マーベル&DC、2021年公開映画&配信ドラマを先取り
2021年のマーベル&DC作品は、映画だけでなくドラマシリーズも見逃せない! 昨年は新作0本だったマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)も新たなフェーズに突入し、DCも人気悪役チームがスクリーンに帰ってきます。ここでは、2021年に公開及び配信予定のマーベル&DC映画・ドラマシリーズを一挙にご紹介します。(編集部・倉本拓弥)
新作映画
『モービウス』3月19日全米公開(日本公開は2021年予定)
スパイダーマンの宿敵モービウス・ザ・リヴィング・ヴァンパイアを描く単独映画で、主演はDC映画『スーサイド・スクワッド』でジョーカーを演じたジャレッド・レトー。モービウスは、特殊な血液の病を患った科学者マイケル・モービウスが、吸血コウモリを用いた人体実験を行ったことで誕生したキャラクターで、原作コミックでは強靭な力と牙を武器にスパイダーマンを苦しめました。本作の予告編には、『スパイダーマン:ホームカミング』で悪役バルチャーを演じたマイケル・キートンが登場しており、MCUとリンクする可能性が囁かれています。
『ブラック・ウィドウ』4月29日日本公開
『アベンジャーズ』シリーズで活躍するスパイ、ブラック・ウィドウ/ナターシ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)の単独映画。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』直後が舞台となり、ナターシャの知られざる過去と秘密を解き明かしていきます。本作では、フローレンス・ピュー演じるナターシャの“妹”エレーナが初登場。彼女は2021年後半配信予定の「ホークアイ」実写ドラマシリーズにも登場すると言われており、今後のMCUでの活躍が期待されるキャラクターです。
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(原題) / Venom: Let There Be Carnage』6月25日全米公開
スパイダーマンの宿敵ヴェノムをトム・ハーディ主演で描いた『ヴェノム』の続編。タイトルの通り、続編にはヴェノムより凶悪なキャラクター・カーネイジが満を持して登場します。原作コミックでのカーネイジは、ヴェノムを凌駕する力を持っており、ヴェノムが単独で倒せず、スパイダーマンと共闘するというエピソードまで存在しています。映画でカーネイジとなるのは、前作ラストに殺人鬼役で登場したウディ・ハレルソン。監督は前作のルーベン・フライシャーから、俳優としても活躍するアンディ・サーキスにバトンタッチされています。
『シャンチー・アンド・ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス(原題)』7月9日日本公開
MCUフェーズ4より初登場するアジア系ヒーロー、シャンチーの活躍を描く作品。シャンチーは“マスター・オブ・カンフー”の異名を持つ武術の達人で、中国出身のカナダ人俳優シム・リウがシャンチー役に抜てきされています。本作には、MCU作品で度々名前が出ていたテロ組織テン・リングスが登場予定で、組織の首領・マンダリンを演じるのは、アジアを代表する俳優トニー・レオン。その他、『フェアウェル』でアジア系女優初のゴールデン・グローブ賞主演女優賞に輝いたオークワフィナや『クレイジー・リッチ!』のミシェル・ヨーといった豪華俳優陣が出演しています。
『ザ・スーサイド・スクワッド(原題)』8月6日全米公開
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督が、DCコミックスの悪役たちで結成されたチームを描くアクション映画。2016年にデヴィッド・エアー監督が手掛けた『スーサイド・スクワッド』の続編ではなく、完全リブート作品になっています。キャストには、マーゴット・ロビー(ハーレイ・クイン役)を筆頭に、イドリス・エルバ(ブラッドスポーツ役)、ジョン・シナ(ピースメーカー役)、マイケル・ルーカー(サーヴァント役)、ショーン・ガン(ウィーゼル役)など豪華な顔ぶれが揃ったほか、ガン監督と交友関係があるシルヴェスター・スタローンも出演。なお、映画とは別に、ジョンが演じるピースメーカーを主人公とするスピンオフシリーズが、動画配信サービス HBO Max 向けに製作予定となっています。
『エターナルズ(原題)』10月29日日本公開
アメコミ界の巨匠ジャック・カービーが1976年に発表した宇宙種族エターナルズを、『ノマドランド』で注目の新鋭クロエ・ジャオ監督が実写化。『アベンジャーズ/エンドゲーム』を舞台に、スーパーパワーと不死の肉体を持つ種族エターナルズが、人類最古の敵ディヴィアンツと激闘を繰り広げます。エターナルズのヒーローたちを演じるのは、アンジェリーナ・ジョリー、リチャード・マッデン、サルマ・ハエック、クメイル・ナンジアニ、マ・ドンソクといった国際色豊かな実力派俳優たち。『アベンジャーズ/エンドゲーム』にも登場したヴィラン・サノスは、原作コミックでエターナルズの末裔として描かれており、MCUでもその設定が採用されるのかが注目されます。
『スパイダーマン』シリーズ第3弾(タイトル未定)12月17日全米公開
