も異なっていますが、ある出来事や登場する組織など、一部の設定は共有されているのです。

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覚えておきたい重要な機関「モナーク」

『GODZILLA ゴジラ』
「モナーク」幹部の芹沢猪四郎博士(渡辺謙)と グラハム博士(サリー・ホーキンス)- Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

 MCU作品には「S.H.I.E.L.D.」と呼ばれる組織が度々登場しますが、モンスター・ヴァース作品にも重要な機関が存在します。それが、未確認生物特務機関「モナーク(MONARCH)」です。モナークは、1946年にトルーマン大統領が設立した歴史ある組織という設定で、地球に生息している巨大生物の調査・研究を目的としています。モンスター・ヴァース1作目『GODZILLA ゴジラ』から登場しており、渡辺謙演じる生物学者・ 芹沢猪四郎博士や、サリー・ホーキンスふんする古生物学者・グラハム博士が幹部として名を連ねています。モンスター・ヴァース作品で何度も登場するため、必ず押さえておきたい機関です。

モンスター・ヴァース作品を一挙紹介!

『GODZILLA ゴジラ』(2014)

『GODZILLA ゴジラ』
ゴジラがハリウッドで再リメイク - Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

 モンスター・ヴァース記念すべき1作目となった『GODZILLA ゴジラ』は、怪獣王ゴジラと巨大生物ムートーの戦いを描いた作品。1999年、芹沢博士(渡辺謙)はフィリピンで起きた鉱山崩落事故の現場で巨大な繭を発見。15年後、未確認生物特務機関「モナーク」が研究していた繭からムートーが誕生し、アメリカ・ハワイへと上陸します。その後、ムートーの後を追うかのようにゴジラが姿を現し、両者はサンフランシスコで対峙することになります。

 低予算映画『モンスターズ/地球外生命体』で注目を浴びたギャレス・エドワーズ監督が、怪獣同士のド迫力バトルだけでなく、未曾有の事態に直面した人間たちの姿も描き切っており、リアリティーある怪獣映画として高い評価を得ました。  

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『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)

『キングコング:髑髏島の巨神』
髑髏島に生息しているキングコング - Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

 『GODZILLA ゴジラ』に続くモンスター・ヴァース第2弾では、体長31.6メートルの巨大モンスター・キングコングが登場。1973年を舞台に、“髑髏島”と呼ばれる未知の島に足を踏み入れた調査遠征隊が、キングコングなどの巨大生物と遭遇するさまが描かれます。ジェームズ・コンラッド(トム・ヒドルストン)率いる遠征隊には、カメラマン(ブリー・ラーソン)や米軍の現役士官(サミュエル・L・ジャクソン)に加えて、やはり特務機関「モナーク」の生物学者や地質学者も参加しており、髑髏島の地質研究に繰り出します。

 劇中ではキングコングのみならず、スケル・バッファロー(巨大な水牛)やスカル・クローラー(ドクロを彷彿させる頭部が特徴的な生物)といった様々な巨大生物が登場しており、手に汗握るバトルシーンも大きな見どころとなっています。監督のジョーダン・ヴォート=ロバーツは日本のアニメ&ゲーム好きで知られており、本作には『もののけ姫』といった日本作品の要素が反映されていると語っていました。

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『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
四大怪獣が激突! - 写真:Everett Collection / アフロ

 『GODZILLA ゴジラ』の5年後が舞台となる本作には、ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラという東宝の四大怪獣が登場。太古の眠りから覚めた怪獣たちが、世界の覇権を巡り激しくぶつかり合います。これまであまり多くが語られなかった「モナーク」も本格登場し、研究施設などその全容が明らかになる重要な一本です。

 芹沢博士(渡辺謙)やグラハム博士(サリー・ホーキンス)も再登場するほか、元モナーク幹部で純古生物学者のエマ・ラッセル博士(ヴェラ・ファーミガ)や、娘マディソン(ミリー・ボビー・ブラウン)といった新キャラクターも加わり、人類と怪獣の共存を求める人間たちの熱きドラマも展開します。監督のマイケル・ドハティは、幼少期からゴジラ映画を作りたかったと語るほど、作品のファンであると公言する実力派です。

『ゴジラvsコング』(2021年)

『ゴジラvsコング』
勝敗の行方は… - Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

 モンスター・ヴァース第4弾にして集大成となる本作では、タイトルの通りゴジラとキングコングが直接対決を果たします。メガホンを取るアダム・ウィンガード監督は、2017年の時点で「物語は現代を舞台に展開します。キングコングが長い年月をどう過ごしたのか、非常に興味深いです」と/Filmにコメント。70年代が舞台の『キングコング:髑髏島の巨神』から50年以上が経過し、31メートルしかなかったキングコングが、ゴジラ(『キング・オブ・モンスターズ』時は119.8メートル)と同等の大きさまで成長している可能性も考えられます。

 ミリー・ボビー・ブラウン、アレキサンダー・スカルスガルドレベッカ・ホールブライアン・タイリー・ヘンリーエイザ・ゴンザレスなどの実力派が出演するほか、小栗旬が本作でハリウッドデビューを果たします。

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