新スピンオフ「ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド」と本家シリーズを比較!
人気シリーズ待望のスピンオフ、「ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド」(全10話)がついに配信開始! 10月16日に第3話まで配信されて、本家シリーズとの共通点、相違点が見えてきた! その違いと魅力を紹介する。(平沢薫)
※ご注意 なおこのコンテンツは「ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド」について、一部ネタバレが含まれる内容となります。ご注意ください。
Part1 本家シリーズとココが同じ!
共通点1:世界が同じ
ドラマの舞台は、人気テレビシリーズ「ウォーキング・デッド」や、そのスピンオフ「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」と同じ世界。やはり世界にウォーカーはあふれていて、人々はその中で生きている。ただし、呼び名は別。ウォーカー(歩く者)はエンプティ(空っぽ)と呼ばれている。
共通点2:時代も同じ?
時代背景については本作のクリエイターの一人、マシュー・ネグレテは本作の米放送局amcのインタビューで明言。アポカリプスの10年後と語っている。ということは、本家シリーズで現在描かれている時期とほぼ同じなのかもしれない。本家シリーズは、本年10月放送された最新話(シーズン10第16話)時点で、シーズン1第1話から約10年の年月が経っているのだ。
共通点3:第1話から本家シリーズとのリンクあり
本作が本家シリーズに直結していることがわかるアイテムが、第1話から登場。謎の集団・市民共同体のヘリコプターに、3つの円が重なるマークがあるが、これは本家シリーズのシーズン9で、主人公リック(アンドリュー・リンカーン)を連れ去ったヘリコプターについていたマークと同じ。このマークのヘリはスピンオフ「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」にも登場する。これらのヘリコプターはみな同じ集団のものなのか? 「ワールド・ビヨンド」は本家シリーズや、リックのその後を描く映画版に直結するかもしれない!?
共通点4:クリエイターが同じ
クリエイターコンビは「ウォーキング・デッド」のベテランたち。まず、スコット・M・ギンプルは、映画版の脚本も担当。本家シリーズには2011年のシーズン2から製作と脚本に参加し、スピンオフ「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」にもシーズン4から製作に参加。もう一人のマシュー・ネグレテは、本家シリーズに2013年のシーズン4から製作と脚本で参加してきた。2人とも「ウォーキング・デッド」の世界を熟知しているから、ファンが納得できるような、本家シリーズと地続きの世界を描けるのだ。
Part2 本家シリーズとココが違う!
新機軸1:主人公は、14~16歳の少年少女たち
本家シリーズの中心人物は大人たちだったが、こちらは10代の少年少女4人。アイリス(アリーヤー・ロイヤル)とホープ(アレクサ・マンスール)姉妹と、その友人のエルトン(ニコラス・カントゥ)とサイラス(ハル・カンプストン)。彼らは物心ついた時から世界にエンプティがいた、以前の世界を知らない世代。第2話でエルトンは「僕らは人類という種の最後の世代=エンドリングだ」と語る。そういう認識で生きている少年少女たちなのだ。
具体的な年齢は、作中にはまだ出てこないが、クリエイターのマシュー・ネグレテがNME.comのインタビューで、エルトンは14歳だと語り、また第1話でモニュメント高校の生徒であることが語られているので、4人は14~16歳くらいだろう。この年頃の少年少女たちの旅を描くので、サバイバルドラマに加えて、彼らの成長のドラマにもなっていきそうだ。
新機軸2:生活環境がかなり違う
生活環境は、本家シリーズとはかなり違う。本家シリーズの中心人物たちは、初期は生き延びるために小集団で生活し、シーズン10でやっとある程度の人数で定住できた。
しかし、本作では人々の集団は大きい。中心人物4人が生活していたのは、人口9,671人のキャンパスコロニーと呼ばれる大集団。内部に学校もあり、記念行事もある。さらに同規模の2つの集団、オマハとポーランドがある。そして、ヘリコプターや武器を装備する謎の集団・市民共同体が人々を支配しているようだ。
これらの集団内にいれば、生き延びるための戦いとは無縁でいられそうだが、主人公たち4人は第1話からコロニーを抜け出して旅に出る。外の世界がどうなっているのか、彼らが何に出会うのかは、これから描かれていく。
新機軸3:旅に目的あり、ストーリーに謎解きあり
本家シリーズは、生き延びることが最終目的だったが、こちらは違う。4人の旅の目的は、市民共同体の研究所にいる、アイリスとホープ姉妹の父親を見つけること。4人はそのために旅を進めていく。
また、この市民共同体は、本拠地の場所を明かさず、人々の方から連絡をすることもできない謎に満ちた組織。彼らはいったい何をしているのか。第3話ではどうやら隊員が心を病むような行動をしていることも判明。この集団の正体が少しずつ解き明かされていく、謎解きストーリーにもなっているようだ。
新機軸4:シリーズの結末が決まっている!
本作は、シーズン2で結末を迎えることが決定している。これはクリエイターのマシュー・ネグレテが、The Hollywood Reporter ほかで語っているもの。つまり、ストーリーは成り行きで作られていくのではなく、最初から最後まで、きっちり構想されているのだ。
それならいったいどんなドラマが語られ、どんなエンディングが待っているのかと、期待値がアップしてしまう。そして今後も本家シリーズとのリンクがありそうで、やっぱり観続けずにはいられない!
ドラマ「ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド」(全10話)は10月2日より Amazon Prime Video で独占配信中