トム・ホランド主演の『スパイダーマン』シリーズ第3弾は、登場キャラクターがとんでもないことに! トビー・マグワイア主演の『スパイダーマン2』からドック・オクこと悪役ドクター・オクトパス(アルフレッド・モリーナ)、アンドリュー・ガーフィールド主演の『アメイジング・スパイダーマン2』から悪役エレクトロ(ジェイミー・フォックス)が参戦。さらに、『アベンジャーズ』シリーズでスパイダーマンと共闘したドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)も登場予定で、本作の物語が映画『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題) / Doctor Strange in the Multiverse of Madness』(2022年3月25日全米公開)につながることも、先日明らかになりました。
ドラマシリーズ
「ワンダヴィジョン」Disney+で1月15日日米同時配信
スカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン)とヴィジョン(ポール・ベタニー)の姿を描くマーベル・スタジオ初の実写ドラマシリーズ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界が舞台となり、郊外で平和な暮らしを送る二人に隠された“謎”が剥き出しになっていきます。MCU初のシットコム(シチュエーション・コメディ)形式が採用されたほか、『アントマン&ワスプ』で活躍したFBI捜査官ジミー・ウーや『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のダーシー・ルイス、さらに『キャプテン・マーベル』よりモニカ・ランボーが成長した姿で登場するMCUファン期待のクロスオーバーも。『スパイダーマン』第3弾と同じく、本作の物語は『ドクター・ストレンジ』続編に直結し、スカーレット・ウィッチも映画に登場することが決定しています。
「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」Disney+で3月19日日米同時配信
『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界を舞台に、キャプテン・アメリカの戦友ファルコン(アンソニー・マッキー)とウィンター・ソルジャー(セバスチャン・スタン)の新たな戦いを描くドラマシリーズ。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』からヘルムート・ジモ(ダニエル・ブリュール)やシャロン・カーター/エージェント13(エミリー・ヴァンキャンプ)が再登場するほか、新キャラクターとして、ワイアット・ラッセル演じるU.S.エージェント/ジョン・ウォーカーが参戦。ドラマは全6話構成で、ファルコン役のアンソニーは「6時間のマーベル映画みたい」と表現しています。
「ロキ」Disney+で5月日米同時配信
『マイティ・ソー』シリーズなどに登場したイタズラ好きの神ロキ(トム・ヒドルストン)を主人公とするドラマシリーズ。本作で描かれるのは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』で四次元キューブ(スペース・ストーン)を盗んでしまったロキで、彼がその後どんな行動を取ったのかが明らかになります。共演は、オーウェン・ウィルソン(『ナイト ミュージアム』シリーズ)をはじめ、ソフィア・ディ・マルティーノ(『イエスタデイ』)、ググ・ンバータ=ロー(『美女と野獣』)、リチャード・E・グラント(『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』)など。Netflixドラマ「セックス・エデュケーション」で知られるケイト・ヘロン監督がメガホンを取りました。
「ホークアイ(原題) / hawkeye」Disney+で2021年後半配信
アベンジャーズの一員でもある弓の名手ホークアイ/クリント・バートン(ジェレミー・レナー)が主役のドラマシリーズ。本作には、クリントの若き弟子ケイト・ビショップも登場し、先日『バンブルビー』などのヘイリー・スタインフェルドがケイト役を務めることが正式発表されました。詳細は不明ですが、ドラマではクリントからケイトへ“ホークアイ”の名が継承される予定。キャストには、ヴェラ・ファーミガ、トニー・ダルトン、アラクア・コックス、フラ・フィー、ザーン・マクラーノンが名を連ねています。
「ミズ・マーベル(原題) / Ms. Marvel」Disney+で2021年後半配信
MCU初のムスリム女性ヒーロー、ミズ・マーベルを描くドラマシリーズ。ミズ・マーベルは、イスラム教を信仰するパキスタン系アメリカ人の少女カマラ・カーンが、体の形状を変化させる特殊能力を手に入れたことで誕生したヒーロー。カマラ役には、新人俳優のイマン・ヴェラーニが抜てきされており、2022年11月全米公開の『キャプテン・マーベル』続編でもカマラ役を務める予定です。『バッドボーイズ フォー・ライフ』のアディル・エル・アルビ&ビラル・ファラーコンビや、パキスタン出身のシャルミーン・ウベード=チナーイ、インド系アメリカ人のミーラ・メノンといった気鋭の監督陣が、それぞれドラマシリーズを手掛けます。
「ザック・スナイダーズ・ジャスティス・リーグ(原題) / Zack Snyder’s Justice League」HBO Maxで2021年米配信予定
DC映画『ジャスティス・リーグ』(2017)を途中降板したザック・スナイダー監督が、当初の構想に従って再撮影・編集したディレクターズカット版(通称:スナイダー・カット )。劇場公開版では全カットされた悪役ダークサイドが登場するほか、新たなシーンが多数収録される予定。動画配信サービス「HBO Max」にて、1話1時間・全4話のミニシリーズとして配信を予定しており、劇場公開も検討中とのこと。配信日は未定ですが、スナイダー監督は先日、自身のSNSにて2021年3月配信の可能性があることを示唆しています。