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マンダロリアンの歴史がうねり出す

今週のマンダロリアン

 チャプター11「後継者」(シーズン2第3話)を迎えた今回は、すべてのマンダロリアンに関わる、大きなドラマが動き出す予兆が!!  いよいよあのキャラクターが登場!(文:平沢薫)

※ご注意:このコンテンツは、「マンダロリアン」シーズン2についてネタバレが含まれる内容となります。後半の「もう観ちゃった方向け」はご注意ください。

今週のマンダロリアン(シーズン2)連載:第3回

<これから観る方向け:ネタバレなし>新たな水の惑星トラスクが登場!

マンダロリアン
もちろん、ザ・チャイルドも一緒。(C)2020 Lucasfilm Ltd.

 映画版の『スター・ウォーズ』シリーズは、毎回初めて見る惑星が登場するのがファンの楽しみのひとつ。「マンダロリアン」シリーズもその楽しみは共通。シーズン1でも第1話で惑星ネヴァロ、第4話で惑星ソーガンなどが初登場したが、今回の惑星トラスクも初のお目見え。宇宙から見た姿は地球にちょっと似ていて、海の占める面積が大きい水の惑星だ。しかも、宇宙港は闇市で知られ、住民たちの気性も荒っぽい。どんなドラマが繰り広げられるのか注目だ。この港では、初登場の生物も登場。また、見覚えのあるメカや種族たちも見逃せない。

 監督は、シーズン1第4話でAT-STレイダーと住民たちの戦闘を描いたブライス・ダラス・ハワード。『ジュラシック・ワールド』シリーズなどで女優として活躍する彼女が、今回は宇宙船内での銃撃戦をたっぷり見せてくれる。

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<もう観ちゃった方向け:ネタバレあり>マンダロアの民の歴史が動き出す!?

マンダロリアン
(C)2020 Lucasfilm Ltd.

 ダークセーバーが絡むストーリーがついに登場! シーズン1最終話のラストで、帝国軍の残党モフ・ギデオン(ジェンカルロ・エスポジート)が黒く光るライトセーバー、ダークセーバーを取り出したときから、このアイテムがシーズン2で描かれることは予測されていた。ダークセーバーは、アニメシリーズ「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」に登場した古代のライトセーバーの一種。ジェダイ・オーダーに加わった最初のマンダロリアンであるター・ヴィズラにより1,000年以上前に作られた。それを持つ者が全マンダロリアンを率いるという象徴的な意味を持つアイテムなのだ。

 そのダークセーバーを「スター・ウォーズ 反乱者たち」シーズン4で受け取り、新たなマンダロリアンの道を探すことを決意したのが、今回登場した女性マンダロリアン、クライズ氏族のボ=カターン(ケイティー・サッコフ)。彼女は、惑星マンダロアを統治していた女公爵サティーン・クライズの実の妹。姉の死により氏族の後継者となり、マンダロアの正統的な統治者となった人物なのだ。今回のエピソード・タイトルの「後継者」とは彼女のことだろう。

 彼女がどんな人物なのかは、アニメシリーズ「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」のシーズン4、5、7で描かれている。ざっくりまとめると、マンダロア統治者の妹なのに、マンダロリアンの伝統的な戦士文化の復活を目指す過激派集団デス・ウォッチに加入し、優れた戦闘能力を認められて指導者プレ・ヴィズラの右腕となる。しかし、指導者がダース・モールとの共闘を選択した際に反対し、ダース・モールが集団のリーダーになると、自分の部隊ナイト・アウルと共に集団を離脱する。そして、モールによる姉の死により氏族の後継者となるが、帝国軍により故郷を追われた人物だ。そしてこのエピソードで、今は新たなマンダロアを築くために戦っていることが描かれる。

 余談だが、アニメでデス・ウォッチの指導者プレ・ヴィズラの声を演じたのが、「マンダロリアン」のクリエイターであるジョン・ファヴローアニメでボ=カターンの声を担当したケイティー・サッコフが、実写版のボ=カターンを演じている。サッコフは人気SFシリーズ「バトルスター・ギャラクティカ」(2004-2009)の戦闘機パイロット、スターバック役でもおなじみの女優。相変わらずのカッコよさなのがうれしいところ。

 また、彼女はマンドー(ペドロ・パスカル)が「マンダロリアンはマスクを脱がない」と言うのを聞いて、マンドーのことをマンダロリアンの古い道を敷き直そうとして造反したカルト集団チルドレン・オブ・ザ・ウォッチの一員だろうと言う。この集団は名称からして、彼女が所属したデス・ウォッチと関係がありそうだ。

マンダロリアン
敵か? 味方か? (C)2020 Lucasfilm Ltd.

 ここまでの話しから、マンダロリアンのこれまでの歴史について知りたくなったら、「マンダロリアン」と同じDisney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」を見るのも手。ボ=カターンについてはシーズン5第14回~第16回、「スター・ウォーズ 反乱者たち」シーズン4第2話を見ればOK。

 さらに、彼女が「私の知っているジェダイ」と言い、これからマンドーが尋ねていくアソーカ・タノも「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」の人気キャラアナキン・スカイウォーカーの弟子で、後にジェダイから離脱した若い女性で、これから「マンダロリアン」にも登場する。ボ=カターンンとアソーカは一緒に行動したことがあり、そのエピソードは「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」シーズン7第9話~11話で描かれている。

 このボ=カターンの行く道は、今後もマンドーの行く道と交差する可能性大。彼女が取り戻そうとするダークセーバーを持っているのはモフ・ギデオン。そしてキデオンはチャイルドを手に入れようとしている。2人には共通の敵がいるのだ。マンドーが、ボ=カターンが目指す新たなマンダロアの興国に関わることになるのかもしれない!?

 今回も新たな惑星トラスクの港にいるおなじみの2つの種族、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』のアクバー提督の種族モン・カラマリ、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』のジャバの宮殿にいて本作のシーズン1第1話にも登場したイカのような種族クオレンや、港でクレーンとして使われるAT-AT、帝国軍のゴザンティ級クルーザーも懐かしい。だがそれよりも、ダークセーバーを巡って全マンダロリアンの歴史がうねり出しそうで、その気配に興奮してしまうのだ。

10月30日(金)よりディズニープラスにて独占配信中 (毎週金曜日17:00に新エピソードが配信:全8話)

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